転生少女と7人の勇者

にんじん

第1話 少女の正体(脚本)

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にんじん

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〇けもの道

〇森の中
サタナ「よし、これでこの辺りの魔獣は大事したかな?」
オーガ「最近この辺りの魔獣を倒しているのはお前か!!️」
サタナ「誰、あなた?」
サタナ「私が退治していたらどうなのかしら?」
オーガ「人間のくせに生意気な口をきくな!俺様を誰だと思ってる?」
サタナ「だから、知らないから聞いているのよ!」
オーガ「ふ、ふ、ふ、俺の名前を聞いて驚くなよ!?️」
オーガ「俺様はあの魔王の右腕と呼ばれたオーガ族最強の戦士・・・」
サタナ「話が長くなりそうだからサクッと倒しちゃったわ。あんな弱いヤツなんて私は知らないわ」
サタナ「オーガ族のクセに魔王の右腕を語るなんて、片腹痛いわね。嘘をつくならもっと信憑性のある嘘をつかないとね」
サタナ「さて、たくさんブラックウルフを退治したし、村のみんなも喜んでくれるかな」

〇寂れた村
カルビ「サタナちゃんお帰り!今日も近隣の魔獣を退治してくれたんだね」
サタナ「うん!」
サタナ「魔獣を退治したら村の納税が減るって聞いたからがんばったの」
カルビ「助かるよサタナちゃん。国には多額の納税を納めないといけないから大変だったんだよ」
サタナ「でも、なんで、国に多額の納税を納めないといけないの?」
カルビ「僕たちが今平和に暮らせているのは7人の勇者様が魔王を退治してくれたおかげなんだよ」
カルビ「でも・・・」
カルビ「いや、辞めておこう」
サタナ「え!」
サタナ「何を言おうとしたの」
カルビ「サタナちゃんは、まだ知らない方が良いと思うんだ・・・」
サタナ「気になる。気になる。気になる。教えてよぉ~~~」
村長「カルビ、大変な事になってしまった。皆を私の家に集合させてくれないか」
カルビ「わかりました村長!すぐに皆を集めます」
サタナ「何があったのかしら?」
サタナ「すごく気になるわ!後を付けちゃおう」

〇村の広場
サタナ「確かあの家が村長さんの家だったわ」
サタナ「屋根裏から忍び込んじゃおう」

〇畳敷きの大広間
カルビ「村長、皆を集めてきました」
村長「皆のモノ、集まってくれてありがとう」
タン「村長!一体なにがあったのですか!」
村長「ボンゴレの村がオーガに襲撃されて壊滅状態になったらしい」
カルビ「それは本当なのでしょうか?」
村長「逃げ伸びた村人から聞いたので間違いない」
タン「村長!この村も危険だということでしょうか!」
村長「恐らく近いうちに襲われるだろう」
タン「国に助けを求めましょう」
村長「国に助けてもらうためには莫大なお金が必要なる。貧しいマカロニ(村の名前)では到底用意できないお金だ」
タン「私達は長年多大な税金を納めています。なぜ国は、この村を助けるのに莫大なお金を要求するのですか?」
カルビ「タン、村長を困らしてはいけない」
カルビ「お前もこの世界の実情を知っているだろ。魔王を退治した7人の勇者達は、その強大なる力でこの世界を支配した」
カルビ「そして、7人の勇者は支配したこの世界を7等分し、横行跋扈の世界を作りあげてしまったのだ!」
カルビ「力がある者が正義であり、力のない者は搾取され続ける暗黒時代に突入してしまった」
カルビ「俺たちは弱者だ。国の為にお金を差し出し、助けを求める時にもお金を差し出さなければいけない」
カルビ「最近はサタナちゃんが魔獣を退治してくれるので、治安維持費の費用は必要なくなり納税額は減った」
タン「そうだ!サタナちゃんにオーガを倒してもらおうよ」
カルビ「何を言っているのだ。サタナちゃんはまだ8歳だぞ」
タン「でも、この村で魔法が使えて魔獣を倒せるのはサタナちゃんしかいない。サタナちゃんは強いから大丈夫だよ」
カルビ「近隣に出没するブラックウルフとオーガでは強さの度合いが違う。いくら、サタナちゃんでもオーガには勝てない」
タン「じゃあ〜どうすればいいんだよぉ〜」
村長「村を救う方法は一つしかない。わしの1人娘のロースを皇帝陛下に差し出すしかないだろう」
村長「ロースは村一番の美人であり、一度帝都に行った際に皇帝陛下に側室にならないかと打診があったのだ」
カルビ「でも村長、皇帝陛下は若い娘を100人以上側室に抱えている欲望の権化です。ロースさんが可哀想です」
ロース「お父様、私が側室に入れば村は救われるのですね」
カルビ「だめだローズさん。僕らでなんとか解決してみせる」
ロース「いいのよカルビさん。私1人の人生で村のみんなが救えたら本望よ」
カルビ「ロース・・・僕は・・・君を失いたくない」
ロース「私もよ・・・でも、これしか方法はないの。私のわがままで村の人を困らせたくないの」
サタナ「話は全て聞かせてもらたったわ」
サタナ「私がオーガを倒してあげる」
カルビ「サタナちゃん、聞いていたんだね。でも、サタナちゃんには無理だ」
サタナ「実はさっきもオーガがいたから倒したの。オーガは亜人の中では強い方だけど、魔族からしたら雑魚中の雑魚よ」
カルビ「魔族?何をいってるのサタナちゃん」
サタナ「簡単に言えば私のが強いってことよ!」
サタナ「今からサクッと退治してくるね」
カルビ「サタナちゃん・・・」

〇けもの道
サタナ「ここまで来たなら問題ないな」
サタナ「いでよ!氷の女王グラース」
氷の女王 グラース「魔王様お呼びでしょうか?」
サタナ「グラース、この辺りにオーガの大群押し寄せているのは本当なのか?」
氷の女王 グラース「はい本当です。近くの村を襲っていましたので、近いうちにこちらにも現れるでしょう」
サタナ「グラース、なぜ?妾に報告をしなかった?」
氷の女王 グラース「オーガなど雑魚の集団が押し寄せたところで何も問題はありません。それよりも、いつまでこの村に滞在するつもりでしょか?」
サタナ「まだ完全に人間の魔力を使いこなせていない。もう少し時間が必要だ」
氷の女王 グラース「わかりました。しかし、いつまでも魔王様が下等生物である人間と暮らしているのは分不相応です」
サタナ「わかっておる。しばしの我慢だ」
サタナ「しかし、オーガの大群など簡単に始末出来るのだが、やり過ぎても妾が人間でない事がバレてしまう恐れがあるな」
氷の女王 グラース「私にお任せください。オーガなど氷樹にして差し上げます」
サタナ「うむ、任せたぞ」

〇寂れた村
カルビ「サタナちゃん、もう戻って来たんだね。やっぱりサタナちゃんでもオーガの大群を退治するのは無理だよね」
サタナ「うん、一体ならいざ知らず大群となると私でも難しい・・・」
カルビ「気にする事ないよ。僕も覚悟は決めたから・・・」
サタナ「違うわ!実はボンゴレの村についたらオーガ達はカチカチに凍っていたの。恐らく魔族に殺されたのだと思う」
カルビ「オーガが凍っていたの・・・」
サタナ「うん。だから、ロースさんを国王に差し出す事はないわ」
カルビ「わかったよ。本当かどうかボンゴレの村に行って確かめてくる」
サタナ「これで一件落着ね」

〇謁見の間
  ここはアリストロメリア帝国 帝都グルトン
暴食の勇者 ゴワンフルティ皇帝 「もう時期ロースも俺様の手に落ちるだろう」
暴食の勇者 ゴワンフルティ皇帝 「女は力で奪うのではなく、自ら進んで体を差し出すように仕向けなくてはならない」
モツ「その通りでございます。陛下の叡智には感服致します」
暴食の勇者 ゴワンフルティ皇帝 「俺様は望むモノは全て手に入れる。俺様には力があり、知性があり、財があり、名声もある。世界は俺様の為に存在しているのだ」
モツ「その通りでございます」
ネギシオ「皇帝陛下、一大事です!」
暴食の勇者 ゴワンフルティ皇帝 「ネギシオ、慌てているがどうかしたのか?」
ネギシオ「ボンゴレの村を襲ったオーガが全滅しました」
暴食の勇者 ゴワンフルティ皇帝 「なんだと!!️」
ネギシオ「しかも、オーガ族最強の戦士スキヤキもマカロニの村の近くの森で死体で発見されました」
暴食の勇者 ゴワンフルティ皇帝 「そんな・・・バカな!」
ネギシオ「陛下、もしかした魔王が復活したのでは?」
暴食の勇者 ゴワンフルティ皇帝 「バカな事をいうな。魔王は確かに俺たち7勇者が葬ったはずだ」
暴食の勇者 ゴワンフルティ皇帝 「しかし、魔王の臣下である4女帝の行方はわかっておらん」
暴食の勇者 ゴワンフルティ皇帝 「もしかして、アイツらが現れたのか・・・」
暴食の勇者 ゴワンフルティ皇帝 「すぐに、7勇者会談を開催させろ!」
ネギシオ「わかりました。すぐに伝令を出します」
  第二話に続く

次のエピソード:第2話 ごはんの代償

コメント

  • こんにちは!
    主人公が強くて可愛くて応援したくなりました👍
    7人の勇者の名前に暴食と書いてあってどんなキャラクターなのか気になりました!

  • ジャージ姿が可愛いサタナちゃんの正体、なるほど〜。設定が凝ってますね。カルビとタンとロースの焼肉トリオもいいけど、ボンゴレとマカロニの二つの村は合併したらさらにおいしくなりそう。油断してたら敵側にもモツとネギシオがいた。作者さんまでにんじんとは、いやはや。想像力も食欲も刺激する物語ですね。

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