水国へ(脚本)
〇原っぱ
ライアス「大分遠くへ来たっスね、兄貴」
黒騎士アレックス「そうだな、ここはどの辺りだろう?」
トーマス「どの辺りなんでしょう?」
黒騎士アレックス「ん?何の声だ?」
ライアス「兄貴!!あそこで誰か戦ってますよ?」
黒騎士アレックス「何!?」
トーマス「ちょっと見てきます」
ライアス「俺も行くっス」
黒騎士アレックス(ここで戦とは・・・何処が戦っているんだ)
トーマス「兄者!!帝国が水国に攻めて来てる!!」
黒騎士アレックス「何だと!?じゃあここは水国か!!助太刀に行くぞ!!」
「おう!!」
〇湖畔の自然公園
エドワード「戦況は?」
水国兵士「は!!敵軍の勢いがありすぎて、かなり押されています」
エドワード「むむむ・・・そうか・・・どうする・・・」
帝国兵「エメルダ様、第一陣が敵軍本陣まで攻め込みました」
四天王エメルダ「そっか、一気に攻め込んで、そしてイケメンを攫ってきて」
帝国兵「は!!」
帝国兵(何故そこでイケメン・・・)
四天王エメルダ「ん・・・でもウチが行った方がいっか、アンタらじゃ、わかんないっしょ、よし行くぞ!!」
帝国兵「は!!」
帝国兵(結局アンタが行くんかい!!)
水国兵士「お知らせします、敵軍、大将自ら出てきました」
エドワード「何だと!?ちっ・・・わかった、討って出る!!」
水国兵士「は!!」
黒騎士アレックス「話中の所すまない、大将はいるか?」
エドワード「ん?何だお前達は?」
黒騎士アレックス「俺の名はアレックス、こっちは俺の戦友だ」
エドワード「何!?帝国のアレックスが何故ここに!?」
黒騎士アレックス「話は後だ!!俺達が助太刀致す!!」
エドワード「確かにそんな時間はなさそうだ、今は頼む」
黒騎士アレックス「黒騎士アレックス隊、これより水国を助太刀する、よし行くぞ、お前達!!」
「おう!!」
〇湖畔の自然公園
帝国兵「お知らせします、敵部隊から裏切り者のアレックスが出てきました!!」
四天王エメルダ「はぁ!?何故黒騎士が!?」
黒騎士アレックス「お前はエメルダ!?」
四天王エメルダ「アレックス、おひさ・・・って言いたいとこだけど、裏切ったアンタのクビ貰うよ」
黒騎士アレックス「面白い、行くぞ!!」
四天王エメルダ「はっ!!」
黒騎士アレックス「そんな攻撃で勝てると思うな!!」
四天王エメルダ「おっとっと、やるじゃん、じゃあコレはどう?」
黒騎士アレックス「うお!?やるな!!コレでどうだ!!」
四天王エメルダ「きゃっ!!むぅ・・・全軍撤退するよ」
トーマス「な!?、逃げるのか!?」
黒騎士アレックス「待て、深追いはするな」
ライアス「え?追わなくていいんスか?」
黒騎士アレックス「ああ、無駄に血を流す事もないだろ」
ライアス「そっスね、わかったっス」
エドワード「助太刀感謝する、アレックス殿、何故帝国と敵対を?」
黒騎士アレックス「ああ、雷国の捕虜を逃した事で、帝国を裏切りった」
エドワード「そうか、取り敢えずこの事を国王にに報告したい、其方らも城に来てくれ」
黒騎士アレックス「わかった」
ライアス「ふぅ、コレで休めるっスね」
トーマス「そうだな」
黒騎士アレックス「よし、付いて行こう」
〇謁見の間
エドワード「国王、エドワードただいま戻りました」
水国国王「おぉ、エドワード、無事だったか、心配したぞ」
水国国王「所で、其方の御仁方は?」
エドワード「は!!此度の戦で助太刀してくださったアレックス殿とそのお連れの方々で御座います」
水国国王「ほほう、其方がアレックスか・・・何故この国を助けてくれた?其方確か帝国兵では?」
黒騎士アレックス「は!!先の雷国との戦にて、無関係な人々にまで巻き込んだ事にございます」
黒騎士アレックス「確かに一度戦場に出れば、人を傷つけたり殺したりしますが、掠奪や拉致までは許容する気はございません」
黒騎士アレックス「そんな帝国に愛想尽かし、捕虜を逃し今では裏切り者扱いで御座います」
水国国王「なるほどのぅ、あいわかった!!しばらくはこの国に留まるといい」
黒騎士アレックス「しかし・・・この国に滞在してる事が帝国に知られたら・・・」
スカーレット「そうですわ、お父様!!私は反対です!!」
水国国王「スカーレットか・・・しかしアレックスは助太刀してくたのだぞ・・・ゴホゴホッ」
スカーレット「お父様!?誰かお父様をベッドに!!」
メイド「王様!!どうぞこちらへ」
水国国王「すまない・・・アレックス殿、構わんしばらくはこの国に留まるといい、では失礼する」
スカーレット「致し方ございません、父上のおっしゃる通りこの国に留まって下さいませ」
黒騎士アレックス「一同感謝する、スカーレット殿」
スカーレット「いえ・・・父上の言葉に従っただけの事ですわ」
黒騎士アレックス「所で・・・国王は体の具合が?」
スカーレット「ええ、ここ最近あまり体の具合が余り良くありません」
黒騎士アレックス「そうか、それは心配で御座ろうな」
黒騎士アレックス(国王の体の具合が悪くなったタイミングで帝国が攻め込んで来るとは・・・偶然とは思えぬが・・・)
〇謁見の間
四天王エメルダ「ただいまっと、戻ったよっと」
四天王ウォルター「エメルダ?水国攻めはどうした?」
四天王エメルダ「いい所まで行ったんだけどねー、黒騎士が現れたから退去してきた」
四天王ウォルター「何と!?黒騎士が!?」
四天王エメルダ「うん!!ちょっと戦ってヤバかったから逃げた」
四天王ウォルター「そうか・・・まぁ無理することもあるまいか、戦う事が目的では無いからのぅ」
四天王ラングルフ「あら?少しは突っついて意識をこちらに向けないといけないのでは?」
四天王ウォルター「そうだの・・・黒騎士があちらに付いたみたいだしの、勘付かれる前に効いてくれないとな」
四天王ラングルフ「じゃあ、今度はあたしが行ってくるわ」
四天王ウォルター「うむ、余り深追いするでないぞ」
四天王ラングルフ「わかってるわよ、それじゃ」
アレックスの正義感の強いところは好感が持てますね☺その分帝国の悪どさも際立つ……何という絶妙なバランス……!
やっぱりモヒカンがいるような国は悪い国しかないのかも笑