グレイテストワンデック勝利への願いと絆 - 妹を救える唯一の道 -

ぽむ

エピソード3 -謎の男と秘密のカード-(脚本)

グレイテストワンデック勝利への願いと絆 - 妹を救える唯一の道 -

ぽむ

今すぐ読む

グレイテストワンデック勝利への願いと絆 - 妹を救える唯一の道 -
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇ジャズバー
  ・・・
  俺「間違いなく、犬のペコだ!」
  俺「生きていたんだ!」
  モニターに
  愛犬「ペコ」が映っている。
  そして、
  犬に餌をあげる白い腕。
  
  あれは・・・
  妹ユリの友達、ナオちゃんだ。
  
  妹が行方不明になった時、
  最後に一緒にいた友達。
  行方不明になったと思われる
  怪しいショップに妹を誘ったのも
  ナオちゃんだ。
  俺「ナオちゃんも
    一緒に囚われているのか?
    ユリもいるのか?」
  ・・・わからない。
  いまの俺の状況を整理する。
  
  行方不明の妹を追い
  雑居ビルに潜入したが、
  部屋に入ると何者かに襲われ
  このカジノに連れてこられた。
  
  妹の指紋のついたカード。
  間違いなくココにいた証拠だ。
  事の発端は、
  友達ナオちゃんが妹のユリを
  怪しいゲームショップに誘ったからだ。
  俺も誘われたが断った。
  エントリー済の試合が先約で。
  
  一緒に行けばよかったのか?
  今となっては後悔しかない。
  今はモニターに映っている
  ペコのいる場所まで、行かなきゃ。
  
  とはいえ、
  扉は固く閉ざされ
  部屋に監禁状態。
  俺は、ココに閉じ込められた。
  
  しかも、あす朝には
  命懸けのゲームが始まるらしい。
  俺「命懸けって、何があるのか。
    万が一に備え、
    武装した方がいいのかな?」
  俺「じっとしているわけにも
    いかない。」
  俺は何か、武器になるモノを探し
  辺りを見回した。
  カジノと続く部屋は
  舞台とテーブルと椅子、
  食事が用意されている。
  俺は壁の飾り短剣を、手に取った。
  突然のピアノの音。
  
  ♫〜♫♪〜
  バッ
  
  誰かいる!?
  俺は後ろを振り向いた。
  そこには見知らぬ男が、
  ピアノを弾いていた。
  ジャーン
  
  ピアノの音。
  男?「おいおい、物騒だな。
     どうせゲームは明日から
     始まるんだ。焦るなよ。
  男?「命の猶予が与えられてるんだ、
     ゆっくり飯でも食べて
     考えることだな。」
  男?「ゲームが始まる時には
     扉が開くだろうさ。」
  俺は、短剣を片手に構えながら
  男に聞いた。
  俺「お前は誰だ?」
  カイト
  「僕はカイト。
   君と黒ずくめの男の様子を
   影でずっと見てたんだよ。」
  カイト
  「僕も親友が、行方不明になってね。
   探してココにたどり着いた。
   君と同じさ。」
  カイト
  「勝たなければ、命がないと言われ
   自分の意志でカジノに来たが
   結局は、なにも収穫が無かった。」
  俺「自分でこのカジノに?
    どうやって?
    俺は店で襲われて
    ココに運ばれた。」
  カイト
  「そう。君はこれに、エントリーした
   覚えはないかい?」
  男は一枚の紙を、俺に向けて見せた。
  「史上最大のゲーム、
   グレイテストゲーム!
   エントリー募集!」
  俺「あぁ、それ。
    確かに今日の試合には、
    エントリーしてたけど。」
  カイト「これが、そうさ。」
  俺「まさか。」
  カイト
  「そう、そのまさか。
   グレイテストゲームには、
   エントリー料として
   「リスク」が必要なんだそうだ。」
  カイト
  「そのリスクが、
   僕には【親友】であり、
   君には【妹】って、訳だね。」
  俺「人質に取られている・・・
    ということだよな。
    何をする気なんだ?」
  カイト
  「僕にもわからない。
  
   ただ、言えることは、」
  カイト
  「奴の指示【飯を食え】って、
   言われているだろう?」
  飯・・・? そうか!
  
  俺はテーブルの皿を見た。
  置いてあるフォークで、
  皿の上のハンバーグや野菜を
  よけてみた。
  俺「あった」
  皿には、
  「君のナンバーは、
   スペードの♤エースだ。」
  と記してあった。
  俺「メッセージが
    隠されていたのか。
  
    すると、さっきの珈琲!」

〇闇カジノ
  俺は先程、
  黒ずくめの男が置いた
  珈琲のカップを見た。
  
  カジノテーブル卓にある。
  俺は、そのカップを
  持ち上げてみた。
  俺「何もない?」
  その皿に移すように
  カップ内の珈琲を注いでみた。
  カップの珈琲はピッタリ
  皿の上に乗っている。
  測ってあったかのように。
  空のカップ底を覗くと
  
  「砂糖はパスの数」
  
  と書かれていた。
  俺「パスの数?」
  カイト
  「おそらく、明日ゲームで使われる
   「パス」の数
   なんじゃないかな」
  カイト
  「どんなゲームかは
   わからないけど、
   君は「スペードのエース」と
   言われてただろう?
  カイト
  「僕はクラブ♧のエースと
   言われたよ。」
  カイト
  「「カード」で「パス」を
   使うゲーム、ということ
   なのかもしれないね。
  俺「ということは、」
  俺「黒ずくめの男は、
    最初【砂糖】を勧めてきたが、
    俺は断ったんだ。
  俺「ゲームが始まる時
    俺に【砂糖】はない
    つまり「パス」の権利が無いと
    いうことなのか?」
  カイト
  「確実ではないが、
   そうかも知れないね。」
  俺「とにかく
    ゲームに勝つしかないのか」
  床にばらまかれたカードの他に、
  新品のカードが
  卓に置かれている。
  俺は、床のカードを拾い集めた。
  赤く汚れたそのカードは
  枚数が少ない気がする。
  カイトは卓に置かれている
  新品のデックを手に取った。
  カイト
  「気になることがある。
   それを持って、
   こちらへ来てくれないか?」

〇ジャズバー
  カイト
  「こちらに座ろうか。」
  俺はモニターの前の席についた。
  並ぶように彼も座る。
  カイトがリモコンを操作すると、
  
  文字情報が映し出された。
  カイト
  「モニターに注目してくれ。
   映っている人、個々に
   数字とマークが書かれているだろう?
  カイト
  「そして、このカード。
   君はどう思う?」
  俺
  「モニターに映る人々の番号が、
   このカードに当てはまる?」
  カイト
  「正解。
   今からこのモニターの番号通りに
   カードを並べてみないか?」
  俺「わかった。」
  俺は新品のカード箱を開けてみた。
  箱のカードは、全部で54枚。
  
  スート「♤♡♧◇」の1〜10と、
  絵札の
  Jジャック、Qクイーン、Kキング。
  赤と黒のJoker。
  俺はカードを広げると
  モニターの番号通りに、
  カードを並べてみた。
  ふと、手を止める。
  あれは俺の家だ。
  リビングに監視カメラが。
  なぜあんなところに?
  俺「母さん!父さん!
    あれは俺の家だ!」
  カイト
  「街の人々、それぞれに
   カードの番号が
   与えられているとすると。」
  カイト
  「街の人の全てが
   奴らの人質なのかもしれない。」
  俺「そんな・・・。」
  カイト
  「モニターには、
   倒れている人も映されていて
   番号が赤文字だ。
  カイト
  「僕の推測が、確かなら」
  カイト
  「赤文字の番号の倒れている人達。
   床にばらまかれた
   赤く染まったカードの番号と
   一致している。」
  カイト
  「これは一つ前の試合、
   前回の負けプレイヤー達では、と。」
  俺「前回の負けプレイヤーだと?
  
    ふざけるな!」
  俺「ユリ!」
  バンッ!
  俺は怒って
  机を思いきり叩いた!
  カイト
  「そう熱くなるな。
   冷静さを欠いたら
   ゲームは終わるぞ。」
  俺「次は俺らの番ってわけか?」
  俺「ユリの指紋は、
    赤く染まったカードに
    ついていた。」
  俺
  「家族に何か、
   あったらと思うと
   俺、冷静でなんか
   いられないんだ・・・」

〇豪華な社長室
  男?「気づいたようですね。
     少々、簡単だったでしょうか?」
  女?「面白くなりそうね。」

〇黒背景
  つづく

〇刑務所の牢屋
  次回予告
  
  新たなる仲間!ユキトに迫るピンチ!
  早く妹と犬のペコを助けなきゃ!
  次回、三人のエース!
  
  お楽しみに!

次のエピソード:エピソード2 -魅惑のカジノルーム-

コメント

  • ゲームに関する情報が一部示されましたが、その背景や、主催する存在などはまだまだ謎に包まれていますね。
    人質ということで現時点では無事だと推定されるユリ、何事もなく救えるといいですね……

  • わー!✨謎が深まりすね!✨

    なんでしょう・・・このゲーム誰が開催していて、何の目的があって、妹はなぜ参加したのか・・・気になるところです!!✨

成分キーワード

ページTOPへ