第10話 遺跡の塔へ(脚本)
〇荒野
コウル「あ、そうか・・・。 帰りも船かあ」
エイリーン「大丈夫です。コウル」
コウル「え?」
コウル「翼が・・・!」
エイリーン「失礼します」
コウル「うわわっ!?」
〇空
コウル「すごい、飛んでる!」
エイリーン「はい!」
コウル「でも、エイリーン・・・」
エイリーン「はい?」
コウル「手、キツくない?」
エイリーン「言わないでください。 ・・・少しキツいです」
〇綺麗な港町
コウル「ごめんね、お疲れ様」
エイリーン「い、いえ、これくらい」
コウル「少し休憩していく?」
エイリーン「大丈夫──」
オーク「ガアアッ!」
エイリーン「モンスター!?」
コウル「なんで町にモンスターが!?」
コウル「とりあえず倒そう!」
オーク「グガッ!?」
オーク「ガアッ!」
コウル「まだいるのか!」
〇綺麗な港町
コウル「ふう・・・。 倒し終わったかな」
コウル「でもなんで町にモンスターが・・・」
エイリーン「モンスターが町を襲うことはあります ただ──」
エイリーン「これはあまりにも多すぎます」
コウル「まさか、カーズ・・・?」
コウル「とりあえず、 遺跡の塔の情報を集めよう」
エイリーン「はい」
酒場のマスター「遺跡の塔? 知らないな」
村人「遺跡の塔。いや、わからん」
コウル「全然、情報がないね・・・」
エイリーン「おかしいですね・・・」
マスター「やあ」
コウル「え、マスターさん!?」
エイリーン「マスター様!?」
マスター「無事に修行が済んだようでなによりだ」
コウル「マスターさんは何故ここに?」
マスター「遺跡の塔に向かうのだろう?」
マスター「君たちが最初に会った荒野に行くんだ。 そこに行けばわかる」
コウル「消えた・・・」
コウル「あの人、何者なんだろう? エイリーンは知ってる?」
エイリーン「いえ・・・。 エイナール様は知っているかも しれませんが・・・」
〇荒野
コウル「塔なんて見当たらないけど・・・」
エイリーン「いえ!大丈夫です。わかりました」
コウル「これは・・・」
エイリーン「魔力による幻影が張られていました。 この塔が・・・」
コウル「・・・ついに来たね」
エイリーン「はい」
〇闇の闘技場
コウル「広い・・・けど、 上に行く道がないね・・・」
エイリーン「もう幻影はありません。 どこかに道があるのでしょうか?」
コウル「探してみよう」
2人はそれぞれ壁などを調べ始める。
その時──
コウル「壁が!」
エイリーン「コウル!」
コウル「エイリーン!」
コウル「エイリーン! エイリーン!」
コウル「っ!」
コウル「誰だ!」
コウル「ケンタウロス・・・?」
ケンタウロス「そうだ、半人前だがな」
コウル「・・・エイリーンは」
ケンタウロス「向こう側にいる。もっとも──」
ケンタウロス「無事とは限らないがな」
コウル「ならあなたを倒し、 エイリーンの所へ行かせてもらう」
ケンタウロス「フ、できるかな?」
〇闇の闘技場
エイリーン「コウル・・・」
エイリーン「声は・・・聞こえませんね。 無事だといいのですが・・・」
???「そんなに男に気を取られていいのかい?」
エイリーン「え・・・?」
エイリーン「きゃあっ!?」
エイリーン「貴女は・・・?」
ザ・ローズ「私は植物使い『ザ・ローズ』」
ザ・ローズ「カーズ様に仕える者さ」
エイリーン「・・・コウルは?」
ザ・ローズ「向こうさ。 もう死んでるかもね」
エイリーン「コウルは死なせません!」
ザ・ローズ「はん! じゃああんたが先に死ぬのさ!」