別界勇者

隠岐供 契

エピソード3(脚本)

別界勇者

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「くっ──!!」
「くそ・・・なんだったんだ・・・ 今のっ──!?」

〇魔界
碓氷 玲「なん──なんだ・・・これ──」
碓氷 玲「!?」
碓氷 玲「しかもなんでこんな服・・・着てんだ──?」
碓氷 玲「くそ──思い出せねぇ・・・」
碓氷 玲「──!!」
碓氷 玲「なんで・・・刀が腰に──? さしたおぼえはないぞ・・・?」
  玲は一旦落ち着こうと上を向いた
碓氷 玲「────!?」
碓氷 玲「なんだ──あの月・・・」
  そこには誰が見てもおかしい
  黒い──否、赤い月と言った方がいいだろう。
  今までに見たことがない月がそこにはあった──
碓氷 玲「おいおいなんだってんだよ・・・ ここ何処だよ!! 師範は!?」
  辺りを見渡すが見える限り──
碓氷 玲「ここ・・・木とか岩──しかねぇじゃねぇかよ・・・」
  そこで玲はあることに気づく──否、
  ”気づいてしまった”と言う方が正しいのだろうが・・・
  とにかく最悪の事態に陥っていることには違いない。
碓氷 玲「まさか・・・森──!?」
碓氷 玲「いやそれにしても不気味すぎるだろ・・・」
碓氷 玲(とっとにかくこの森から抜け出さないと・・・)
  そう思い足を進めた。
  そして(おそらく)数時間後──
碓氷 玲「くそっ道もねぇし挙句の果てに食いもんもねぇじゃねぇか・・・」
  その時、玲は思った。
  終わったな──と。
碓氷 玲「・・・・・・・・・寒いな──」
碓氷 玲(わけも分からず、ただ終わりのない道を進むって・・・)
  もう嫌だ──そう思いかけた
  だが玲は諦めなかった。
  玲はその時、師範の話を思い出した。

〇銀閣寺
  数十年前──
師範「いいか玲、お前は強い」
師範「だが時にはお前も何かに屈する時がいつか来るだろう・・・」
師範「今お前は屈しないと思うかもしれないが・・・」
師範「それはお前の周りにフォローしてくれる人がいるからだ・・・」
師範「もし本当にお前が1人孤独になった時・・・ お前はどうする?」
碓氷 玲(幼少期)「いや、そんなの・・・分からないよ──」
碓氷 玲(幼少期)「実際そんなことになるとは思えないし──」
師範「例えばの話だ・・・」
碓氷 玲(幼少期)「・・・・・・・・・」
師範「分からないか・・・?」
碓氷 玲(幼少期)「うん・・・わかんないよ・・・」
師範「・・・・・・・・・」
碓氷 玲(幼少期)「・・・・・・」
碓氷 玲(幼少期)「いや、あの・・・ごめんなっ──」
師範「はははははっは!!!!!!!!」
碓氷 玲(幼少期)「??」
師範「まあそうだろうな!!」
師範「まあそうだな そん時になってからでは遅いから、今のうちに考えとくのもいいと思うぞ?」
碓氷 玲(幼少期)「・・・うん」

〇魔界
碓氷 玲「そーいや・・・そんな事・・・言ってたな──」
碓氷 玲「その時が今・・・てことか──」
  そしてどこか吹っ切れたように彼は立ち上がった。
碓氷 玲「よし──こうそてもしかたねぇ 寒いし・・・焚き火でもするか」
碓氷 玲「これと・・・これとでよしこんなもんかな・・・」
碓氷 玲「後はって──」
  そこで玲はあることに気づく・・・
碓氷 玲「最悪だよもう・・・」
  辺りはもう暗くて足元も見えない状態になっていた。
  そう、夜になってしまったのだ。
碓氷 玲「とりあえず・・・火でも起こすか・・・」
碓氷 玲「・・・火・・・ どうやって起こすんだっけ・・・」
碓氷 玲(やばいな・・・わかんねぇ)
碓氷 玲「とりあえずテレビで見た知識で・・・」
  そして何時間たったのだろうか・・・
碓氷 玲「──つかねぇ・・・」
  またまた数時間後──
  キリキリキリキリ──
碓氷 玲「全くつかねぇ・・・」
  そう思っていると・・・
碓氷 玲「!?」
  ジジジ・・・
碓氷 玲「つい・・・た?」
碓氷 玲「ついた!!!!」
碓氷 玲「これで今日は乗り越えれる・・・!!」
  安心したと同時に彼は思った・・・

「なんで僕・・・刀なんて・・・ 受け取ったんだろ・・・」

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