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ドクダミ

それぞれの道(脚本)

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〇荒廃した教会
  ──5年前──
震えの止まらない女性「ガタガタ」
震えの止まらない女性「外村くん。捕まったみたいよ・・・」
震えの止まらない女性「もう、私達を縛るものはないよ。帰ろうよ」
衣服の乱れたままの女性「帰ると言っても帰る場所ないじゃない!このバカ女! 私達、薬なきゃ生きていけないのよ」
衣服の乱れたままの女性「秀匡さまぁ・・・。うわぁあぁ・・・」
震えの止まらない女性「逃げちゃ・・・ダメ。 うん。逃げるけど現実と向き合わなきゃダメよ・・・ね?」
「ムリよ・・・私、秀匡様がいない世界なんて嫌!」
衣服の乱れたままの女性「全裸にでもなって街を歩いたらきっと喜んでくれるに決まってる!」
震えの止まらない女性「あの人はもうどうでもいいんだ・・・あなたも私も。いや、もう全部・・・」
震えの止まらない女性「あなたもさ・・・昔ひどいことされて連れて来られたワケで・・・しょ?私もヨ 悔しくないの?怖いだけじゃ、ないの」
衣服の乱れたままの女性「・・・」
震えの止まらない女性「私も・・・きっとアレがなきゃ、永くないけど・・・さ。最期はまた人間らしくいたい・・・かラ」
震えの止まらない女性「だからアナタも最期は、アナタが決め・・・なさい。サヨウナラ」
衣服の乱れたままの女性「うぅ・・・どうすれば良いのよ!帰る場所もすがるモノもない。私にはムリ」
衣服の乱れたままの女性「ひっく・・・ひっく」
震えの止まらない女性「アナタの人セイだからさ。アナタが最期に生きた証くらイ・・・自分で決めなさい」
震えの止まらない女性「私も感情がなくなったけれド・・・嫌な半生だったけド・・・ 昔、一生分の幸せを手に入れた報いの反動だと・・・おもテるから」

〇女性の部屋
  ありがとう。正人!
  ずっと一緒だよ。幸せ沢山。私いいのかな?幸せで涙が止まらないよ

〇荒廃した教会
蜂須賀陽菜「♪♪♪」
衣服の乱れたままの女性「まっ・・・待ってよ」
衣服の乱れたままの女性「私をぉぉ!置いていくなぁ」
衣服の乱れたままの女性「うわぁぁぁぁ〜ん」
衣服の乱れたままの女性「何よ・・・アンタもどっか消えるの?」
不服な妊婦「ここに居ても仕方ないし、直に警察来るかもだよ。今より牢獄の方がマシ。 だけど獄中で死ぬよりは外がマシ!」
衣服の乱れたままの女性「えっ・・・ちょっ」
衣服の乱れたままの女性「私を見捨てるなぁ!」
衣服の乱れたままの女性「もう誰でも良いから私を愛してよ・・・ 私を私を1番にして傍に置いてよ・・・ 何でもする。もう何でもします」
衣服の乱れたままの女性「私が、私が、私だけを・・・私がワタシがぁぁぁ!」
周防タカシ「ここか・・・」
衣服の乱れたままの女性「だれ!」
周防タカシ「元、共犯者だよ!アンタは俺が抜けた後だから面識ないけどな」
衣服の乱れたままの女性「あなたは!あなたはあなたは!私を愛してくれるの?私を1番に傍にずっとおいてくれるのぉぉぉ?」
周防タカシ(やれやれ・・・末期だなこりゃ。永くねぇ・・・)
  俺も散々加担したんだ・・・縁があるワケじゃねぇけどな。
周防タカシ「わかったよ!俺が全部面倒みてやっから! あ〜なんつーの?恋とか尽くされたいとかそんなやましい感じじゃなくてさ」
周防タカシ「最期まで傍にいてやるよ!もうアンタは何もしなくていい。俺が全部引き受ける。だから尽くす尽くさねぇはもう言うんじゃねぇ」
衣服の乱れたままの女性「うん・・・。アンタ嫌いだけどさ。嫌いじゃない」
周防タカシ「あぁん?何だそれ?」
周防タカシ「さっ!帰るぞ。先ずは服買って美味いもん食わせてやる」
「臭ぇから先に風呂だな・・・」

〇警察署の入口
  ──現在──
ヤル気のない刑事「んで、この人・・・あ〜失礼。周防さんが元共犯者だかって言ってきてさ」
  あの後、恵が5年生きてくれた。病院にも通わせて元気になってきてたんだ
  俺、何もしてやれなかったけど、最期までお前の傍に居て約束守ったぜ!
  元気になったらプロポーズしようと思ってたのによ。
周防タカシ(ケッ!散々、女を玩具にした俺が惚れるなんて世の中わからねぇ。 けど、お前が勇気を出して俺に託したように)
周防タカシ「最後くらいは俺も勇気だすぜ」
ヤル気のない刑事「ん?何か言った?」
周防タカシ「べ、別に」
ヤル気のない刑事「じゃあとりあえず話聞こかねぇ〜。丼と粗茶くらい出すよ」

〇配信部屋
周防タカシ「で・・・少なくとも俺の知ってる全部だ。その数年間は知らねぇし。俺もタダのくだらねぇゴロツキやってただけだ」
ヤル気のない刑事「んー、にわかに信じられないけど、それが本当ならまた逮捕礼状出さないとだね・・・」
ヤル気のない刑事「てか立証されたら君もタダじゃないよ?最悪ここから出られないで人生過ごさなきゃかもよ?」
周防タカシ「なんだ?今なら逃してくれるってのか?ニィちゃん」
ヤル気のない刑事「いや、ダメだよ〜しばらく重要証人で居てもらいま〜す」
周防タカシ「へっ!望むとこさ」

〇レンガ造りの家
  秀にぃ・・・いや奴と出会ったのはあの孤児院さ。俺も親に捨てられた捨て子だったのさ
久保銀次「久保、久保銀次です。よろしくお願いします」
「は〜い!」
  1番下の俺とウマがよく合った

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