エピソード3-3(脚本)
〇シックなカフェ
放課後学園内にあるカフェテリア
佐野 つむじ(今日も一段とつかれる日だったな・・・ あの人が来たことには驚きだけれども、何とかなるとは思いたいわ)
佐野 つむじ(にしても・・・ どうして本の彼がこの世界に出てきたの? 一体何が起こっているの?)
佐野 つむじ「考えたって無駄だな。 ともかく、これから出来ることをして何としてでも彼を本の中に帰れるようにしないと」
川上 るな「佐野さーん。 珍しいですね!!こんなところにいるなんて! いつもはすぐに帰ってるはずなのに」
佐野 つむじ「え?! そ、そうね。 今日はお休みというのもあるからここで勉強しようかと思って」
佐野 つむじ「川上さんはどうしてここに??」
川上 るな「あたしいつもここで、迎えまってるんですよ~。 本家・・・自宅から通っているので!!」
川上 るな「そういえば、まだ時間ありますよね? 今日の授業で分からなかったところあるんで教えてくださいよ~」
佐野 つむじ「えっと・・・ 構わないんだけれども・・・ 私そろそろ帰ろうかと思って・・・」
川上 るな「いいじゃないですか~。 だめですか~?」
佐野 つむじ(ここで待ってろともいわれていたし・・・仕方がない。 それに・・・友人だから無下にはできないしね・・・)
佐野 つむじ「構いませんよ。 どの授業のどこがわからなかったんですか?」
川上 るな「わーい!! ありがとうございます!! それでですね・・・ ここがわからなくて~・・・」
〇シックなカフェ
川上 るな「ふむふむ・・・ じゃあここは、こうやって問題を解けばいいんですね!! ほんとうにわかりやすくて助かります!」
佐野 つむじ「それならばよかったです。 ここは難関問題ですから、冷静に問題を読み解けばこれからもできようになりますよ」
秀一(人間の姿)「すまねぇな。遅くなった・・・って お前はあの時の・・・」
川上 るな「!!」
川上 るな「酒童くん!! どうしてここに?? ねぇ、もしよかったら一緒に帰らない?途中までうちの車で送るから!」
秀一(人間の姿)「あ”? お前は・・・朝のやつか 興味がねぇからこっちくんな。香水くせぇ」
佐野 つむじ(いま、わざと突き飛ばされた・・・? どうして・・・?)
川上 るな「でも、クラスに馴染めなかったらたいへんでしょ? 色んな話しようよ 佐野さんもこれから忙しくなるみたいだしさ!」
秀一(人間の姿)「いやだから、今はお前と話してる暇は・・・」
佐野 つむじ(私ばかりといたら学校にもなじめないだろうな・・・ 川上さんも話していたそうだから・・・ 気づかれないようにして帰るか)
川上 るな「いいじゃないですか~ 分からないことあったんだったら、いろいろと教えますって! ・・・人間のことも・・・ね?」
秀一(人間の姿)「おい、てめぇしつこいぞ。 佐野!!さっさと帰る・・・ 佐野?どこいったあいつ!」
川上 るな「佐野さん空気読んで帰ったんじゃないですか? いいじゃないですか~!佐野さんぐらい。 彼女強いし~」
川上 るな「それに転校生なんでしょう? 佐野さんよりも私の方が学園のことはよく知っているので、いろいろと教えますって!!」
秀一(人間の姿)「~っ!!」
秀一(人間の姿)(この女は、あの人間の友人だから下手に傷つけたら面倒だ・・ あいつどこいきやがった!!!こんなことしてる場合じゃねぇのに!)
秀一(人間の姿)「あぁわかったよ!!! いくつか聞いてやっからさっさとしろ!」
川上 るな「よかったぁ~ じゃあ、まずクラス内での話ですけど~」
〇ゆるやかな坂道
佐野 つむじ「黙って出てきちゃった・・・ どうせ平気よね・・・問題なんて何もないもん・・」
佐野 つむじ(多分、これがあってるのよ。 学校に行きたいって言っていたんだもの。 これが正解。 あぁやって仲良くなってもらわないと・・)
佐野 つむじ「なんか・・・つらいな。 推しのためにしているはずなのにな」
佐野 つむじ「気分変えて家に帰ろ! 秀一様なら平気平気!! 何とかなるでしょ!」
不審者「ちょっとそこの君。 道を聞きたいんだけれども・・・」
佐野 つむじ「え。 道を・・・ですか?」
不審者「そうなんだよ。 ここに行きたいんだけれども 申し訳ないけど連れて行ってくれないかい?」
佐野 つむじ「そ、それはちょっと・・・ ほ、ほかの人に当たってください!!」
不審者「いいからこいっていってんだよ!!!」
佐野 つむじ(あ、やばい。これ連れてかれる!!!!)
???「なにしてんだ!!!!」
秀一「おい、それ以上その女に触れてみろ。 喰い殺すぞ」
佐野 つむじ「しゅ、秀一様・・・ どうしてここに・・・っていったいどうやって・・・」
不審者「ひ、ひぃ!! ば、化け物―!!!」
〇川沿いの公園
佐野 つむじ「・・・・・・」
秀一「はぁ・・・ 勝手に行きやがって怪我とかしてねぇな。 どうせこれでお前に近寄んねぇから 安心しろよ」
佐野 つむじ「あの・・・ どうして・・・ 助けたんですか?」
秀一「あ”? 何馬鹿なこと聞いてんだ? 助けるのは当たり前だろ? だってお前は・・・」
佐野 つむじ「おまえは・・・なんです?」
秀一「俺の下僕だからだ! 俺様にこの世界のことを教えるための下僕だ。 簡単に死なれたりしたら困んだよ。」
佐野 つむじ「はぁ・・・そんなことだろうと思いましたわ。 ったく・・・」
佐野 つむじ「助けて下さりありがとうございます・・・ 秀一様」
秀一「お、おう・・・ お前が無事ならそれでいいけどよ・・・」
秀一「それよりも、佐野。あの女には気をつけろ。 いいな。極力一緒にいるな。絶対に。 さぁ帰って夕餉を食わせろ!」
佐野 つむじ「あーもうわかりましたよ あの女・・・川上のことですか? そう言われても・・・一応気をつけときます」
3話END
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〇シックなカフェ
秀一(人間の姿)「それで、お前は俺に何を教えたいんだ? 早くあいつ追いかけなきゃ行けねぇんでね 手短に頼むぜ。」
川上 るな「あなた 酒呑童子の秀一さまでしょ? 私知ってるんだ! 『妖恋愛忌憚』に出てくる主人公でしょ?」
川上 るな「なんでこの世界にいるの?? 佐野さんなんかよりも私のところに来た方が悠々自適に暮らせるのに」
秀一(人間の姿)「頭でもとち狂ったんか? そんなの御伽噺の中のやつだろ? そんなの知らねぇよ。」
川上 るな「あなたは私を選ぶしかないわ。 だって、佐野さんは────────」
秀一(人間の姿)「てめぇ・・・あの女に余計なことしてみろ。 本気で殺すぞ・・・ あれに手を出していいのは・・・ 俺だけだ」
川上 るな「知ってるもの・・・ だって私があなたを作り出したんだから・・・」