黒い人

おけの

プロローグ2(脚本)

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〇大きい病院の廊下
  遠くから、人の呻き声が廊下に響き渡っている。
  この呻き声から逃れたくて、
  部屋から出たのに。
  あの、黒い人の声が聴こえて来る。
  真夜中だと余計に不気味で、
  背中に氷を入れられたかのように、
  背筋に寒気を感じてしまう。
静子「どうしてこんなことになっちゃったんだろう」
  私は手術すれば助かる程度で、入院している。
  それで少しは安心して手術を受けた。
  不安はあったけど、
  家族や友達が応援してくれたから、
  頑張れた。
  そこまではよかった。
  手術後、予想外のことが起こった。
  手術から目が覚めると、
  病室の中に黒い人型が二人も居たのだ。
静子「黒い人は苦しそうに呻いていて、 恐ろしいよ」
  追いかけては来ないが、気味が悪くてしょうがない。
  手術する前はそんなもの、見たこともなかったのに。
  霊感でも授かったかのよう・・・
静子「(もっと声が聴こえないところへ移動しよう)」
  ──ふと、視線を感じる。
  辺りを見回した。

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