ヤンデレ少女の戦い

レモネード!

第二話 邪魔な後輩(脚本)

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〇幼稚園の教室
愛衣(幼少期)「・・・・・・・・・・・・」
  愛衣は、ボールをコロコロと転がす。
愛衣(幼少期)「・・・・・・・・・・・・」
愛衣(幼少期)(つまんない・・・・・・)
由香(幼少期)「あいちゃん!なにしてるの?」
愛衣(幼少期)「べつに・・・・・・」
由香(幼少期)「じゃあ、わたしとあそぼうよ!」
愛衣(幼少期)(にんぎょうあそび・・・・・・あんまりすきじゃないな・・・・・・)
愛衣(幼少期)(でも・・・・・・)
愛衣(幼少期)(ゆかはたのしそうだし、あそんであげようかな)
愛衣(幼少期)「わんわん!がおー!」
由香(幼少期)「きゃー!!」

〇安アパートの台所
鈴木由香「ふんふーん、ふんふふーん」
  由香は野菜を切りながら、鼻歌を歌う。
鈴木由香「あとは盛り付けて〜」
鈴木由香「よし、完成!」
鈴木由香「愛衣、まだ起きないかなー」
篠原愛衣「おはよー・・・・・・ふわぁ・・・・・・」
鈴木由香「おはよう!朝ごはん出来てるよ」
篠原愛衣「ありがとー・・・・・・」
篠原愛衣(今日・・・・・・昔の由香の夢みたな)
篠原愛衣(好きな遊びじゃなくても、由香となら自然に笑顔になれたな・・・・・・)

〇古いアパートの部屋
篠原愛衣「うん、美味しい」
鈴木由香「良かった、気に入ってもらえて!」
篠原愛衣(由香の作ってくれたものなら何でも気に入るよ)
  カシャカシャカシャ
鈴木由香「ちょ、ちょっと!いきなり取らないでよ!」
篠原愛衣「ごめん、可愛かったから」
鈴木由香「ちょっと!変なこと言わないで!」
鈴木由香「早く消してよ〜!!」
篠原愛衣「やだ」
鈴木由香「もー!」

〇安アパートの台所
鈴木由香(愛衣、どうやってストーカーを退治してくれたのかなー)
鈴木由香(いつもわたしが困ってると助けてくれて・・・・・・愛衣は優しいなぁ)
鈴木由香(だから・・・・・・・・・・・・)
鈴木由香(愛衣に助けてもらうためだけに、あのストーカーに思わせぶりな態度を取ったってことは)
鈴木由香(二人で一緒のお墓に入るまで、ナイショにしておかないとだね)
鈴木由香「・・・・・・それにしても・・・・・・」
鈴木由香(凄い汚れてる・・・・・・)
鈴木由香(凄い汚れてる・・・・・・愛衣、あんまり掃除とかしないんだね)
鈴木由香「ちょっと心配だな・・・・・・」
鈴木由香「うわっ!?」
鈴木由香「って・・・・・・なにこれ」
鈴木由香「手錠・・・・・・?」
鈴木由香「なんで・・・・・・?」
篠原愛衣「由香、どうしたの?」
鈴木由香「えっ、あ、愛衣!」
鈴木由香「なんかね・・・・・・手錠が落っこちてて」
鈴木由香「これ、愛衣の?」
篠原愛衣「ああ、ここにあったか」
  愛衣は手錠を受け取る。
鈴木由香「これ、何に使うの?」
篠原愛衣「何にって・・・・・・それはね」
  愛衣は由香の腕を掴むと、手錠を掛けてしまった。
鈴木由香「えっ!?」
篠原愛衣「これでもう、由香は私のもの」
鈴木由香「あ、愛衣・・・・・・?」
篠原愛衣「なんてね、冗談」
篠原愛衣「こうやって脅かしてみたら由香はどんな反応するかなーって思って」
鈴木由香「なにそれ!酷い!」
篠原愛衣「ごめんごめん、鍵取ってくるから待っててね」
鈴木由香「もう・・・・・・!」
鈴木由香「着替えもしてないし・・・・・・!」
篠原愛衣「ほら、腕出して」
  愛衣は慣れた手付きで手錠を外した。
鈴木由香「ありがとう!」
鈴木由香「もうやっちゃダメだよ?」
篠原愛衣「はーい」
鈴木由香「分かったら早く着替えてきて!」

〇古いアパートの部屋
鈴木由香「じゃあ、わたしは部活行ってくるね」
篠原愛衣「一緒に行くよ、何かあったら心配だし」
鈴木由香「ありがとね!」

〇学校脇の道
篠原愛衣(陸上頑張ってる由香も可愛いんだよね・・・・・・)
鈴木由香「愛衣・・・・・・」
篠原愛衣(見渡しは良いから見つからないよう気をつけないと・・・・・・)
鈴木由香「愛衣・・・・・・!!」
篠原愛衣「由香?どうしたの?」
鈴木由香「来週の日曜日にね、陸上の県大会があるんだけど」
鈴木由香「良かったら愛衣に見に来てほしいなって!」
篠原愛衣「もちろんだよ、楽しみにしてるね」
鈴木由香「やった!わたし絶対優勝するからね!」
鈴木由香「・・・・・・それにしてもさ」
鈴木由香「愛衣もスポーツやればいいのに、背高いんだし」
篠原愛衣「私、運動苦手だし」
鈴木由香「あはは、そうだったね〜」
篠原愛衣(スポーツだけは出来ないんだよね・・・・・・)
篠原愛衣(由香の隣に立ちたくてランニングとかしたこともあったけど・・・・・・無理だったな)
  話している内に、校舎の前に着いた。
鈴木由香「じゃあ、わたし行ってくるね!」
篠原愛衣「行ってらっしゃい」

〇グラウンドのトラック
咲須穂乃果「7、8、9、10──」
  懸命に走った由香の足は、白線を超える。
鈴木由香「はあっ・・・・・・はぁっ・・・・・・」
咲須穂乃果「11秒68!新記録ですよセンパイ!」
鈴木由香「はぁっ・・・・・・はぁっ・・・・・・」
鈴木由香「や・・・・・・やった・・・・・・」
咲須穂乃果「全国優勝も狙える記録ですよ!流石は由香センパイ!」
  由香はベンチに腰掛け、汗を拭う。
咲須穂乃果「最近調子悪かったから心配してましたけど、杞憂でしたね!」
鈴木由香「最近ちょっと困ってることがあったんだけど」
鈴木由香「親友が助けてくれたの!」
咲須穂乃果「ふーん・・・・・・」
咲須穂乃果「それより、水分補給をして下さい!」
  穂乃果は隣に座ると、スポーツドリンクを取り出して由香に手渡す。
鈴木由香「ありがとう!」
鈴木由香「・・・・・・ぷはっ」
鈴木由香「美味しい!」
咲須穂乃果「良かったです〜」

〇体育館の裏
篠原愛衣「・・・・・・・・・・・・」
篠原愛衣「あの女・・・・・・」

〇グラウンドのトラック
咲須穂乃果「・・・・・・・・・・・・」
咲須穂乃果「あたし、ちょっとお手洗いに行ってきますね!」

〇体育館の裏
篠原愛衣「あれ・・・・・・」
篠原愛衣「あの女、こっちに向かってくる」
咲須穂乃果「こんにちわ〜、由香センパイのお友達ですよね〜?」
咲須穂乃果「ちょっといいですかぁー?」
篠原愛衣「なに」
咲須穂乃果「あたしはあんたと違ってマネージャーの仕事で忙しいのでー、単刀直入に済ませますねー」
咲須穂乃果「あんた、由香センパイの何なんですか?」
篠原愛衣「何って?」
咲須穂乃果「友達なのかー、恋人なのかー」
篠原愛衣「・・・・・・・・・・・・」
咲須穂乃果「恋人じゃないなら、あたしが由香センパイの恋人になってもいいですか?」
篠原愛衣「・・・・・・・・・・・・」
篠原愛衣「ふざけてるの?冗談でしょ」
咲須穂乃果「冗談じゃありませんよ」
咲須穂乃果「あたし、由香センパイが好きなんです」
篠原愛衣「は?」
咲須穂乃果「あたし・・・・・・これでも昔はハードル走やってたんですよ」
咲須穂乃果「これでも全中で入賞するくらいの選手だったんです」
咲須穂乃果「将来はハードルの選手を夢みたりして」
咲須穂乃果「でも・・・・・・この学校に入学する少し前に、怪我しちゃって」
咲須穂乃果「・・・・・・走れちゃくなっちゃったんだよね」
咲須穂乃果「それでね、もう全部どうでもいいって」
咲須穂乃果「死んで楽になりたいって思ってた時に・・・・・・センパイと会ったんです」

〇ゆるやかな坂道
咲須穂乃果「ぐすっ・・・・・・っ・・・・・・ぅ・・・・・・」
  大雨の中、穂乃果は座り込んで泣きじゃくる。
咲須穂乃果「なんでっ・・・・・・なんであたしなのっ・・・・・・?」
咲須穂乃果「ぐすっ・・・・・・うぅ・・・・・・うああぁぁぁぁん・・・・・・」
咲須穂乃果「傘・・・・・・?」
鈴木由香「こんなところにいたら体冷やしちゃうよ」
咲須穂乃果「もうどうでもいいのっ!!」

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コメント

  • 愛衣さんの安定の歪み澱んだ愛情を見ていたら、穂乃果さんという強敵感のあるキャラまで……
    そして由香さんも相当な曲者であることが……みんな癖が強すぎますねww

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