上司さんと部下ちゃん(屍鬼もいます)

内田 今日―

エピソード5 みんなで奉仕活動をしましょう(脚本)

上司さんと部下ちゃん(屍鬼もいます)

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〇個別オフィス
上司さん「明日はセンターの奉仕活動で 地域清掃があります」
上司さん「当チームからは部下ちゃんに 参加してもらいます」
部下ちゃん「えー マジうざいっす 不参加でヨロシク」
上司さん「全チーム参加必須ですので 却下します」
屍鬼「じゃあ 私が代わりに・・・」
上司さん「あわわわ だったら私が・・・」
部下ちゃん「ゴメン ウソウソ 清掃活動大好き!」
屍鬼「・・・(かえって気を使わせたみたい     生まれてすみません     《死んでますけど》)」
  若干の問題はありましたが
  地域清掃は部下ちゃんが
  行くことになりました

〇土手
社員「それでは各チームの分担を 発表します 53調査チームは土手から河原に かけてお願いします」
社員「この袋を 使ってください」
部下ちゃん「はーい」
部下ちゃん「ん?」
部下ちゃん「・・・(ゴミ袋に入らない)」
部下ちゃん「・・・(さて、どうしよう?)」
部下ちゃん「すみませーん! ゴミ袋のおかわり いいすかー?」
社員「はーい がんばってますねえ」
社員「え?」
部下ちゃん「へ?」
  部下ちゃんは
  白骨死体を発見して
  しまいました

〇個別オフィス
部下ちゃん「ということが有りました 報告終わり」
屍鬼「何というか (「あるある」言いそうになりました)」
上司さん「お疲れ様です (いつものことですね)」
  なんということでしょう
  みなさん
  慣れきっていました
  その夜の事

〇女性の部屋
「姉ちゃん」
「おい姉ちゃん」
部下ちゃん「はえ?」
白骨死体「昼間はありがとよ」
部下ちゃん「おっさん誰?」
白骨死体「姉ちゃんに見つけてもらった 白骨死体だよ」
部下ちゃん「はぇー」
白骨死体「あんまり驚かねえみたいだな まあ、いいや」
白骨死体「姉ちゃんにお礼がしたくてな 俺が死んでたところから 100mぐらい下流に大きな岩がある」
白骨死体「そこに俺がお宝を埋めているんだ 掘り起こしてみな」
白骨死体「ざっと300万円ぐらいかな 姉ちゃんにやるぜ」
部下ちゃん「ふーん おっさんサンキュー」
白骨死体「じゃあな」
部下ちゃん「・・・」
部下ちゃん「・・・うーん、お宝 岩の下、むにゃむにゃ・・・」

〇川沿いの原っぱ
  部下ちゃんの夢枕に
  白骨死体のおっさんが立った
  次の日曜日
部下ちゃん「えーっと ここでしょ」
部下ちゃん「むむ!」
部下ちゃん「有ったどー」
  おっさんの言う通り
  岩の下にお宝が埋まっていました

〇個別オフィス
  月曜日の午前中
  53調査チームに
  配達の方が来ました
配達員「お届け物です どちらに置きましょうか?」
上司さん「すみません これは何かの間違いでは? 業務と関係ないものばかりで・・・」
部下ちゃん「うむ 苦しゅうない よきにはからえ」
配達員「じゃあ こちらにサインをお願いします」
部下ちゃん「OK!」
配達員「ありがとうございました」
上司さん「部下ちゃん これは?」
部下ちゃん「帽子にカバンに靴! あたしは今 リッチーなんです」
屍鬼「部下ちゃん デリバリーサービスの人が 料理を山のように持ってきましたよ!」
部下ちゃん「みんなでドドーンと食べましょう」
屍鬼「あ、ありがとう (この体じゃ食べられないですけど)」
上司さん「部下ちゃん! 調子に乗りすぎですよ!」
部下ちゃん「にゃはは これを見よ!」
部下ちゃん「300万円分の当たり馬券だよーん💗」
上司さん「ええ?」
部下ちゃん「部下ちゃん様の思し召しじゃー 皆の者、好きなものを頼むと 良いぞ」
上司さん「そ、それじゃあ 老眼鏡の替えを」
部下ちゃん「ほいさ」
屍鬼「外着が欲しいです」
部下ちゃん「あらよっと」
屍鬼「ありがとうございます (血まみれですけど)」
部下ちゃん「ひんはもはべはよ (皆も食べなよ)」
上司さん「じゃあ 遠慮なく」
屍鬼「お気持ちだけいただきます」
上司さん「部下ちゃん もう一度当たり馬券を見せてください」
部下ちゃん「はーい!」
上司さん「・・・」
屍鬼「どうしたのですか? 急に黙り込んで」
上司さん「こ、これ 3年前の馬券です」
部下ちゃん「ああーん? あたしの馬券に 何か問題でも?」
上司さん「競馬の投票券は払い戻し期間が 60日しかないんですよ」
部下ちゃん「なぬ? どゆことですか?」
屍鬼「部下ちゃん これ有効期限が切れているから ただの紙切れよ」
部下ちゃん「マジで? ということは・・・」
部下ちゃん「どどど どうしよう!」
上司さん「とにかく 商品の返品を!」
部下ちゃん「通販だから「返品不可」だってー!」
  部下ちゃんのリッチー状態は
  ぬか喜びで終わりを告げました
部下ちゃん「こうなったら」
上司さん「みんなで少しずつ」
屍鬼「支払うしかないですねえ」
  上司さんは思いました
  「定年退職まで後5年
  かえって貯金を減らしてしまうとは」
  
  おしまい

次のエピソード:エピソード5.5 カエル注意報

コメント

  • とにかく楽しすぎます😆
    組織人としての上司さんの解像度が高すぎるからこその、部下ちゃんや屍鬼さんの存在が際立って魅力いっぱいですね✨

    各話のインパクトからオチまで大好きです🥰

  • 内田さんこんにちは

    ああー折角お金持ちになれるチャンスが😂
    それにしても部下ちゃん上司に愛されてますね👍

  • 白骨死体を見つけた感想が、ゴミ袋に入らないという部下ちゃん、流石ですww
    屍鬼さん、良識あるキャラなのでしょうが、カッコ内の心の声にツボってしまいます

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