ジビエの姫

山本律磨

マイ・プラン!(脚本)

ジビエの姫

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〇事務所
綾「分かる」
綾「大好きなお母さんの似顔絵コンテスト」
綾「うん。とっても素敵な企画ね」
綾「ところで、これと自然保護イベントと何の関係があるの?」
綾「もう面倒臭いか?考えるの」
綾「辞めるか?辞めれば!」
綾「東京帰れば!」
梶「色々、考えがこんがらがってるだけだよ」
梶「ちょっと頭冷やして来い」
ゆりあ「すみません」
梶「ありゃ早期結婚退社だな」
綾「女にだけそんなレッテル貼らないで。鍛えればモノになるかも知れない娘なんだから」
梶「正論もいいけどお前の企画は出来たのか?」
梶「ほう・・・」

〇パチパチ
  『プロから初心者まで。猟師さんと一緒に射撃講座』
綾「さすがに本物とまではいかないけど。そこはモデルガンだったりVRだったり」
綾「うん、あとあと何か考える」
綾「ポイントは、アマチュアだけでなくプロの技術向上も兼ねたワークショップってところで・・・」
宍倉「ほう・・・」

〇立ち飲み屋
鎌井「確かに猟の事を知るには実際に鉄砲に触れてもらうのが一番かもね」
綾「VRなどを通して、若い世代にもアピールしていけたらと思っています」
綿貫「ブイアール?」
鎌井「まあ、テレビゲームみたいなもんっすかね」
綿貫「ゲームと猟は違うぞ」
綾「あくまでも入門編です。この企画は全国のプロの方にも参加してもらいたいんです」
綾「楽しんで学びましょう、的な?」
隈川「この射撃講座ってヤツかい?」
綾「はい」
綿貫「だけどよ。いきなり射撃講座って言われも困るよなあ~」
綾「そこはまあ、気軽な感じで」
綿貫「でもよう~」
綿貫「俺らに先生なんて務まるかな~?」
綾「・・・」
綾「・・・え?」
隈川「俺達の指導は厳しいぞ~!」
隈川「違うか!」
鎌井「相手は素人さんなんだから、ガチで教えてどうするんすか」
綿貫「でもプロも参加オッケーだろ?だったら、容赦しねえぞ~」
隈川「秘儀伝授だからそれなりの気合いを持って教えてやらんとな」
鎌井「そうっすね。弓引山猟友会のテクニック、存分に教えてあげましょう!」
綾「あ、あの。大変申し上げにくいのですが」
宍倉「講師は誰だね?」
綿貫「え?俺じゃないの?」
隈川「そうか。会長に決まってるか」
綾「まあ、その、ええと・・・」
綾「じゅ・・・熟考中です!」
綿貫「あっそ」
鎌井「まあ、アシスタントくらいは手伝うよ」
綿貫「ひよっこどもは手がかかるからな~」
綾「・・・」
宍倉「綾ちゃん。もしかしてこの講座俺らは受講する側か?」
綾「・・・」
宍倉「講師も、もう決まってるんだろ?」
綾「皆さんには失礼かもしれませんが」
宍倉「失礼だ」
綾「・・・」
宍倉「って、みんな騒ぐだろうな」
綾「これはあくまでも他の地域のハンターとの情報交換や交流が目的なんです。受講は、みなさんを貶めるものじゃないんです」
宍倉「技術の低下」
宍倉「猟師の高齢化」
宍倉「そして獣の無駄死に」
宍倉「お説ごもっともだ」
宍倉「だけどここにはここのやり方がある」
宍倉「それを十分考えて企画してくれ」
綾「・・・」
宍倉「すまんね」
宍倉「みんな、この町を良くしてくれようとしている綾ちゃんには感謝してるんだ」
宍倉「縁もゆかりもないこの町の為に。偉いよ」
綾「今は縁もゆかりも出来たじゃないですか」
宍倉「ああ。そうだな」
綾「そうです」
綿貫「お~い綾ちゃん!飲んでるか~?」
綿貫「オジサン達のおごりだぞ~とことんいけ~」
鎌井「綿貫さん。そういうの、ネットで呟かれますよ~」
綾「呟きません!」
  Tobe・・・

次のエピソード:ダーティーワーク?ホーリーワーク?

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