Alice in AR.

蒼井円

Alice in AR.(脚本)

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蒼井円

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〇ファンタジーの学園
Alice「みんな、今日も見てくれてありがとう! 明日はワンダーランドのレイド攻略があるから、ぜったい見てよねっ!」
Alice「それじゃ、また明日〜♡」

〇中庭
鏡有栖「んっ・・・」
鏡有栖(そっか、こっちはもう夜なんだ・・・)
鏡有栖「さて、”Alice”の評判はどうかな〜♪」
プレイヤーA「Alice強いし、今日の配信もおもしろかった! 身体能力依存のゲームであそこまで動けるプレイヤーって他にいなくね?」
プレイヤーB「わかる! それに戦闘中の動きもカッコイイよね♡」
プレイヤーC「それな〜!! おまけにまだ高校生って噂だぜ!? 若いのにすげ〜」
プレイヤーD「そう言えば錬金術師のドロシーも力つけてるって噂だよ!!」
プレイヤーA「魔石や調薬でバフかけてゴリ押す子ね! 前衛も後衛もイケるらしい・・・」
鏡有栖「ドロシーさん・・・ 最近よく聞くけど、会ったことないや」
鏡有栖(レイド攻略には参加するのかな?)
鏡有栖(明日のレイドボスを倒せば、WL初のスキル──”魔法”が先行実装されるし、錬金術師ならすっごい興味ありそう)
鏡有栖「ふふ、会えるといいな♪」
鏡有栖「いけない! 早く帰って明日のイメトレしなくちゃ♡」

〇渋谷の雑踏
鏡有栖「わぁ、すごい人だかり ここでレイド戦が始まるんだよね・・・?」
鏡有栖「おっかしいな〜 適正ランク高かったはずだけど・・・」
鏡有栖「うそっ! 私とドロシーさんがトレンド入り!?」
鏡有栖(そっかドロシーさんも生配信するんだ)
鏡有栖「いつも人気のない場所からログインしてたけど、今日のボスは指定区域戦だし」
鏡有栖「現実世界での動きを見たいって人が来てるのかな?」
鏡有栖「それはそれで、ちょっと恥ずかしいな・・・」
鏡有栖「いけない、そろそろ始まっちゃう」

〇渋谷のスクランブル交差点
鏡有栖(──スクランブル交差点 今回のレイド戦、フィールドは横断歩道で囲まれた正方形)
鏡有栖(事前情報だと大きさは大体一辺25m ゲーム内では10倍に拡張されるから──)
鏡有栖「ぜんぜん想像つかないや・・・」
鏡有栖(参戦者は私を含めて30人くらいかな)
鏡有栖「みんな強そう! この中にドロシーさんもいるといいな♪」
鏡有栖「来た! よーし、ぜったい勝ってやるんだからっ!!」
鏡有栖(有栖・イン・ワンダーランド──)

〇渋谷のスクランブル交差点

〇荒れた競技場
Alice(うん、身体の調子もいい感じ♪ さてボスはどこかな──)
プレイヤーA「なんだよコイツ!? こんなの勝てるわけ──ぎゃああ!!」
プレイヤーB「火を吐くなんて聞いてな──きゃあああ!」
Alice「一瞬で2人も・・・ ここにいるのって、高ランクの人でしょ!?」

〇荒れた競技場
Alice「やばっ、火が!?」
Alice「一撃って強すぎでしょ!? どんなバケモノが──」
レイドボス:ハチ公「──けぷっ」
Alice(え・・・イッヌ?)
Alice「犬──!?」
Alice「ボスってもっと怖そうじゃ──」
レイドボス:ハチ公「がうっ!」
Alice「怒ってる!? まって、速──」
Alice「来て、わたしの剣!!」
Alice「なんて重い攻撃・・・」
Alice「このままじゃ──殺られる!」
???「伏せて!! 爆ぜろ──氷結晶(アイシクル)」
Alice「わわわっ!!」

〇幻想3

〇荒れた競技場
ドロシー「はあ・・・はぁ、大丈夫!?」
Alice「あ、ありがとう 助かっ──」
ドロシー「話はあと! 逃げるよ!!」

〇電脳空間
ドロシー「ここまで来れば大丈夫そうね」
Alice「そっか、攻撃を受けない安全圏・・・」
ドロシー「ええ 現実だと丁度囲まれた横断歩道の対角線上ね」
Alice(すっかり忘れてた!)
Alice(ここならボスの攻撃パターンを対策できる)
Alice「あの、助けてくれてありがとう!」
ドロシー「大したことじゃないわ それより、よくハチ公の攻撃を防げたわね!」
Alice「あれは反射でギリギリ・・・」
ドロシー「そんな子、貴女以外いないわよ・・・」
ドロシー「ね、”孤高の剣士”Aliceちゃん?」
Alice「知ってたんですか・・・ そういうあなたはドロシーさん、ですね?」
ドロシー「光栄ね、Aliceちゃんに認知されてるなんて」
Alice「アレだけ強力な魔石を生み出せるのはドロシーさんくらいですからっ! 一度、お会いしてみたかったんです♪」
ドロシー「嬉しいわね」
ドロシー「でも、さっきので魔石は使い切ったの・・・」
Alice「すみませんっ!」
ドロシー「気にしないで それより共闘しましょう このままだと私も貴女も勝ち目はないわ」
Alice「わたしも正直このままじゃ厳しいかと」
ドロシー「じゃあ決まりね! 作戦は──」

〇荒れた競技場
ドロシー「もう私たち以外は残っていないようね」
Alice「そうだね・・・ でも、ここでぜんぶ終わらせるっ!」
ドロシー(任せたよ、Alice)
ドロシー「私がここで──ヘイトを集める!!」
レイドボス:ハチ公「がうっ!」
ドロシー「限界まで惹きつけて──時間を稼ぐ!」
ドロシー(なんて重さ・・・ でも私の調合した薬なら、耐えられる!)
レイドボス:ハチ公「がう〜?」

〇荒れた競技場
Alice(身体がいつもの何倍も軽い!)
Alice(こんなモノまで作れちゃうなんて ドロシーの錬金術はすごいなぁ)
Alice「魔法が使えるようになったら・・・ ドロシーはもっと強くなるんだろうな」
Alice(ふふ いつか”魔法使い”ドロシーと戦ってみたい! だからわたしはここで──)
Alice「全力で叩き斬る!!」

〇荒れた競技場
レイドボス:ハチ公「がるる〜!」
ドロシー「Aliceもう、持たな──」
Alice「うわあああ、喰らえ──!!」

〇雷

〇荒れた競技場
レイドボス:ハチ公「が、がう・・・」
Alice「はあ、はぁ・・・」
Alice「やった・・・ やったよ、ドロシー!!」
ドロシー「お疲れ様! 本当にすごいわっ!!」
Alice「えへへ♪」
Alice「そうだ、魔法──使えるようになってる!?」
ドロシー「ええ、スキル枠で使えるようになってるわ 今度見せてあげる!」
Alice「ねえドロシー・・・ よかったらフレンドになってくれない?」
ドロシー「もちろん、これ私のコード よろしくねAlice!」

〇渋谷のスクランブル交差点
鏡有栖(戻ってきてる?)
鏡有栖「そうだボスを倒して──」
白石京子「有栖・・・?」
鏡有栖「えっ、何で京子ちゃんがここに・・・」
白石京子「・・・」
白石京子「そっか〜 ”Alice”って有栖だったんだ♪」
白石京子「てか、ウケる♪ 本名じゃん!」
鏡有栖「あう・・・ もしかしなくても──」
鏡有栖「”ドロシー”だったり、する?」
白石京子「こっちでそう呼ばれるのはちょっと恥ずいね」
鏡有栖「あはは! 私たちずっと近くにいたんだね♪」

コメント

  • ボスがかわいすぎて、私だと倒すのに躊躇してしまいそうです。笑
    でも、凶暴なようで、二人を残して全滅してるんですよね。
    力を合わせて戦うところがかっこよかったです!

  • ボスがまさかのハチ公、いいですね。あの可愛さはある意味強いですよね。ストーリーがうまく展開されていて楽しく読ませて頂きました。

  • 現実世界とゲーム世界をテンポよく描いていて楽しく読み進められました。それと、凶悪なレイドボスが可愛らしいハチ公というところに笑ってしまいました。

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