〇組織のアジト
「ラン！」
ミナミ「ラン、ごめんね お母さんすごく心配したのよ 良かった無事で・・・」
ラン「あの、ごめんなさい 私、あんまり覚えてなくて・・・」
ミナミ「えぇ、大丈夫よ もう大丈夫」
ミナミ「お家に帰りましょう あなたのお姉ちゃんも待ってるわ」
ラン「私、お姉ちゃんがいるの？」
ミナミ「えぇ すぐに会えるわ すごく心配してる」
ラン「そっか、お姉ちゃん・・・ 嬉しい」
ミナミ「あら？ そういえばこの可愛いお洋服は？」
ラン「カレンにもらったの！」
ミナミ「そう、良かったわね 素敵な人たちが助けてくれて」
ラン「うん！ すごく良い人たち！」
カレン「ラン・・・」
ミナミ「あなたがカレンちゃん？」
カレン「は、はい！」
ミナミ「カレンちゃん、 ランをこんなに可愛いくしてくれて、 優しくしてくれてありがとね」
カレン「いえ！ あ、はい！」
カレン「・・・ん？あれ？」
ラン「ふふふ ありがとう、カレン」
ミナミ「ジンさん、シュウくん。 ランを大切に保護していただいて 本当にありがとうございます」
ジン「いやいや！ こちらも成り行きで 連れてきてしまってすみません・・・」
ミナミ「あなた達が心優しい人達で本当によかったわ」
ミナミ「この人たちの立ち振る舞いが あなた達に誤解を与えるような 高圧的な態度だったのは本当にごめんなさい」
ミナミ「後でしっかり指導しておくので どうかお許しください ね？」
ミナミ「ほら、あなた達」
「申しわけございませんでした」
ジン「どうも」
シュウ「すごいですね」
ミナミ「それじゃあ、ラン 一緒に帰ってくれるわね？」
ラン「えっと・・・」
ジン「良かったじゃねえか」
シュウ「ちょっと寂しいけどね」
カレン「ラン！ もっと一緒に居たかったよ!!」
ラン「カレン・・・」
ラン「またすぐ遊びにくる！ いいよね？」
ミナミ「ええ、 ご迷惑じゃなければ」
カレン「もちろん！ いつでも！」
カレン「待ってるからね！」
ラン「うん！」
ミナミ「本当にお世話になりました」
ミナミ「あなた達のことは 国にもうまく言っておくわ」
ミナミ「えーと、 禁止区域の清掃屋さん？」
ジン「いや、 すみません・・・」
シュウ「あ、えー 我々は地質の調査と 空気の汚染度を調査して、あーその、 研究などに役立ててもらおうと日々、」
シュウ「その、あー・・・」
ミナミ「ふふっ、 えぇ、いいの大丈夫よ」
ミナミ「・・・いや、ごめんなさい 我々の研究が追いつかずに 国民の皆さんに辛い思いをさせてしまって」
ジン「そんな！」
ミナミ「必ずこの環境を再生させます だから何卒、 もう少しだけ待っていてください」
シュウ「ああ！頭を上げてください！」
ジン「ミナミさんみたいな人が 国のために働いてくれてる って分かっただけで心強いです」
ジン「こちらこそ何卒よろしくお願いします！」
ミナミ「はい、絶対に皆さんを救ってみせます」
「よろしくお願いします！」
ミナミ「それじゃあ、そろそろお暇しましょうか」
ミナミ「ラン、最後の挨拶を」
ラン「ジン、シュウ、カレン 短い間だったけど 本当にお世話になりました！」
ラン「私もみんなのために 何かできること、頑張ってみる！」
ジン「おう、元気でな」
シュウ「みんなと仲良くね！」
カレン「嫌になったらまたいつでも 遊びに来ていいんだからね！」
ジン「こら！」
シュウ「お家の人の前でなんてこと！」
ミナミ「ふふっ、 そうならないように頑張るわ」
ラン「ありがとう、カレン」
ジン「ほんと、すみません・・・」
ミナミ「いえいえ ではお邪魔しました」
「失礼いたしました！」
ラン「みんな、バイバイ！」
カレン「じゃあねー!!!」
ジン「ふぅ・・・ これにて一件落着ってか？」
シュウ「いやぁ、 ランちゃんが無事自分のお家に帰れて 何よりです」
カレン「うわーーーーん！ ラン、寂しいよおおおおお」
シュウ「よしよし、 せっかくできたお友達だったもんね」
ジン「またすぐ会えるだろ！」
ジン「さーて、腹減ったなあ パーティーの続きでもするか！」
カレン「・・・！」
シュウ「何のためのパーティーか わからなくなっちゃったね」
カレン「・・・！ ランと一緒にしたかったああああああ」
シュウ「おー、よしよし、そうだね」
シュウ「ご飯くらい待ってもらえば良かったですね」
ジン「まぁしゃーないな」
ジン「ほら！ お前らが買ったでっけえ肉食うぞ！」
カレン「お肉食べる〜〜！」
ジン「はいはい」
カレン「・・・ランと食べたかったのにいいいい」
ジン「忙しい奴だな！ 泣くか喜ぶかどっちかにしろ！」

〇諜報機関
研究員「博士！」
スオウ「おぉ、どうだった！」
研究員「検体番号2407、培養失敗です」
スオウ「そうか・・・」
スオウ「引き続き 他の検体で実験を続けてくれ」
研究員「はい」
スオウ「あぁ、あと一歩なのに・・・」
スオウ「やはり人間が超えてはいけない 壁なのだろうか」
ミナミ「何を弱気になっているんですか」
スオウ「あぁ、君か すまない」
スオウ「元々確率が低い実験とはいえ、 こうも失敗が続くとな・・・」
ミナミ「大丈夫です 確実に成功に近づいています」
スオウ「そうだな」
ミナミ「これは我々、人類の未来にとって 確実に必要な研究です」
ミナミ「反対している人達は何もわかってない」
ミナミ「人類の未来を考えていないんです」
スオウ「あぁ」
ミナミ「博士、 これは博士にしかできない 立派な研究です」
ミナミ「胸を張って続けてください！」
スオウ「くよくよしてしまってすまない」
スオウ「ありがとう」
ミナミ「いえ」
スオウ「培養条件について もう一度精査してみよう」
スオウ「別の条件下での実験も視野に入れる」
ミナミ「はい」