小惑星バナナ

YO-SUKE

第四話「惑星ブック」(脚本)

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〇古い洋館
  ゴミで埋め尽くされた土地に
  巨大な図書館が建っている
リンゴ「これが図書館か また随分大きいけど・・・」
ミミズ「全宇宙の本があるらしいよ 1兆冊とかいったかなぁ」
リンゴ「1兆冊!?」
ミミズ「とりあえず入ってみよー」
リンゴ「うーん・・・また苦労するのが 目に見えているんだけど」

〇荒廃した国会議事堂の広間
マリン「はぁ~い! いらっしゃい~! 私の名前はマリン。この図書館の案内役よ」
ミミズ「こんにちは」
マリン「はるばる遠いところからありがとね~」
マリン「ここは図書館ホンノヤマ 宇宙中の本が集まる場所よっ!」
リンゴ「ど、どうも・・・」
マリン「あら~、あなたかわいらしい女の子ねぇ 恋人はいるのかしら?」
リンゴ「え、あ・・・い、いないです」
マリン「赤くなっちゃって 食べちゃいたいくらいかわいいわねぇ~」
リンゴ「ひぃぃぃ・・・!」
ミミズ「あの、僕たち、惑星フルーツに 行く方法を探しているんだけど」
マリン「ここでは自分にとって 大事な本が見つかるのよ」
マリン「きっとあなたたちに ピッタリのものが見つかるわ」
ミミズ「どうやって探すんですか?」
マリン「それはあなたたちで考えないとね!」
リンゴ「はぁ・・・やっぱりこのパターンかぁ」

〇英国風の図書館
リンゴ「えーと・・・ 【宇宙一のお金持ちになる方法】 【上手に割りばしを割るために】」
リンゴ「って、ロクな本がないんだけど」
ミミズ「あ、見て! リンゴ。こっちに 【バナナジュースの歴史】って本がある!」
リンゴ「うーん。役に立ちそうにない・・・」
ミミズ「あ、これ! 【花丸弥太郎】だ 昔よくお母さんに読んでもらった」
リンゴ「なにそれ、童話?」
ミミズ「そう。花丸弥太郎の冒険譚 小さい身体なのに強いんだ」
ミミズ「お母さんが物まね上手だったの 花丸弥太郎のお通りだいって」
リンゴ「あんたちょいちょいお母さんの話が 出て来るけど、いまどうしてるの・・・?」
ミミズ「わかんない」
ミミズ「そのあたりの記憶はモヤが かかっているみたいで。あはは」
リンゴ「明るく言うことじゃないでしょ」
ミミズ「ま、問題ないよ」
リンゴ「あんたってほんと、能天気ね」
ミミズ「ん? ノーテンキ?」
リンゴ「あー、もういいっ。早く本探そう」

〇英国風の図書館
リンゴ「ダメだ~。全然見つからない そりゃこんだけ本があれば無理だよね」
ミミズ「マリンさんのところに行って もう少しヒントをもらってくる?」
リンゴ「それはいい。やたらテンションの高い お姉さんで疲れちゃうし」
ミミズ「じゃあ僕、今度は向こうの本取ってくるね」
  ミミズが本に躓いて転ぶ
ミミズ「あたた・・・」
ミミズ「あれ、この絵本──」
リンゴ「どうしたの?」
ミミズ「いや、なんか妙に懐かしいというか どこかで見たことがあるような」
リンゴ「なになに。タイトルは【母の記憶】か ちょっと読んでみれば?」
ミミズ「う、うん。えーと、昔々、遠い宇宙の 片隅に暮らす親子がいました──」

〇洞窟の深部
ミミズ「惑星キョムと呼ばれるその星は 草木も生えない荒れ果てた土地でした」
ミミズ「母親とその子どもは 貧しい暮らしをしていました」
母親「私はとても幸せよ。こんなに聡明な 息子を持つことができたんですから」
少年「急にどうしたの?」
母親「でも賢いということが 必ずしも幸せだとは思わない」
母親「この宇宙には、何も知らない ということが幸せなこともある」
少年「お母さん、なんか変だよ」
母親「お母さんを許してね 私はそんなに強い人じゃなかった・・・」
母親「これを飲んでお眠り」
母親「そしたら宇宙船に乗りましょう 誰も知らない静かな星で暮らすのよ」

〇美しい草原
ミミズ「目を覚ますと、少年は別の星にいました」
ミミズ「母親の姿はどこにもありません」

〇カラフルな宇宙空間
ミミズ「母親は不思議な力を持った青と赤の指輪に導かれ、銀河メロウの外へと出たのでした」
ミミズ「母親は少年と別れ 別の星で薔薇の冠を被ったのです」
ミミズ「そしてフルーツの王様に迎えられて 王妃となったのです」

〇英国風の図書館
ミミズ「それから少年は 小さな星で一人暮らしました」

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