別れ(脚本)
〇謁見の間
四天王ラングルフ「ウォルター、ちょっといい?間者からの報告によると、水国国王の命、そろそろみたいよ?」
四天王ウォルター「ほう?そろそろ頃合いか・・・さて、誰に攻めさせるか・・・?」
「俺が行こう」
四天王ラングルフ「あら?マクベス?」
マクベス「おう、どんな策を打ったかわかんないがよ、天下の四天王に代わって黒騎士の首もついでに取って来てやるよ」
四天王ラングルフ「そう?じゃあお願いしようかしら」
マクベス「おう、んじゃサクっと行ってくるわ」
四天王ウォルター「いいのか?」
四天王ラングルフ「別に構わないわよ、まぁ戦う事が目的ではないしね」
四天王ウォルター「まぁ、そうだの・・・マクベスには悪いけど死んでもらうかの」
四天王ラングルフ「うふふ、そうね」
〇謁見の間
大臣「アレックス様、国王の主治医を連れてきました」
黒騎士アレックス「わざわざお呼び出してすまない、聞きたい事があるんだが?」
主治医「何で御座いましょう?」
黒騎士アレックス「国王の病気についてだが、元々体が弱かったのか?」
主治医「年齢が年齢で御座いますので、体が弱ってたのは確かですが、急に容体が悪化したのは二月ほど前ですね」
黒騎士アレックス「なるほど・・・では薬は主治医が直接?」
主治医「いえ・・・処方は致しますが飲ませるのはお付きの方に頼んでいます」
黒騎士アレックス「そうか・・・ではコレに見覚えは?」
主治医「これは・・・何で御座いましょう?」
黒騎士アレックス「国王の部屋にあった物だが?」
主治医「ちょっと見せて貰えますか・・・こ、これは・・・!?」
黒騎士アレックス「どうした!?」
主治医「コレは・・・毒薬で御座います、但し即効性は無く、ゆっくりと体を弱める物で御座います」
黒騎士アレックス「そうか・・・やはりか・・・わかった、ありがとう」
主治医「いえ、では失礼します」
黒騎士アレックス(やはりそうか・・・しかし何故こんな回りくどい事を・・・?)
〇謁見の間
黒騎士アレックス「急に呼び出してすまない、少し聞きたい事がある」
メイド「何で御座いましょう?」
黒騎士アレックス「国王に薬を飲ませているのは君か?」
メイド「そうでこざいますが、何か?」
黒騎士アレックス「ではコレは?」
メイド「そ、それは・・・」
黒騎士アレックス「ふ・・・答えられないか?」
メイド「ふふ・・・バレたようね・・・そう私は帝国の間者よ」
黒騎士アレックス「やけにあっさり答えたもんだ、何が目的だ?」
メイド「死んでいく者に答える訳無いでしょ!!」
メイド「はっ!!」
黒騎士アレックス「甘い!!」
メイド「きゃぁぁ!!」
メイド「ふふ、流石ね・・・でももう手遅れよ・・・」
スカーレット「アレックス様・・・これは・・・!?」
黒騎士アレックス「スカーレット殿・・・どうやら国王の病状に帝国が一枚噛んでたようです」
スカーレット「そんな・・・」
大臣「大変です!!国王の容体が・・・!!」
〇貴族の部屋
スカーレット「お父様・・・」
水国国王「スカーレット・・・儂はもう駄目のようだ・・・」
スカーレット「そんな・・・」
水国国王「お前には、これから水の継承者としてこの国を導いてもらわねばならぬ、頼んだぞ」
スカーレット「はい、父上・・・」
水国国王「大臣よ、エドワードと共にスカーレットの事を頼む」
エドワード「お任せください、この命スカーレット様の為に喜んで捧げます」
大臣「この大臣、残り命、スカーレット様に捧げます」
水国国王「うむ・・・アレックス殿、短い間であったがこの国の為に戦場に出てくれた事、感謝する」
黒騎士アレックス「勿体ない言葉、ありがとうございます」
水国国王「ふぅ・・・これで・・・言い残すことは・・・ない・・・後は・・・頼んだ・・・」
スカーレット「父上!!」
水国兵士「お取り込み中、申し訳ございません」
スカーレット「どうした?」
水国兵士「帝国軍が一挙に攻めてきました!!」
スカーレット「何ですって!?」
〇謁見の間
大臣「何故このタイミングで、帝国が攻め込んできたのでしょ?」
黒騎士アレックス(・・・国王の死と同時に・・・余りにタイミングが良すぎる・・・まさか・・・!?)
黒騎士アレックス「大臣!!帝国の目的は、継承の儀式の妨害かもしれん!!」
大臣「何ですと!?どうすれば・・・」
黒騎士アレックス「大臣、コレをスカーレット女王に」
大臣「コレは・・・?」
黒騎士アレックス「詳しくはコレに書いてあるが、俺達が帝国を迎え撃つ!!スカーレット女王と継承の儀式の事、お頼み申す」
大臣「わかりました、ご武運を」
黒騎士アレックス「今までお世話になり申した、感謝いたします」
黒騎士アレックス「行くぞ!!アレックス隊出陣!!」
「は!!」
ライアス「帝国軍め、ギッタギタに打ちのめすっス!!」
トーマス「おう!!」
〇謁見の間
スカーレット「アレックス様は、どちらへ?」
大臣「はい、帝国軍を迎え撃ちに出陣いたしました、詳しくはこちらをご覧ください」
スカーレット(此度の国王の事、お悔やみ申し上げます、帝国の策に気づく事が遅かった事、お詫びいたします)
スカーレット(このタイミングで、帝国軍が出撃して来た事、おそらく出撃させて、王女が継承の儀式を出来ないように、出て来たと思われます)
スカーレット(なので、私共が出撃致します、必ず帝国軍をこの国から追い出します、ただ、直接言えないのが心残りでございます)
スカーレット(この国の女王、そして水の継承者として立派に務めを果たす事を心より祈ってます、それでは出陣いたします アレックス)
スカーレット「アレックス様・・・ありがとうございます、このスカーレット、必ず務めを果たします」
〇ファンタジー世界
マクベス「はっ、あれが水国のウォーターパレス城か、すぐ落として四天王のメンツを潰すぞ!!」
「は!!」
帝国兵「ぐっ!!」
「なっ!?」
黒騎士アレックス「そこまでだ帝国軍、アレックス隊が相手する!!」
マクベス「何だと!?黒騎士か!?丁度良い、その首貰った!!全軍かかれ!!」
黒騎士アレックス「行くぞ!!」
「はっ!!」
ライアス「行くっスよ!!」
帝国兵「ぐっ」
トーマス「やぁぁ!!」
帝国兵「ぐあ!?」
マクベス「なっなんて事だ・・・全軍撤退!!」
黒騎士アレックス「逃がさん!!全滅させるまで追うぞ!!」
「おう!!」
アレックスの優秀さは前回の引きから見てなるほどと思わせるものがありました!
仮面なんか被ってて怪しいと思っていたら案の定w
弟子たちも優秀でこれからのアレックスたちの活躍に期待が持てますね☺