エピソード4 初めての可愛い(脚本)
〇実験ルーム
「体温正常」
「脈拍、心拍数、以上なし」
「第14回目、定期検診以上なし」
フィン「了解」
フィン「ミレティ、お疲れ様。 上がっていいよ」
ミレティ「はい」
フィン「はい、今月の検診データ」
ミレティ「ありがとうございます」
〇近未来の通路
通路 ──
ミレティ「・・・」
カイト「ミレティ、お疲れ!」
ミレティ「お疲れ様です。マスター」
カイト「今日は仕事?」
ミレティ「定期検査が長引き増して」
カイト「そうなんだ」
ミレティ「マスターは仕事ですか?」
カイト「あぁ、やり残した資料があるからね」
ララ「アンタさ、いつも制服とあのダッサイスーツしか着てないの?」
ミレティ「それが普通じゃないんですか?」
ララ「ふっ・・普通!?」
ララ「アンタ、この後ヒマ? なら付き合いなさいよ!」
ミレティ「すみませんが、 女性との交際はちょっと・・・」
ララ「バカっ!違うわよ!」
ララ「服を買いに行くの!」
ララ「ほらっ!行くわよ!!」
〇アパレルショップ
ミレティ「どうですか?」
ララ「何それ?」
ミレティ「どうでしょうか?」
ララ「・・・っていうか、どこにあったのよ!」
ララ「もう!私がチョイスしてあげるから!!」
ララ「じゃあ、いくわよ・・・」
ララ「うん!うん!可愛い〜!!」
ミレティ「・・・」
ララ「どうしたの?」
ミレティ「少し派手じゃないですか?」
ララ「何言ってんの! せっかくのショッピングなんだから、 可愛いの沢山着なきゃでしょ!」
ミレティ「はぁ・・・」
ララ「じゃあ、次はパジャマを選びましょ!!」
ミレティ「スーツがあるので大丈夫です」
ララ「バカ!あんなのダサすぎ!」
ララ「これは?」
ミレティ「どうですか?」
ララ「可愛い💕」
ミレティ「ありがとうございます」
ララ「じゃあ、会計に行きましょう」
ミレティ「はい」
ララ「わっ!ちょ・・・ そのまま出ちゃダメ!!」
〇黒
〇湖のある公園
公園──
ララ「うーん!大量大量!!」
ミレティ「こんなに買っていいんでしょうか?」
ララ「だっ大丈夫よ・・・」
ララ(今日は給料日だからね)
ミレティ「あの、、、」
ララ「うん?」
ミレティ「ありがとうございます」
ミレティ「素敵な服を選んでくださって」
ララ(可愛いとこあるじゃない)
〇近未来の通路
通路
カイト「あれっ?」
初めてのファッションに驚くカイト。
ミレティ「マスター」
カイト「どうしたの?その服・・・」
ミレティ「ララさんに無理矢理買い物に 付き合わされて、選んでもらったんです」
カイト「そうなんだ」
ミレティ「・・・」
ミレティ「何か?」
カイト「あっ!ごめん」
カイト「いつものミレティと雰囲気が違うから つい・・・」
カイト「ううん」
カイト「凄く似合ってるよ!」
ミレティ「ほっほんとですか?」
カイト「うん!女の子らしくて可愛いよ」
ミレティ「かっ可愛い?」
カイト「あぁ」
ミレティ「可愛い・・・」
カイト「あれ?俺なんか変なこと言った?」
ミレティ「あっ!いっいえ・・・」
「カイト君、ちょっと来てくれ」
カイト「あっはーい!」
カイト「じゃあまたね!」
ミレティ「はっはい、お疲れ様です!」
ミレティ「・・・・・・・・・・・・」
ミレティ「『女の子』か・・・・・・」
〇黒
一方、その頃──
〇近未来の通路
ララはフィンから説教を受けていた・・・
フィン「なっ、なっ・・・・・・・・・」
フィン「なんなんだ、この金額は!?」
ララ「いっいや〜 久しぶりのショッピングで つい、テンション上がっちゃって・・・」
フィン「全く!」
フィン「ミレティの服なら仕方ないが」
フィン「代わりに、今月の給料減給!」
ララ「そっそんな〜」