和田笠事件簿─鳴家の編─

ごこぷと

1話 プロローグ(脚本)

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〇黒
時田和都「・・・・・・・・・・・・」
時田和都「・・・・・・行こう」
時田和都「・・・・・・・・・・・・って」
時田和都「やばい!!!!!!!!!!!」
  ______________

〇大きな木のある校舎
  ─────私立 和田笠(わだがさ)高校
時田和都「・・・・・・っはぁ、はぁ、はぁ・・・」
時田和都「なんで今日に限って・・・」
時田和都「家を出るのが・・・遅れるんだっ・・・・・・!!!」
「もうすぐホームルーム始まるぞー!! 急げーー!!!」
時田和都「ま、まずいっ・・・・・・!!!!」

〇学校の廊下
時田和都「ぐおぉおぉぉぉぉぉおおおぉお!!!!!!」
「あと1分だぞーーー!」
時田和都「うわぁーーっ!まってぇえー!」
時田和都「って、うわっ!!!!!」
「おいてめぇどこ見て歩いてんだコラ、あぁ!?」
時田和都(うわ、ヤンキーに絡まれた・・・ 最悪すぎるっ・・・)
時田和都「急いでるんで!!!!!」
「お、おい待てコラ!!!!」

〇教室の教壇
時田和都「おはようございまーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーす!!!!!」
  キーンコーンカーンコーン・・・
「おせぇぞーー」
「なんでそんなにギリギリだったんだい?」
時田和都「いやな、家出るの遅れてさ・・・」
灘祐真「はっはっはっ、お前のくせに珍しいな」
時田和都「わ、笑うなよ・・・」
灘祐真「はっはっはっ、悪い悪い」
時田和都「んもぉーー・・・」
灘祐真「全く、今日は後輩が入ってくる日だろ?」
時田和都「そうなんだよな・・・ ほんとやっちまったわ・・・」

〇黒
  その頃、体育館では──────

〇体育館の中
  第23期生の入学式が行われていた。
  ガヤガヤ・・・・・・・・・・・・
木田鈴斗(さぁて・・・ 和都センパイは、っと・・・)

〇学校の廊下
木田鈴斗(確かセンパイは・・・・・・ 2年C組だったな・・・)
  キーンコーンカーンコーン・・・
時田和都「さて、入学式覗きに行くかー・・・・・・・・・」
時田和都「・・・・・・・・・って、」
時田和都「ええええええええ!!!??」
木田鈴斗「あぁ、センパイ。 ちょうど良かった」
時田和都「お、お前・・・ 入学式の最中だろ!!??」
木田鈴斗「えぇ、そうですよ?」
時田和都「いやお前な、入学式当日に何してんだよ!!」
木田鈴斗「はっはっはっはっ、まぁいいじゃないですか」
木田鈴斗「会いに来たんですから、もっと歓迎してくれもいいじゃないですか」
時田和都「いやお前な・・・・・・」
「おい鈴斗!! 入学式の最中だろうが!!!」
木田鈴斗「あぁ、すいません先生」
時田和都「ほらお前言わんこっちゃ・・・・・・」
「さっさと体育館戻りなさい!!!」
木田鈴斗「はいはい、先生。すぐ戻ります」
木田鈴斗「ではセンパイ、またあとで」
時田和都「え?あ、おう・・・・・・・・・・・・」
時田和都「あいつ何してやがんだ、もう・・・・・・」
「全く大変だな、お前も」
時田和都「ゆ、祐馬・・・」
灘祐真「あんまり気負いすぎるなよ」
時田和都「あ、おう、ありがとな」
灘祐真「俺も暇だし覗くかな─」
時田和都「一緒に行こーぜ!」
灘祐真「おう!」

〇体育館の中
「──えー、本校は今年611名もの生徒が入学します。そして、──────」
時田和都「600人越えってすごいな・・・・・・」
灘祐真「うちも有名になったのかねぇ、あれがあってから」
時田和都「あれって・・・」
時田和都「まさか・・・!!」
灘祐真「そう、」
「和田笠大量殺害事件・・・!!!!」

〇学校の廊下
???「・・・ふふふ」
「い、いやぁぁぁぁっっっっっ!!!!」
???「さぁどうしてあげようか・・・」
「や、やめてくれええぇぇぇっ!!!」
???「な、何してるんですか、夜海先輩・・・」
鳴夜海「見ればわかるだろ?教育だよ、時田くん」
時田真咲「こ、こんなの教育じゃない!!こんなに血が出てて、教育なわけないじゃないですか!!!」
鳴夜海「時田くん・・・・・・」
鳴夜海「君も、」
鳴夜海「僕を認めないんだね」
時田真咲「え・・・?」
鳴夜海「なら君にも」
鳴夜海「教えてあげないとねぇ」
時田真咲「え・・・・・・・・・・・・」
時田真咲「それって・・・・・・」
時田真咲「い、いやだ・・・!!!!!!!!!!!!!!」
鳴夜海「教えてあげるよ」
鳴夜海「僕の苦しみを」
時田真咲「や、やめ・・・・・・・・・・・・」
時田真咲「うわあああああああああああああっ!!!」
鳴夜海「ふふ・・・」
鳴夜海「はっはっはっはっはっはっは・・・!!」

〇体育館の中
時田和都「兄ちゃん・・・・・・」
灘祐真「そうか・・・お前の兄貴、やられちゃったもんな・・・」
時田和都「俺は絶対鳴夜海を許さない・・・!!!!」
灘祐真「・・・」
灘祐真「・・・あまり大事にならないようにな」
時田和都「・・・言われなくても、そうはするつもりだけど」
時田和都「なったら許してくれ」
灘祐真「あ、お、おう・・・」

〇黒
時田和都(・・・・・・絶対、鳴夜海を探し出してやる・・・)
  ────彼の兄は、一人の男、”鳴夜海”に
  殺害された。彼の恨み、憎しみは、
  深く、深く、
  心に刻まれているのであった────

次のエピソード:2話 夜海&真咲の編

コメント

  • 高校が舞台のミステリーは盛り上がること必至ですね!期待が膨らみます。和都をはじめとする第一話の登場人物たちがどんなふうに事件に絡んでくるのか。2話以降の展開に興味津々です。

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