美夕は憑いてくる

ぬばたま

心配(脚本)

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〇明るいリビング
明「ただいま戻りました」
美夕「遅い!いま何時だと思っているんだ!!」
明「・・・夜の22時です」
美夕「今日は入学式で午前中だけだったよね!」
美夕「それなのになんでこんなに帰りが遅いんだ!!」
明「・・・実はクラスメイトと親交を深めるためにみんなでカラオケとかで遊んでいました」
美夕「・・・えっ!」
美夕「君はそんなリア充イベントに参加するような人種じゃないだろ!?」
明「出会って数日のオレのことをそこまで理解してくれるとは、どれだけオレのことに興味津々なんですか?」
美夕「・・・まぁ、一緒に住んでるから」
美夕「興味ぐらいは持つよ!悪いか!!」
明(美夕さんは照れそうになるとキレてごまかそうとするクセがあるんだよな)
美夕「そんなことより! 遅くなるなら遅くなるって連絡ぐらいしなさい」
美夕「心配するだろ」
明「それは申し訳ありません!」
  明は申し訳なさそうにその場で深々と頭を下げる。
美夕「いや、何もそんなに謝らなくても・・・」
美夕「別にそこまで怒っているわけではないし・・・」
美夕「・・・分かればいいんだよ」
美夕「これからは気を付けるように!」
明「・・・はい」
美夕「まったく」
美夕「君は普段はポーカーフェイスなのにこういうときだけ反省している顔をするのは少しズルいな」
美夕「怒るに怒れなくなってしまう」
明「本当に反省しています!」
明(反省をしているのは本当だ。 美夕さんを悲しませたり、心配させるようなことをオレはしたくない)
明(・・・ん?・・・心配!?)
明「美夕さん! オレのこと心配してくれたんですね!!」
美夕「・・・勘違いしないように!」
美夕「私が心配だったのは君ではなく。 料理が冷めてしまうかどうかの心配だ!!」

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