小惑星バナナ

YO-SUKE

第三話「惑星フラワー」(脚本)

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〇菜の花畑
  惑星フラワーに到着したリンゴとミミズは
  どこまでも広がるヒマワリ畑を歩いていた
ミミズ「リンゴ。ヒマワリって キラキラ輝いていてきれいだね~」
リンゴ「いやきれいはきれいだけど・・・」
リンゴ「どこまで行っても ゴミとヒマワリじゃん・・・」
リンゴ「本当に老夫婦なんているわけ?」
ミミズ「もうすぐだよ、きっと」
リンゴ「あんたはいつも楽観的すぎるのよ」
ミミズ「仲良し夫婦のテルとナミは とっても物知りなんだって」
ミミズ「きっと惑星フルーツに 帰る方法も教えてくれるよ」
テル「なんじゃとぉぉぉ!!!」
リンゴ「! な、何、今の声!?」
ミミズ「あっちから聞こえたね」
リンゴ「行ってみよう・・・!」

〇菜の花畑
ナミ「あなたのそういう独善的なところが 好きになれないんです!」
テル「わしはお前のことを思ってだなぁ──」
ミミズ「け、喧嘩は止めてよ!」
テル「なんじゃ、お前さんたち。余所もんか」
リンゴ「あなたたちがテルとナミなの?」
テル「ん? わしらを知っとるのか?」
ナミ「おじいさんのバカは宇宙でも 有名なんじゃないですか?」
テル「くっ・・・! 言わせておけば!」
リンゴ「ミミズ。どういうこと? 仲良しなんじゃなかったの?」
ミミズ「僕に言われても・・・」
リンゴ「ねえ、お二人に聞きたいんだけど 惑星フルーツに帰る方法を──」
テル「うるさい! いま取り込み中だ」
ミミズ「リンゴ」
ミミズ「まずは仲直りさせることが先決じゃない?」
リンゴ「はぁ。やれやれ・・・」

〇英国風の部屋
リンゴ「で、二人の喧嘩の原因は?」
ナミ「おじいさんがヒマワリの色について あーだこーだ言ったからですよ」
ミミズ「色? なんで」
テル「ばあさんは目が見えないんだ だから色がわからん」
リンゴ「え・・・ 全然そんな風には見えなかったけど・・・」
ナミ「何十年もこの星に暮らしていれば どこに何があるかはわかるし 生活には支障はありませんよ」
ナミ「でも私は、生まれつき目が見えないんです だから色だけは想像するしかないんです」
ナミ「それなのに夫ときたら・・・」
テル「今年のヒマワリは何十年に一度しか 咲かないキラキラ光るヒマワリが 大量に咲いたんだ」
ミミズ「あ、確かに光ってたかも」
テル「あの美しさを、どうしてもばあさんに 教えてあげたくなったんだ」
ナミ「そういうのがお節介で 残酷だって言ってるんです!」
テル「なんじゃと・・・!」
リンゴ「だから喧嘩は禁止! 私がなんとかするから!」
ミミズ「え? リンゴがナミの目を治すの?」
リンゴ「そんなことできるわけないでしょ」
ミミズ「じゃあどうやって・・・」
リンゴ「そうだな・・・私が彼女の夢の中に入って 色を教えるってのはどう?」

〇英国風の部屋
  ベッドで目を瞑るナミ
  その前で、リンゴが手をかざす
リンゴ「アジャラカモクレン ドリームドリームインドリーム・・・」
ミミズ「変なおまじない・・・ ホントにこんなので夢の中に入れるの?」
リンゴ「静かにして。私の惑星に古くから伝わる 由緒正しいおまじないなの」
ミミズ「はーい」
リンゴ「ユメユメユメユメ ハイールハイール・・・」
リンゴ「ハァァァァ!!」
ミミズ「お、お、おぉぉ・・・ リンゴとおばあさんが輝き始めた・・・!」

〇白
リンゴ「ねえ、ナミさん」
ナミ「あ、あなたは・・・」
リンゴ「そう、私がリンゴ。あなたの夢の中に来た」
ナミ「ほんとにそんなことが・・・」
リンゴ「ねえ、さっそくだけど ヒマワリを思い浮かべてみて」
リンゴ「ここはあなたの夢の中だから 簡単にできるはず」
ナミ「わかりました。やってみます──」
  ナミが目を瞑って念じると
  真っ白いヒマワリが目の前に現れる
ナミ「どうでしょう?」
リンゴ「うん。いい感じだね」
ナミ「そう。これがヒマワリなのね」
リンゴ「あとは私が、クレヨンでここに 色を塗ってあげれば完璧」
ナミ「これでようやく 私は色を知ることができるんですね」
ナミ「まさかこんな形で 長年の夢が叶うなんて──」
リンゴ「あれ? なんで? クレヨンに色が付いてない!」
ナミ「え?」
リンゴ「なんで? もしかして ナミさんの夢の中だから・・・?」
ナミ「そんな・・・」
リンゴ「ちょっと待ってて 私が絶対になんとかしてみせるから!」
ナミ「・・・・・・」
リンゴ「ユメユメユメ イロデール、イロデーロ!」
リンゴ「あー、ダメだ! 出ない! よしもう一回っ!」
ナミ「リンゴさん。もういいわよ」
リンゴ「大丈夫。なんとかするから!」
ナミ「本当にもういいの。もう充分」

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