デス・パレードは祈りと共に

はじめアキラ

エピソード3・画の中(脚本)

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〇黒背景

〇豪華な社長室
須藤蒼「ここは・・・」
峯岸輪廻「なんだか豪華な部屋だな。 応接室ってかんじの」
峯岸輪廻「まあ、今更お客様対応してもらえるとは思ってもいないが」
峯岸輪廻「気になるのは中央の大きなテレビか。これを見ろってことなのか? リモコンは・・・」
須藤蒼「あ、きっとこれじゃないかな」
峯岸輪廻「ものすごーく普通のリモコンですこと。電源入れればいいのか?」
須藤蒼「押してみましょう!」

〇木調
  『皆様、皆様。ただいまから、このテレビにて、第二の試練の説明をさせていただきます』
  『次の試練は、ずばり“穴掘りゲーム”となっております。パートナーと協力して、洞窟からの脱出を目指してください』
  『今から参考映像を流します。それを見て、どのような選択を取るのが最善か、よーくお考えになってください』

〇坑道
女子高校生A「もうマジマジ最悪ー。なんでこんなことしなきゃいけないわけえ?」
女子高校生A「穴掘りってさあ、コート汚れんじゃん。 これ高かったんですけどお?」
女子高校生B「文句ばっかり言ってないで、手を動かしてくださいよ。 とにかく出口のある方向へ掘り進めていかないといけないんですから」
女子高校生A「ハイハイ。やればいいんでしょやればー」
女子高校生A「えーっとお。 この四角く区切られてる土のどっかをー一マス分だけ掘り進めればいいんだっけ?」
女子高校生B「そう言ってました。どこかが出口に繋がっている、と」
女子高校生B「でも、いいんでしょうか?こんな適当に近くのところを選んじゃって・・・」
女子高校生A「いいっていいってー。 どうせ謎解きとか、あたしぜんぜんわかんないもーん!」
女子高校生B「そんないい加減な・・・・・・」
女子高校生A「ま、なんとかなるでしょう!一個目の試練とやらも適当にやってたらクリアできたし」
女子高校生A「あたしこれでも運の良さには自信があんの!ほら、さっさと掘り進めよー」
女子高校生B「本当に大丈夫かしら・・・」
女子高校生A「お、そろそろ掘り終わるかんじ?あれ、なんか明るくなってきた?」
女子高校生A「おー!出口が近づいてきた気がするじゃーん?さっさと掘っちゃお、掘っちゃお!」
女子高校生B「ま、待ってください!何か、様子が・・・」
女子高校生A「げほっ・・・・・・ごほっ!やだ、前見えな・・・。土埃ってやつう?」
女子高校生B「げほっ、げほって、げほっ・・・。い、いや、何かおかしいような」

〇坑道

〇坑道
女子高校生A「いやああああ!?な、なんか流れてきた!?なにこれ、なにこれ!?」
女子高校生B「う、嘘・・・溶岩!?」
女子高校生A「に、にににに逃げなきゃ、逃げなきゃ!や、やだ、足場がどんどんなくなって・・・」
女子高校生A「お願い誰か、誰か助けて!ここから出して!!だ、誰かっ・・・!」
女子高校生A「ぎゃっ!!ちょ、何すっ・・・」
女子高校生B「あんたのせいよ・・・」
女子高校生A「え!?」
女子高校生B「あんたが・・・あんたが適当に掘るから!私は止めたのに、危ないって止めたのに!」
女子高校生B「こんな、こんな溶岩に飲まれて死ぬなんて絶対嫌!あんたがいると足場が狭くなる・・・さっさと落ちなさいよ、ねえ!」
女子高校生A「や、やめて!落ちちゃう、岩場から落ちちゃう!し、死んじゃう、本当に死んじゃうから!」
女子高校生B「死ねばいいのよ、あんたみたいに人の足を引っ張るやつなんか!死ね、死ね、死ね!そのまま落ちて死ね!」
女子高校生A「や、やめて・・・いや、いやあっ!」
女子高校生A「ぎゃああああああああああああああああああああ!熱い、熱い熱い熱い!!足が、足があああああああああああ!!」
女子高校生A「たずげで、だずげで、だずげでだずげでだずげで、ぎゃああああああ、あがが、があああああああああああああああああ!!」
女子高校生B「あは、あはは、ははは・・・ざまあみろ。最初の試練の時からムカついてたのよ・・・!」
女子高校生B「死ね、死ね、死ね・・・あはははは、ははははははは、ははははははははは!!」

〇木調
  『以上が、参考映像になります。今回のミッションは、この部屋の先にある坑道のある一か所を、二人で協力して掘り進めること』
  『一マス分隣に出口があります。ただし、どこが出口でどこがトラップなのかは見た目ではわかりません』
  『トラップは一か所ではありません。間違った場所を掘ると、あの映像のように死ぬことになります』
  『ぜひ、正解を見つけて、出口を掘り当ててください。シャベルは坑道に用意してあります』
  『それでは、ご健闘をお祈りしております』

次のエピソード:エピソード4・紙の中

コメント

  • デスゲームの悲劇的な場面が描写されることで、この状況の恐ろしさを再確認させられます…😰
    毎回のアナウンス嬢のボイスも好きですが、今回の2人の女子高生のボイスも熱量と感情が強く打ち出されていて魅力的ですね✨

  • また、とても気になるミッションですね!
    女子高生A・Bのご両名の登場って今回限りでしょか?そのキャラクターと熱演ボイスから、一回きりでは惜しいと思ってしまいましたw

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