拝啓家族へ 推しが逆トリップしてきました。(出会い~文化祭編)

エピソード6-3(脚本)

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〇散らかった部屋
秀一「おい・・・どうしたんだよ・・・ 急に」
佐野 つむじ「・・・別に何でもないです」
秀一「・・・まだ気にしているのか。 あの雪女が言ってた話を」
佐野 つむじ「っ!」
秀一「はぁ・・・ いいか。俺はこの暮らしを気に入ってんだ。だからあの女の所に行く気もねぇ。雪女の所なんかに行ってられっか」
秀一「それに、あそこはもう雪女のテリトリーだ。川上るなも雪女の血を引いているが故に・・・周りを「魅了」している」
秀一「俺は誰かの者になる気はない。俺は俺だ。 だから気にする必要はない」
佐野 つむじ「わかってます・・・ もう夜も遅いですから。わたしは寝ますね」
秀一「・・・・」

〇散らかった部屋
秀一「はぁ・・・馬鹿な人間だな・・・」
秀一「もう俺はどこにも行かねぇよ・・・」
秀一「そばにいられるまでいてやるからな。 何だったら・・・俺の世界に連れていくまでだ」
秀一「ゆっくり休めよ。 つむじ」

〇おしゃれな居間
佐野 晃司「お前、俺の娘のこと好きだろ」
秀一「何を言っているんだ貴様は。 そんなわけなかろう」
佐野 晃司「何だ自覚なしか。 俺と同じだな・・・ いつかほだされるからな。諦めろ」
秀一「・・・自覚などしている。 だが、俺はこの世界の人間ではない。ましてや人でもないのだ。 あいつの迷惑なことは考えてはいない」
佐野 晃司「今の俺を見てからもう一回それを言え。 俺は幸せだ。雪女にも好かれたが、 あいつがいる。娘がいる。十分に幸せだ」
秀一「・・・・・・・・」
佐野 晃司「まぁ、まだ先は長いから ゆっくり考えればいいさ」
秀一「あぁ・・・」
佐野 ななほ「────────」
佐野 つむじ「──────!!」
秀一「愛らしいな・・・」

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