〇海辺
鈴木由香「わぁ！綺麗だね！」
篠原愛衣「そうだね、由香の方が綺麗だけど」
鈴木由香「やめてよ〜、そんな冗談！」
篠原愛衣（水着姿の由香も最高に可愛い・・・・・・）
篠原愛衣（けど・・・・・・）
　　愛衣は周囲を見回し、ため息を吐く。
篠原愛衣（由香の水着姿が他の奴らに見られるのは・・・・・・不愉快だな）
鈴木由香「早速泳ぎに行こう！」
篠原愛衣「私は泳ぎ苦手だから、ここで見てるよ」
鈴木由香「はい、浮き輪！」
篠原愛衣「ありがとう、少しだけ入ってみるね」
鈴木由香「うん！」
鈴木由香「あ、その前に写真撮ろう！」
鈴木由香「はい、チーズ！」

〇海辺
鈴木由香「えいっ！」
　　由香の投げたボールは、一直線に愛衣の元へ向かってくる。
篠原愛衣「あっ、あっ・・・・・・！」
　　愛衣は体勢を崩して、海の中に落ちてしまった。
鈴木由香「愛衣!?大丈夫!?」
篠原愛衣「だ・・・・・・大丈夫・・・・・・」
鈴木由香「いっぱい遊んだし、少し休もっか」

〇海辺
篠原愛衣「美味しいね」
鈴木由香「そうだね！」
鈴木由香「・・・・・・・・・・・・」
鈴木由香「あっ、わたしちょっとお手洗い行ってくるね」
篠原愛衣「行ってらっしゃい」

〇海辺
鈴木由香「確かこの辺りに・・・・・・」
　　由香の視線の先には、座り込み何かを話している二人組の男がいた。
鈴木由香（あの二人、さっきからナンパしてるんだよね）
鈴木由香（それも結構しつこく）
鈴木由香（わたしがナンパされたら、愛衣は守ってくれるかなー）
鈴木由香（どの道わたしなら逃げ切れるし、やってみよう！）
　　由香はおもむろに、チャラ男二人の前を通る。
チャラ男A「あ、そこのお姉さん！」
　　チャラ男は由香の肩をぐいっと掴む。
鈴木由香「あ、何ですか・・・・・・？」
チャラ男A「一人で来たの？なら俺らと遊ばね？」
チャラ男B「楽しいぜ、ほら」
　　チャラ男は由香の手首を掴み、引っ張った
鈴木由香「ちょ、やめてくださいっ・・・・・・！」
チャラ男A「そんなこと言わな──」
篠原愛衣「邪魔、どいて」
鈴木由香「愛衣・・・・・・!!」
チャラ男A「お、君も可愛いね！俺らと遊ばね？」
篠原愛衣「ふざけないで、由香行くよ」
鈴木由香「あっ・・・・・・」
チャラ男B「ちょっと待てよ」
　　愛衣の肩をグッと掴み、男が言う。
チャラ男B「いっ・・・・・・テメェッ!!」
篠原愛衣「っ・・・・・・!!」
警備員「何してるんですか!!」
チャラ男B「やべっ・・・・・・」

〇警察署の医務室
鈴木由香「大丈夫・・・・・・？怪我、痛くない？」
篠原愛衣「あのくらい大丈夫だよ」