異世界エイナール・ストーリー 少年コウルと少女エイリーンの旅記

七霧孝平

第11話 それぞれの闘い!(脚本)

異世界エイナール・ストーリー 少年コウルと少女エイリーンの旅記

七霧孝平

今すぐ読む

異世界エイナール・ストーリー 少年コウルと少女エイリーンの旅記
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇闇の闘技場
ケンタウロス「フン!」
コウル「くっ!」
コウル(弓矢なら、 接近戦に持ち込めば・・・!)
コウル「っ!?」
ケンタウロス「大抵の者は そうやって接近戦に持ち込もうとする」
ケンタウロス「だが無駄だよ。 キミは私に近づけない」
コウル「なら!」
ケンタウロス「魔力弾か。 だがそんなもので!」
コウル「ぐあっ!?」
コウル「いてて・・・」
ケンタウロス「足に当たった。 その足でまだ接近戦に持ち込む気か?」
ケンタウロス「それとも無駄に魔力弾を投げるか?」
ケンタウロス「諦めるんだな」
コウル「諦める?」
コウル「ははっ」
ケンタウロス「何がおかしい?」
コウル「ジンさんと約束した。 カーズを止めるって」
コウル「そして、向こうにはエイリーンがいる。 僕の好きな人が」
コウル「なら──」
コウル「こんなところで諦めるわけにはいかない!」

〇闇の闘技場
ザ・ローズ「ほらほら!」
エイリーン「くっ・・・!」
エイリーン「これで!」
ザ・ローズ「フン!」
ザ・ローズ「その程度かい!」
エイリーン「きゃあっ!?」
ザ・ローズ「こんな小娘とあっちの坊やが カーズ様を止めるねえ・・・」
ザ・ローズ「この程度かい」
エイリーン「ジン様との約束。 女神見習いとしての使命・・・」
エイリーン「そしてコウルのために、 カーズを止めなくてはならないんです!」
ザ・ローズ「はん! なら少しはあたしに傷を負わせて みせるんだね!」
エイリーン「それなら!」
ザ・ローズ「魔力による壁だと!?」
エイリーン「今です!」
ザ・ローズ「ぐああっ!?」
エイリーン「はあはあ・・・。やりました?」
ザ・ローズ「小娘・・・。 よくもやってくれたねえ・・・」
エイリーン「っ! それはもう効きません!」
ザ・ローズ「どうかね!」
エイリーン「これは・・・!?」
ザ・ローズ「魔力の壁ごと覆わせてもらったよ」
エイリーン「ですが、これでは 貴女も何も──」
ザ・ローズ「そうかねえ!」
エイリーン「きゃあっ!?」
  ザ・ローズは蔦ごと、
  エイリーンを壁に叩きつけた。
ザ・ローズ「ほらっ!」
エイリーン「ああっ!」
エイリーン「ま、魔力壁が・・・!」
ザ・ローズ「終わりだね、小娘。 絞め殺してやるよ」
エイリーン(す、すみません、コウル・・・)

〇闇の闘技場
コウル「エイリーン!?」
ケンタウロス「何か感じたか? どうやら娘も終わりのようだな」
コウル「エイリーンは!」
ケンタウロス「私と同じく、 カーズ様の部下、ザ・ローズが 相手をしている」
ケンタウロス「娘も終わりだ」
コウル「っ!」
ケンタウロス「無駄なことを!」
コウル(早く・・・エイリーンを!)
コウル(なら、多少痛くても・・・!)
ケンタウロス「む!?」
ケンタウロス「まだ突っ込んでくるか!」
コウル「うおおっ!」
ケンタウロス「そんな一か八かの投擲で──!?」
コウル「エイリーン!」
  コウルの手に女神聖剣が出現する。
  エイリーンと分断されているため、
  呼べるか不安があったが、
  コウルの手には聖剣が出現していた。
コウル「これで!」
ケンタウロス「ぐああっ!」
コウル「はあ・・・はあ・・・。 終わりだね」
ケンタウロス「ああ、見事だ」

〇闇の闘技場
ザ・ローズ「終わりだね、小娘」
エイリーン「ううっ・・・」
ザ・ローズ「なにっ!?」
コウル「エイリーン!」
ザ・ローズ「まさか・・・ ケンタウロスが敗れたのかい!?」
コウル「エイリーンは返してもらう」
コウル「大丈夫?」
エイリーン「す、すみませんコウル・・・」
コウル「ううん。 遅くなってごめんね」
ザ・ローズ「イチャイチャしてんじゃないよ!」
コウル「はあっ!」
ザ・ローズ「なにいっ!?」
コウル「エイリーンはここに」
コウル「はっ!」
ザ・ローズ「速い!?」
ザ・ローズ「くっ!」
コウル「そんなもの!」
ザ・ローズ「ぐああっ!」
ザ・ローズ「ふん。 さすがはカーズ様を止めようなどと 言うだけある」
ザ・ローズ「でもね・・・ あんたも終わりさ!」
コウル「無駄なことを──」
コウル「っ!?」
ケンタウロス「最後に・・・油断したな」
エイリーン「コ、コウル!」
ケンタウロス「ふ、先に逝っているぞ・・・」
コウル「っ・・・」
エイリーン「コウル! コウルー!」

次のエピソード:第12話 決戦前に

成分キーワード

ページTOPへ