エピソード27(脚本)
〇空
〇草原の一軒家
地面の『GOAL』と表示されている場所にめがけて紅音、瑚白、一茶たちの3人がパラシュートで降りてきた。
藤原一茶「自分は、ホンマに何しとんねん。 頭ちゃんとつこてんのか」
中園瑚白「やめて、冷静になって」
真田紅音「お前が焦らせるからだろ、あんなに煽られたら解けるものも解けないに決まってる」
にらみ合う二人を瑚白が引き離す。
中園瑚白「いい加減にして、こんなんじゃ通る選考も通らない」
中園瑚白「人事の人も言ってたでしょ、三人で力を合わせてクリアしてくださいって」
一茶は瑚白をじっと見つめる。
中園瑚白「何?」
藤原一茶「この選考はどないしたら通るんや」
中園瑚白「は?」
藤原一茶「選考通過の条件がわからん言うとんねん」
〇大ホール
藤原一茶「いきなりこんなただっ広いとこ呼び出されて、こんなもん付けさせられて、脱出ゲームやらされて」
VRゴーグルを外した一茶が瑚白に言う。
藤原一茶「ほんで説明が三人で力を合わせてクリアしてくださいだけて、明らかに説明不足や」
藤原一茶「なんや、早うゴールしたらええんか」
中園瑚白「そう思うなら、そうするしかないじゃない」
一茶は再びVRゴーグルを頭につける。
〇草原の一軒家
今度は仲介に入った一茶と瑚白がにらみあう。
藤原一茶「なにか知ってるんやないか」
中園瑚白「何が言いたいの?」
真田紅音「・・・・・・」
紅音は小さくため息をつくと、小屋のドアノブに手をかけた。
真田紅音「なんにせよ早いに越したことはないでしょ。 行こう」
藤原一茶「ちっ、能無しが仕切るなや」
一茶が紅音に続いて小屋に入ると、瑚白も険しい表情でそれに続いた。
〇小さな小屋(ガムテープあり)
小屋の中は一部屋で、四畳半ほどの狭い部屋である。
窓も何もなく、外の様子がわからないが一つだけドアがある。
部屋の中心に黒テープで人の形が作られており、床のカーペットには大量の血がしみ込んでいた。
中園瑚白「殺人現場?」
藤原一茶「みたいやな」
紅音が室内のドアを開く。
真田紅音「トイレ」
三人は部屋を探るが、特に何も見当たらない。
藤原一茶「問題もなんも無いわ」
真田紅音「もっと根気よく探せよ」
藤原一茶「チッ・・・」
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