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MKz square

エピソード3(脚本)

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〇組織のアジト
ジン「は〜〜〜〜、 何とか撒けたな」
シュウ「久しぶりにあんなに走りましたよ!」
ジン「お前もちったぁ鍛えろ!」
ジン「貧弱な奴め!」
ラン「ここは?」
ジン「俺たちのアジトだよ」
ラン「アジト?」
シュウ「まあ、僕たち3人の家みたいなものです」
ラン「3人は家族なの?」
ジン「ああ。 まあ、そんなところだ」
カレン「見て見てー! じゃーん!」
カレン「綺麗でしょー!」
ジン「おお〜 花が飾られてるなんて新鮮だな」
シュウ「天然の花なんて久しぶりに見ましたもんね!」
カレン「ね!」
カレン「すごいよ、あなた!」
カレン「何者??」
カレン「素敵素敵!」
シュウ「こらこら! 畳み掛けないの」
ジン「そういえば俺たちの自己紹介もまだだったな」
ジン「俺はジン こいつらの、まあ、リーダーみたいなもんだ」
ラン「ジン」
シュウ「僕は、シュウ よろしくね」
ラン「シュウ」
カレン「私はカレン!」
ラン「カレン! よろしく」
ジン「お前、自分の名前くらいは覚えてるのか?」
ラン「私、は・・・」
ラン「ラン」
カレン「ラン!」
カレン「これランが寝てたところに咲いてた お花だよ!」
ラン「うん」
カレン「私こんなに綺麗に咲いてるお花 初めて見た!」
ラン「そうなの?」
ジン「この辺りは戦争のせいで 焼け野原になっちまったのに加えて」
ジン「大気汚染で植物も動物も 生きづらくなっちまったからな」
シュウ「でもどうしてランちゃんの周りだけ あんなに植物が生い茂ってたんですかね?」
ジン「さぁな」
ジン「マイナスイオンかなんかが 放出できる体質とか?!」
シュウ「どんな人間ですか!」
カレン「あ、そうだ!」
カレン「ラン、こっち来て!」
ラン「なに?」
カレン「いいからいいから〜! こっちこっちー!」
ジン「お前ら、あんまはしゃぎすぎんなよー!」
シュウ「カレンちゃん、 女の子のお友達ができたからか 楽しそうですね」
ジン「そうだな」
ジン「でも何にしろ、 ランのことはもう少し 調べなきゃいけねえけどな」
シュウ「そうですね」
シュウ「一体どこの子なんだろう 記憶も無いし・・・」
ジン「1番はなんで 政府なんかに追われてるか、 だよな」
シュウ「ランちゃんに何かできるとは 思えませんけど・・・」
ジン「まあなあ・・・」
シュウ「まさかランちゃんの身内が 何か犯罪に関わってるとか・・・!?」
ジン「まぁ何かしら面倒ごとになってるのは 間違いねぇだろうな」
シュウ「そうですよね・・・」
ジン「こうして首を突っ込んじまった以上、 放り出すわけにもいかねえだろ!」
シュウ「なるべく穏便に ことが運びますように・・・!」
ジン「だな」
シュウ「下手したらジンさんが 誘拐犯ってことにされて 離れ離れに〜〜〜!」
ジン「おい!なんで俺だけなんだ!」
シュウ「そりゃ、ねぇ」
ジン「お前も共犯だろうが!!」
シュウ「僕はただランちゃんが心配で〜〜〜」
ジン「てめえ、泣き落としとは卑怯だぞ!」
カレン「ジンくーん!シュウ! 見てー!」
「おお〜!」
ラン「じゃーん・・・?」
シュウ「カレンちゃんの服? こんなの持ってたっけ??」
カレン「いいな〜と思って コレクションしておいたのです!」
カレン「ランめっちゃ似合う! ね!」
ラン「そう、かな?」
シュウ「うん!可愛いよ!」
ジン「逃げ回ってたせいでボロボロだったもんな」
ラン「カレンのお洋服なのにいいの?」
カレン「いいのいいの! 私にはちょっと合わないかなーって 思ってたから!」
カレン「もらって!」
カレン「あっ、そうだ!」
「ん?」
カレン「あった!」
カレン「ラン、こっち来て!」
ラン「え、うん!」
カレン「ここ、座って!」
ラン「何するの?」
カレン「もっと可愛くする!」
ラン「うん!」
シュウ「カレンちゃん、 意外と女の子らしいとこあったんだね」
カレン「意外とは失礼な!」
カレン「昔は妹の髪の毛結んであげたり、 可愛いくしてあげてたもんね〜」
シュウ「あ、そっか・・・」
ジン「シュウ」
シュウ「・・・」
ラン「カレン、妹がいるの?」
カレン「うん」
カレン「でも体が弱くてさ」
カレン「この環境に耐えられなくて死んじゃった」
ラン「そっか・・・」
カレン「まぁ、でも今は!」
カレン「出来の悪い兄貴が2人いる みたいな感じで楽しいけどねー」
ジン「誰の出来が悪いってー?」
ジン「着せ替え人形じゃないんだから ランをあんまりいじくり倒すなよ!」
ジン「ランも嫌だったら ぶっ飛ばして良いからな!」
シュウ「ぶっ飛ばしちゃダメでしょ!」
シュウ「どんだけ治安悪いんですか!」
ラン「嫌じゃないよ」
カレン「ほらー嫌じゃないってよ! ばーーか!」
ジン「本当に口の悪いクソガキだな!!」
シュウ「どっちもどっちです!!」
カレン「ふーんだ」
ラン「ふふふ」
カレン「ん?」
ラン「3人のやり取り見てると楽しい」
カレン「そう? うるさいだけだよー」
ラン「本当に仲がいいんだね」
カレン「どこが!」
ジン「あれ?」
シュウ「どうしたんですか?」
ジン「いや、ヴィルスキャナーの数値・・・」
ジン「今日あんだけ外いたのに 全然上がってねえや」
ジン「むしろ下がってる・・・?」
シュウ「え、そんなことあります?!」
ジン「ちょっとお前もやってみろ」
シュウ「あ、はい」
ラン「あれは?」
カレン「体に溜まった毒素を測定する機械? みたいな」
カレン「汚染区域は体に有害な空気で溢れてるから」
カレン「一応定期的に測ってるの」
カレン「ま、うちらが住んでるこの辺の貧民街も、 そんなにいい環境じゃないけどね」
ラン「そうなの?」
カレン「人体に影響が無いのは国の中心部だけ」
カレン「金持ちのお偉いさんしか住めないの」
ラン「そうなんだ・・・」
カレン「ま、そんな長生きしてもしょうがないしね!」
カレン「今を楽しんだもん勝ちよ!」
カレン「それよりラン、できたよ! 見て!可愛い!」
ラン「本当だ ありがとう」
シュウ「あれ?本当だ・・・ 僕も全然数値上がって来ないですね」
シュウ「壊れてる?」
ジン「そんなわけねーだろ! これ高かったんだぞ!」
ジン「おい、カレン! お前も測ってみろ!」
カレン「いいよ、そんなの!」
ジン「良いわけねーだろ!」
ジン「お前が1番耐性ねーんだから!」
ジン「ほら、シュウお前カレンの数値測れ!」
シュウ「はいはい!」
カレン「もーそんなに心配しなくていいよー」
ジン「お前これ以上上がったら 外には連れて行かねーし、 薬飲ますからな!」
カレン「大丈夫だし!」
カレン「それに薬なんて 高くて手に入れられないでしょ!」
ジン「そんなのハヤト先生に言って どうにかしますー!」
カレン「いいってば!」
シュウ「あれ、ん?」
カレン「なに?」
シュウ「ちょっと、あれ なんだこれ、おかしいな」
ジン「何だよ」
シュウ「なんか、 カレンちゃんの数値・・・」
シュウ「なかなか測り終わらないなと思ったら」
シュウ「どんどん下がっていくんですけど・・・」
カレン「え?」
ジン「嘘だろ! そんなこと・・・」
ジン「本当だ・・・」
カレン「え、なに? 本当に故障?」
シュウ「そう言えばカレンちゃん、 咳治ったね」
カレン「あ、うん なんか今日調子良くて」
ジン「なんか拾い食いでもしたか?」
カレン「そんなことしたら余計悪化するでしょ!」
シュウ「何か特別な健康法でも試した!?」
カレン「そんなの知ってたら 誰も困ってないでしょ!」
シュウ「じゃあ・・・」
ジン「今日あった特別なことと言ったら・・・」
カレン「ん?」
シュウ「ん?」
ジン「ん?」
ラン「ん? わたし?」
ジン「ちょっと失礼」
カレン「あーー!! 何ランの頭触ってんのー!」
ジン「シュウ! 俺にスキャナー当てろ!」
シュウ「あ、はい!」
シュウ「え・・・」
ジン「どうなってんだこれ・・・」
シュウ「すごい! どんどん下がっていきますよ!!」

次のエピソード:エピソード4

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