ジャスティス課長

夏目心 KOKORONATSUME

1 新人(脚本)

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〇オフィスのフロア
有吉正義「お早う御座います部長!週末のゴルフ、最高でした!」
部長「お早う有吉君!その節はどうも!良い休日に成ったよ!」
有吉正義「こちらもそう言って頂けると光栄です!あ、栗原君お早う!」
栗原美里「あ、お早う御座います、課長」
有吉正義「うむ!良い返事だ!さてと、」
桐山誠二「さて、次のデータはと」
有吉正義「お早う桐山君。仕事熱心なのは関心だが、上司が来たら挨拶をするのは常識では無いかね?」
桐山誠二「あ、課長、お早う御座います」
有吉正義「何だその態度は!全く成って無いな!挨拶はもっと明るくやる物だと前に教えただろう!少しは栗原君を見習ったらどうた!?」
桐山誠二「あぁ、そうでした。あの、俺業務終わって無いので」
有吉正義「桐山!上司と話す時は上司の顔と目を見ろ!お前は常識と言う物が成って無いな!これは再教育の検討が必要だな!」
  俺の名前は桐山誠二。ゲームエンジン開発事業の一般社員だ。上司で在る有吉課長に怒られたが、俺には痛くも痒くも無い。
  無意味な説教より、俺には目の前の業務の方が余っ程大事だ。
栗原美里「ちょっと桐山君!また課長に怒られて、大丈夫!?」
桐山誠二「何だ栗原、挨拶ならもうしただろ?」
栗原美里「そんな事は良いわよ!あの人本質は馬鹿だけど、こんなに怒られて何とも思わない訳!?」
桐山誠二「何だそんな事か、まぁあの課長風邪引いた事無さそうだし、勝手にやらせとけば良いと思うよ」
栗原美里「な、何でそんなにおチャラけてるのよ!放って置いたら、桐山君が保たないよ!」
桐山誠二「ははは!そいつは有難う!でも俺は大丈夫だから!」
部長「あ〜君達、一度手を止めて私の話を聞いてくれ。今日から高卒で、新しい仲間が内に加わる事に成った。入って来てくれたまえ」
滝本リク「初めまして皆さん。新人の、滝本リクです。宜しくお願いします」
部長「それで、今日から誰かにリク君の指導係を任せたい。立候補者は居るかね?」
有吉正義「部長!新人の教育ならこの私にお任せ下さい!この大役、桐山如きには任せられません!適任者はこの私しか居ないかと!」
栗原美里「ちょっと課長!新入り君の前で人の悪口言わないで下さい!」
部長「まぁまぁ君達、異論は後で私が聞こう。私としては栗原君に任せたかったが、有吉君がやる気なら有吉君に任せよう」
有吉正義「有難う御座います部長!新人の教員、全力でやらせて頂きます!」
有吉正義「初めまして、私は課長の有吉正義(マサヨシ)だ。私の事はジャスティス課長と呼んでくれたまえ!」
滝本リク「は、はい、宜しくお願いします」
栗原美里「初めてだから分からない事も多いと思うわ。栗原美里よ。肩の力入れ過ぎ無い様にね」
滝本リク「はい。有難う御座います」
桐山誠二「・・・・・・」
滝本リク「あ、あの、何か」
桐山誠二「桐山誠二だ。まぁ楽にやりなよ」
滝本リク「は、はい!(な、何だろうこの人。)」
部長「良し、それじゃあ皆、今日も一日宜しく頼むぞ!」
  確して始まった新しい仲間との新しい生活。俺のやる事は変わらないけど、これからの事はその時考えれば良いだけだ。

〇コンサートの控室
栗原美里「桐山君、お待たせ」
桐山誠二「あぁ、有難う」
  昼の休憩時間。俺は一個下の同僚の栗原美里とコーヒーブレイクを楽しんでいた。俺はこの職場に来て半年でデータの管理、
  プログラミング、点検等が主な役割で、栗原は此処に来て4ヶ月。俺とやる事はそこまで変わらない。
栗原美里「全く、何がジャスティス課長よ。良い年してジャスティスって子供かっての!」
桐山誠二「別に、あのおっさんが楽しそうだから良いんじゃ無い?」
栗原美里「何でそうおチャラけるのかな。桐山君も偶には言い返した方が良いよ。桐山君もあいつに手柄横取られたんでしょ!?」
桐山誠二「あぁ、取られたな」
栗原美里「何でそう平然としてられるかな。何で部長に相談しないの?やられっぱなしで悔しく無い訳!?」
桐山誠二「悔しいさ。でも会社としては上手く行ってるだろ。やりたい奴には好きにやらせれば良い」
栗原美里「納得出来ないよ!桐山君はもっと自分を主張した方が良いって!」
桐山誠二「まぁまぁ!今日終わったら一杯奢るからさ!それで機嫌直せ、な?」
栗原美里「誤魔化さないでよ、馬鹿」
桐山誠二「所で、あの後輩君は?」
栗原美里「課長と一緒に食堂でランチタイムよ。私正直不安なんだよね。あんな奴に指導任せて大丈夫かな」
桐山誠二「そっか。もしその時が来たら、部長に報告や相談すれば良いと思うよ」
栗原美里「なら貴方の事も報告と相談したいわ」
  最後の言葉は聞かなかった事にした俺は、後の業務を課長の嫌味を聞き流しながら取り組み、約束通り栗原に一杯奢るのだった。

次のエピソード:2 ジャスティス課長の教育

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