〇林道
帝国兵「報告します、前方に狼の群れの死体が!!」
フトール「なんだと!?では黒騎士はこの林を抜けたのか？」
デブール「どうする、兄者？」
フトール「うむ、陛下の命に従い、このままライボルト城を攻めようぞ」
「おう!!」

〇謁見の間
雷国兵士「報告します、南西の方向から帝国軍が侵攻してきてます!!」
サンドフォン国王「何だと!?今すぐ防戦の準備を!!」
黒騎士アレックス「国王よ、馬を一頭貸して下さらぬか？」
サンドフォン国王「どうする気だ？」
黒騎士アレックス「もちろん、俺が討って出る、おそらく俺たちを追ってそのまま攻めて来たのだろう!!」
カリン「お待ち下さい、一人でお相手するのですか？」
黒騎士アレックス「ああ、この国には色々迷惑掛けてるしな、俺一人で済むなら、これでいい」
黒騎士アレックス「では、失礼する」
カリン「国王様・・・」
サンドフォン国王「むむむ・・・仕方あるまい、先の戦いでこちらの戦力も乏しいからな・・・彼奴に頼るしかあるまい」

〇古い洋館
「よし、全軍攻撃開始!!」
黒騎士アレックス「待て!!俺が相手だ!!」
フトール「む!?黒騎士か!?」
デブール「この裏切り者め!!」
メタボール「貴様一人で相手する気か!?」
黒騎士アレックス「ふん!!お前らなど、俺一人で十分だ!!」
「舐めやがって!!全軍かかれ!!」
黒騎士アレックス「退け、雑魚ども!!」
帝国兵「うわ!!」
帝国兵「そんな・・・」
帝国兵「強すぎる・・・」
「んな!?あの人数をたった一人で!?」
？？？「凄い・・・あれだけの数をたった一人で・・・」
？？？「すげぇっス・・・決めたっス!!あの人についていくっス!!」
黒騎士アレックス「来いよ、ヒマン共!!」
「ヒマンじゃない!!ヒーマン三兄弟だ!!舐めやがって、三兄弟アタックを見せてやる!!」
黒騎士アレックス「ほう・・・思ったよりやるな、今度はこっちの番だ!!」
「うわわ・・・危ない危ない」
黒騎士アレックス（ふぅ・・・一人一人は大したことないが、流石にあの三位一体の攻撃は、ちとキツいか・・・さて、どうする・・・）
カリン「お下がりください、アレックス様!!私がまとめて倒します!!」
黒騎士アレックス「な!?わかった!!」
カリン「見せてあげます、雷の正統継承者の力を!!」

〇古い洋館
「うわわ!?」

〇古い洋館
カリン「今です、アレックス様!!」
黒騎士アレックス「すまない、感謝する!!これで決める!!」
フトール「くそっ!!」
デブール「これまでか!!」
メタボール「無念・・・」
カリン「お怪我はありませんか、アレックス様？」
黒騎士アレックス「ああ、すまない、助かった」
サンドフォン国王「ご苦労であった、二人共」
「国王様!!」
サンドフォン国王「ここに居る者達よ、聞くがいい!!ここに居るアレックスは先の戦いで、この国の英雄トーラスを討ち取った者!!」
サンドフォン国王「だがしかし、この国の民達を帝国から救い出し、今もまた国の危機を救ってくれた!!」
サンドフォン国王「よって、これにて手打ちに致す!!これは国の総意と思うように!!」
サンドフォン国王「アレックスよ、しばらくはこの国に留まるとよい」
黒騎士アレックス「感謝します、国王」