別界勇者

隠岐供 契

エピソード2(脚本)

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〇銀閣寺
  ──4月10日の桜の葉が降りしきる頃
  ここはまあ簡単に言えば剣道場で
  あるお寺を改装して道場にしたらしい。
碓氷 玲「ふっ──ふっ──!! はぁ──はぁ──!!」
  荒れる息──
  ぶんっ──ぶんっ──!!!
  竹刀が風を切る音──
碓氷 玲「ふう── 1000回っと・・・」
  彼──碓氷 玲はいつも通り剣道の鍛錬の一環である素振り1000回を終わらせ、一息ついて荒れた息を整えた。
碓氷 玲「今日はこんなもんか・・・」
碓氷 玲「15年間やって流石に慣れたけど、 やっぱり多いよな・・・」
碓氷 玲「・・・」
  彼はふと桜の木を見て、
  あることを思った。
碓氷 玲「もう散るのか・・・ 早いな・・・」
碓氷 玲「──────」
碓氷 玲「”嫌な予感”がする・・・ なんでだろうな・・・」
  そんなことを思っていると・・・
「おーーーーーーい!!!!!!!!!!!!!!!!」
碓氷 玲「!?」
「早く来てくれ!!!!!!」
碓氷 玲「・・・はぁ・・・ またか・・・」
「いいから来てくれーーー!!!!!!」
碓氷 玲「分かりましたよーーー!!!!!!」
  そういうと竹刀を放り、
  ノロノロと声の主の元へと向かった。
碓氷 玲「あの人はほんとにいつもいつも・・・」
碓氷 玲「どうせまた荷物運びだろがよ・・・」
  そう思いながら歩いているととある扉にたどり着いた。
  そう、あの声の主の部屋だ。
  ガラッッッ
碓氷 玲「なんです? また荷物運びはいやですよ?」
「はは・・・ 今回は違うよ」
碓氷 玲「じゃあなんです?」
碓氷 玲「師範」
師範「いつもお前頑張ってるからな」
碓氷 玲「だからなんです?」
師範「お前に渡したいものがある」
碓氷 玲「渡したい?」
師範「そうだ!!」
碓氷 玲(あの師範が・・・? 誕生日プレゼントもくれなかった あの師範が僕に渡したいものって・・・?)
師範「で・・・だ」
碓氷 玲「?」
師範「探すの手伝ってくれ」
碓氷 玲「はああ!?!?」
師範「いやー確かここら辺にあったはずなんだけどな・・・」
碓氷 玲「渡したいものぐらいちゃんと管理してくださいよ・・・」
師範「お、あったあった」
碓氷 玲「なんです・・・? これは──」
師範「まあ見てろって──よっ」
  師範は袋に包まれたあるものを取り出し、
  颯爽と袋を剥がし、その中には──
碓氷 玲「刀・・・?」
師範「そうだお前が上達したら渡そうと思ってたんだ」
碓氷 玲「いや・・・でもこれ──」
師範「まあ受け取れ─!!!!!!」
碓氷 玲「いや・・・でも──」
師範「いいからいいから」
師範「な?」
碓氷 玲「分かりましたよ ありがとうございます!!」
師範「おう!! じゃあ早速持ってみろ!!」
碓氷 玲「・・・はいはい」
  そう言い玲は刀の柄にふれた
碓氷 玲「!?!?!?!?」
碓氷 玲(なんだ──これ──は──!?)
碓氷 玲(目が・・・クラクラ──する)
  突然目がクラクラし、体もだんだんだるくなってきた。
  これはまずいと思い、刀からはなそうとする──が離れない。
碓氷 玲(くそっなんでだよ!!!!)
碓氷 玲「う──うがぁあぁぁぁああぁあ!!!!!!!!!!!!!!!!」
碓氷 玲「あああぁぁあああぁあぁあぁ──」
  ふっ──と突然刀とともに
  碓氷 玲は”姿を消した”。
師範「──────────行ったか・・・」

次のエピソード:エピソード3

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