ミツルの守護者

鶴見能真

SS.3 みんなで海へ(脚本)

ミツルの守護者

鶴見能真

今すぐ読む

ミツルの守護者
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇海辺
  5月半ば
ミツル「海に来たわよー!」
ミツル「わー・・・!」
ミツル「元気無いわねーミツル?」
ミツル「いつもの事だよ」
ミツル「それにしてもいい所ねここ?」
ミツル「うん・・・」
ミツル「ありがとう、チヒロ!」
チヒロ「いえいえ! 僕の所有する無人島なのでミツルさんでも平気ですよ」
ミツル「・・・うん、ありがとう」
オスカー「──ったく面倒臭え。何で俺がこんな所に・・・」
サラ「いいじゃない、ミツル様の計らいで”社長”に頂いた慰安旅行なんだし」
チヒロ「はい。お2人も今日は思いっきり楽しんでください」
サラ「感謝します社長」
ハナ「わーい、海だー!」
ユキ「とっても綺麗ー!」
カイ「泳ぎまくるぜー!」
オスカー「──お前らちゃんと準備体操しろよクソガキ共!」
「はーい! おやじ パパ おとうさん」
  ──ザッブーン!!
セシル「──ふうぅー! ここの波は最高ね姉さん!」
  サーフボードに乗ってサラの妹セシルが空から降ってくる
サラ「そう。それは良かったわね」
セシル「2人も偶には久しぶりに波に乗らない?」
サラ「そうね。・・・久しぶりに乗りましょうか」
オスカー「俺はやらねー」
セシル「大丈夫! プロのサーファーの私が教えますので!」
オスカー「・・・気が変わった、やっぱ乗るか。 あと俺教わらなくても乗れるからな?」
サラ「フッ・・・負けず嫌いなのね。 そう言えばカイがやってみたいって言ってたから、良かったら教えて頂戴」
サラ「ユキとハナも後でやりたがるだろうから、お願い出来るかしら?」
セシル「いいわ! 私に任せなさい!」
セシル「──あ、ミツル様ー! 挨拶が遅れましたー。オスカーの配下のセシルです。姉のサラ共々よろしくお願いします」
ミツル「ええ。よろしく」
ミツル「・・・どうも」
セシル「あ、それとご結婚おめでとうございます」
ミツル「ありがとう」
ミツル「・・・ありがとう、っす」

〇海辺
トーマ「やりー! 海だー!」
サクヤ「子供みたいにはしゃぐわね?」
トーマ「何よサクヤ、文句あるの?」
サクヤ「べっつにー。面白いなーって思っただけよー」
トーマ「バカにすんじゃねーよ!?」
ジェイムス「全くお前ら・・・。こんな所に来ても喧嘩か? ミツル様の前でみっともないだろ?」
サクヤ「まさか! 私がこんなアホと喧嘩なんてするものですか!?」
トーマ「んだとゴルァ! ミツルの前とか関係ねぇよ!?」
ジェイムス「さて、私はミツル様に挨拶して来よう」
サクヤ「あ、私も」
トーマ「──おい! 待ちやがれあたしの下僕共!?」
サクヤ「誰の事かしらー?」
ジェイムス「私は魔術師の頂点(トップ)だ。誰の下にも付いていない。 例外(ミツル様)を除いてな」
ジェイムス「初めましてミツル様」
サクヤ「どうぞよろしくお願いします」
ミツル「ええ。2人共よろしく」
ミツル「・・・よろしく、です」
ミツル「良かったわねーミツル。今日は水着美女見放題よー」
ミツル「・・・いいのかな?」
ミツル「いいんじゃない? みんなあたし達の作った”守護者”と”その部下”だし」
ミツル「例外はいるでしょうけど、みんな”ミツル”に忠実だし大丈夫でしょ」
ミツル「・・・」
ヤイバ「──鼻の下伸ばし過ぎだ!」
  ヤイバはミツルの尻を蹴飛ばす
ミツル「・・・」
ヤイバ「それで煽ててるつもりか?」
ミツル「何何ー、ミツルは何て言ってるのー?」
レイチェル「イッイェーイ! 私も知りたいぜベイビー」
アイリス「わたくしもお聞きしたいですわ!」
シャル「聞かせて聞かせてー」
ミツル「あなたのお友達?」
ヤイバ「まあ、・・・はい」
ミツル「・・・」
レイチェル「初めましてミツル様! その節は助けて頂き感謝の感謝です。ヤイバちゃん共々これからよろぴくりマスターb──」
ヤイバ「──辞めてレイチェル。それ以上はダメ」
レイチェル「ぷりっ!」
アイリス「よろしくお願いしますわミツル様方。わたくしはアイリス、日本語ではアヤメと呼ばれる花です」
ミツル「よろしくー」
ミツル「・・・(なんか苦手だコイツ)」
シャル「そして私が──」
レイチェル「にゃーん、ミツル様大好き!」
ヤイバ「──レイチェル、ミツルにくっつくな! お前も満更じゃない顔してんじゃ無え気色悪い!」
シャル「私は・・・」
アイリス「あらまあ、とても微笑ましいですわね。1人の殿方と」
ミツル「そうねー。ところで貴女、ずっと目を瞑っているけど見えてるの?」
アイリス「いえ・・・。わたくしは盲目ですわ」
ミツル「そうなの。・・・大変ね?」
アイリス「オホホホホホッ! わたくしこの程度で挫けませんわ。どの様な困難にも打ち勝って来たのですからー!」
ミツル「たすけてー・・・。ヤイバにコロされるー」
ミツル「あんたが浮気するからでしょ?」
ミツル「してないよー・・・。子供を愛でてるだけだよー」
レイチェル「にゃーん、ちゅうー」
ヤイバ「何やってんだテメェ!?」
ミツル「──なんで僕がー! どうすりゃ良いんだよー」
ミツル「さあ? 嫁が怒ってんなら現金渡せばいいんじゃない?」
ミツル「金なんて持って・・・」
ミツル「あ、そうだ。──チヒロー! カネ!」
チヒロ「──ハイ! ただいまー!」
  大金の入ったスーツケースをチヒロはミツルに渡す
レイチェル「すりすりー。ぷよぷよーん」
ミツル「あらま、──本当に用意しちゃったのね。ちょっと面白くなりそうね?」
ミツル「こんなんで許して貰えると思わないけど、女心ってよくわからんからな・・・。女のミツルが言うならたぶんそうなんだろう・・・」
ヤイバ「何のつもりだ?」
レイチェル「あはははーっ! ここ触るのすっごく癖になるよー。ミツル様のほっぺた!」
ミツル「これで許してくれる・・・?」
  ミツルはスーツケースをヤイバに渡す
レイチェル「ミツル様ー。私も撫で撫でしてー・・・」
ヤイバ「・・・」
ヤイバ「・・・」
ミツル「・・・(マジで許してもらえるの、これで?)」
ヤイバ「・・・なわけ、無えだろ?」
ヤイバ「──テメェもどさくさに紛れてレイチェルに触ってんじゃ無え!!」
  ヤイバはスーツケースをミツルにぶん投げる
ミツル「──!?」
  直撃したミツルは砂浜に倒れる
ミツル「あらら、やっぱり駄目だったかー。それにしても大金ぶん投げるだなんて、とんでもないわねヤイバ?」
アイリス「あらあら、うふふっ!」
シャル「ミツル様・・・聞いてよ、僕の自己PR」

〇海辺
ゼロ「・・・はあ」
みどり「元気ないなぁあんさん?」
ゼロ「私はミツルに必要とされているのだろうか?」
みどり「どうしたんや?」
ゼロ「あー、・・・気にしないでくれ。ミツルの呪いで付けられたキャラ設定だ。それだけだ」
マナ「お師匠様! わたくしこれからミツル様に挨拶して来ます!」
ゼロ「ああ、気を付けてな」
マナ「はい!」
みどり「なんやあの娘、あんさんのお弟子さんか?」
ゼロ「そうだな。全く、ゲイの私に少女の部下を付けるとは。ミツルの悪趣味にも程がありますね?」
みどり「恋愛は自由やろ? あんさんにはちゃんと恋人いはるんやろ?」
ゼロ「・・・その通りだ」
  当たり障りの無い平凡な会話が続くのであった

〇海辺
ミツル「折角みんなで海に来たんだし、ビーチバレーしない?」
ミツル「・・・バレーボール苦手」
ミツル「そう? それじゃあミツルは好きな守護者(奴)の”身体”使っていいわよ」
ミツル「それなら、・・・少し出来そうかな?」
ミツル「チーム分けはどうしましょうか? って言うか、何人来る?」
ミツル「・・・」
チヒロ「25人ですね。僕の使用人が他に2人来てますけど・・・」
ミツル「27人・・・。多いわね、そんなにいたの?」
ミツル「小学校の一クラス分くらい? 都会だともっと多いのかな?」
ミツル「等しく分けるには・・・3人で9チーム? もう少し人数上げて・・・」
ミツル「ビーチバレーって何人でやるの? 5対5くらい?」
チヒロ「調べたところ、2対2で良いみたいですよ?」
「──え、そんな少なくて良いの?」
ミツル「それじゃあとりあえず、3人9チームずつ作ってみましょう?」
ミツル「チーム分けはどうしよう・・・? くじ引きが面白そうだけど戦力差のバランスも考えなきゃだよね・・・」
ミツル「とりあえず全員の運動能力やビーチバレー経験を考慮して考えれば良いかしらね?」
チヒロ「とりあえず全員のデータはおおよそこの様になってますね・・・」

このエピソードを読むには
会員登録/ログインが必要です!
会員登録する(無料)

すでに登録済みの方はログイン

次のエピソード:没ss.4 新鮮出来たてホヤホヤ! また新たな守護者誕生!? うんざりするって?

成分キーワード

ページTOPへ