第四話 女の悲しみ(脚本)
〇綺麗な一戸建て
〇女性の部屋
朝夢ミキ「スゥ・・スゥ・・・」
朝夢ミキ「もしもし?アムロ?」
朝夢ミキ「はっ?アナウンサーが美人すぎて気絶しそう?」
朝夢ミキ「知るかっ!」
朝夢ミキ「あっうん」
朝夢ミキ「今日の10時に駅前に集合でしょ? 分かってるわよ」
〇おしゃれなリビングダイニング
朝夢ミキ「よしっ!」
ミキの父「おはよう〜」
朝夢ミキ「おはよう。お父さん」
ミキの父「おはようさん〜」
朝夢ミキ「朝ごはん出来てるよ」
ミキの父「サンキュ〜」
ミキの父「ふわぁ〜」
朝夢ミキ「凄いあくびねー」
ミキの父「昨夜、仕事で遅かったんだよ〜」
ミキの父「そういえば、今日出かけるんだっけ?」
朝夢ミキ「うん」
朝夢ミキ「アムロと一緒にね」
ミキの父「アムロって、いつも一緒にいるあの男か?」
朝夢ミキ「うん」
ミキの父「そうか」
朝夢ミキ「何?」
ミキの父「いや、ヘナヘナな奴だと思ってさ」
朝夢ミキ「そういうお父さんもヘナヘナでしょ?」
ミキの父「アイツと一緒にすんなや!」
〇駅前広場
「お待たせ〜」
アムロ「よお」
朝夢ミキ「らしくない格好ね」
アムロ「似合うだろ?」
朝夢ミキ「・・・・・・・・・」
アムロ「なんか言えよ!」
〇店の事務室
数日前──
朝夢ミキ「浮気調査?」
彼女「私と彼は付き合って1年になるんだけど、 最近、彼の様子がおかしいの」
彼女「夜中にコソコソと電話をしたり、出かける 約束しても仕事が入っていけないって言って来なかったことが多くて・・・」
朝夢ミキ「あの、すみませんが、それは警察にお願い した方が・・・・」
彼女「そう思って行ったけど、取り合ってくれないのよ」
彼女「お願いっ!彼とこの女の関係を調べて!!️」
アムロ「わかりました!あなたの依頼、引き受けましょう!」
朝夢ミキ「えっ?」
彼女「ありがとう!」
朝夢ミキ「ちょっと、アムロ。浮気調査は私達の専門じゃないでしょ?」
アムロ「困ってるレディをほっとけるわけにはいかないだろ?」
朝夢ミキ「また変なこと考えてるんでしょ? 下心丸出しよ」
アムロ「そっそんなわけねぇだろ!」
朝夢ミキ「どうだか・・・」
アムロ「じゃあ早速、明日から調査に行くぞっ!」
〇駅前広場
朝夢ミキ「それは多分・・・」
「キイ!」
朝夢ミキ「あっ!来た」
あな「お待たせ〜」
朝夢ミキ「派手ねー」
アムロ「お前が地味すぎるんだよ」
朝夢ミキ「あーそうですねっ!」
アムロ「怒んなよ」
キイ「あな」
キイ「今日も可愛いな」
あな「もうやだ〜」
アムロ「なんだよ!イチャイチャしやがって〜」
朝夢ミキ「落ちついて」
キイ「じゃ、行こうよ!」
あな「うん!」
アムロ「なんだよ!アイツら〜」
「そうね・・・」
朝夢ミキ「どうせなら、地獄に堕とすようなお仕置きを しないと」
アムロ「みっミキ?」
朝夢ミキ「行くわよ!」
アムロ「はっはい・・・」
〇街中の道路
キイ「それでさ」
あな「うふふ」
アムロ「いちゃつくなよ」
朝夢ミキ「冷やかないの」
アムロ「冷やいてなんかいませーん」
アムロ「あんなイチャイチャカップルはヤることやっといて終わるんだよ!」
朝夢ミキ「何言ってんの?」
〇ラブホテル
朝夢ミキ「ラブホじゃない!」
アムロ「ラブホか〜」
朝夢ミキ「なんか行きずらいなー」
アムロ「よしっ!行くか!」
朝夢ミキ「私、ここで待ってる」
アムロ「何言ってんだよ。お前も来いよ」
朝夢ミキ「はぁ?なんで?」
アムロ「男一人だと怪しまれるんだよ」
朝夢ミキ「そんな〜」
〇ラブホテルの受付
朝夢ミキ「本当に入るの?」
アムロ「まあまあ、これも勉強だよ」
朝夢ミキ「どこが!?」
アムロ「お前もいつか体験する事だから、 ちょっと早い『大人の社会見学』 だと思えばいいんだよ」
朝夢ミキ「そんな汚らわしい社会見学なんか嫌だ!」
アムロ「いいから、行くゾッ!」
朝夢ミキ「ちょっと」
〇おしゃれな廊下
アムロ「えーと部屋は・・・」
朝夢ミキ「・・・・・・・・・」
アムロ「どうした?まだ緊張してんのか?」
朝夢ミキ「アンタに襲われたらどうしようかと」
〇けばけばしい部屋
朝夢ミキ「ゲッ?」
アムロ「どうした?」
朝夢ミキ「・・・・・・・・・」
朝夢ミキ「何この部屋?嫌らしい〜」
アムロ「ここしか空いてなかったんだよ」
朝夢ミキ「・・・・・・・・・」
朝夢ミキ「アンタ、変なことしないでよ」
アムロ「するかっ!」
「ホラ、リラックスして」
「あっ・・・ぁん」
朝夢ミキ「・・・・・・・・・・・・」
朝夢ミキ「長いわねー 早くしてよ!!️」
アムロ(未成年がオトナのイチャイチャを聞き盗み してるのはヤバいな)
「じゃあ、行こうか!」
朝夢ミキ「今よ!」
アムロ「あっ!待てよっ!」
〇ラブホテルの部屋
朝夢ミキ「オラ〜っ!!」
キイ「何だ!」
あな「なっ何よ!」
朝夢ミキ「観念しなさいっ!この浮気者!!️」
キイ「はぁ?」
あな「浮気?」
アムロ「待て待てっ!まずは説明しないとだろ?」
アムロ「・・・っというわけでさんからあなたがあの子と浮気してると聞いて二人を付けていたんです」
キイ「あの子から?」
アムロ「すみません」
あな「ねぇ。もしかしてまたあの子なの?」
キイ「まじか」
朝夢ミキ「知り合いですか?」
キイ「・・・・・・・・・・・・」
あな「・・・・・・・・・」
アムロ「話を聞かせてくれないか?」
キイ「分かった」
キイ「あれは半年前──」
〇繁華な通り
彼女と出会ったのは一週間前だった──
彼女「痛っ!」
キイ「大丈夫ですか?」
彼女「あっありがとうございます」
それからよく街で彼女を見かけることが多くなった
彼女「あっ!こんにちは🎵」
キイ「どうも」
〇テーブル席
彼女「モデルさんなんですか!」
キイ「あぁ」
キイ「けど、なかなか売れなくてね」
彼女「大変なんですね」
キイ「でも、なんとか頑張ってます」
〇センター街
それから数ヶ月後のことだった──
あな「それでさ〜」
キイ「あははっ!」
キイ「うん?」
あな「どうしたの?」
キイ「あっいや、なんでもない・・・」
キイ(まさかな・・・)
〇マンション前の大通り
あな「送ってくれてありがとう」
キイ「じゃあまたね」
「ここが彼女のうちなんですか?」
キイ「なんでここに?」
彼女「たまたま近くを通りかかったら、二人を見かけて」
キイ「そっそうなんだ・・・・・・」
彼女「素敵なマンションに住んでるんですね〜 羨ましいー!」
〇ラブホテルの部屋
アムロ「そうだったのか」
キイ「あの子のせいで僕も彼女も困ってるんだ!」
あな「そうよ!そうよ!!」
朝夢ミキ「ちょっと待って!」
朝夢ミキ「彼女はあなたに『後悔しても知りませんよ』 そう言ったんですね?」
キイ「そうだけど」
あな「それが何なのよ!」
朝夢ミキ「じゃあ、これは何でしょう?」
キイ「何だこれ?」
あな「ギクっ!」
資料には、『イケメン抹殺対象』と書かれていた。
キイ「これはっ!」
キイ「この人、朝のニュースに出てた」
朝夢ミキ「彼女はあらゆるイケメン男に言い寄って、 大金を奪って殺していた」
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