アテナ任務遂行中!

木佐マコ

第37話 かしこい妹? ミチルの作戦!①(脚本)

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〇女の子の部屋
  可愛らしい部屋の壁に張られた、「打倒お姉さま!」の張り紙。
  フリルのカーテンを閉めて、少女がテレビを眺めていた。

〇コンテナヤード
監督「誰だ、映画の撮影に本物のダイナマイトをセットした奴は!」
高原みこ「アテナ・・・!」
アテナ「はぁ・・・間に合った」

〇女の子の部屋
???「今度こそ、ですわ・・・!」

〇街中の道路
高原みこ「ああ~肩こった! もう二度とドーナツにはなりたくない!」
アテナ「先日からそればかりですね。もういい加減治ってもいい頃ですが」
高原みこ「おおっと!? ナイスタイミングなお店を発見!」
アテナ「待ってください、御主人(マスター)!」

〇街中の道路
  少女漫画誌を読みながら店番をする少女。
  彼女の前の敷物の上には、いくつものネックレスが並んでいる。
  「首に着けるだけで肩こりが解消するネックレス」
高原みこ「着けるだけで治っちゃうって本当?」
???「ええ。あなたの肩こりなど、このネックレスが綿菓子みたいに消してしまいましてよ」
高原みこ「すごい! 買った!」
アテナ「御主人(マスター)、無駄遣いは」
高原みこ「わかってるって!」
???「一つ500円ですわ」
高原みこ「高い!」
???「む・・・500円は譲れませんわ。 わたくしにも事情がありますの」
高原みこ「んん~~じゃあ、二つで500円でどうだ!」
???「売った!」

〇街中の道路
  みことアテナの背中を見送りながら、少女は小さく微笑んだ。
???「うふふっ♪ さよならですわ、高原みこ」

〇大きな木のある校舎

〇教室
アテナ「そんなネックレス、効くわけがないじゃないですか」
高原みこ「じゃあ、アテナもつけてみる? ロボットにも効くのかな?」
  みこは自分の首とアテナの首にネックレスを着けた。
アテナ「『じゃあ』の意味がわかりませんが・・・」
高原みこ「見て見て! おそろい!」
アテナ「・・・まったく。 お小遣いは増えませんからね」
  アテナがため息をついたとき、突然ネックレスが収縮した。
アテナ「!? これは」
高原みこ「うぐ、ちょっと苦しいけど、これが肩こりに効いてる~ような気がする・・・」
アテナ「タイミングがよすぎるアイテムだとは思っていたのです」
高原みこ「なに? どしたの」
アテナ「・・・スキャン完了。 やはりこのネックレス、爆発物です」
高原みこ「ええ!? 早く外さないと」
アテナ「待ってください! 無理に外せば、こうなりますよ」
  アテナが自分のネックレスを引きちぎる。
高原みこ「ぎゃあ!?」
アテナ「・・・ごほっ、わかりましたね?」
アテナ「死にたくなかったら、絶対に無理に外さないでください」

〇ボロい駄菓子屋(看板無し)
盆場スグル「だっはっは、この100円で5円のチョコを20個買うのだ! 豪遊だ~!」
???「スグル、見つけました!」
盆場スグル「うん? この声は・・・」
盆場スグル「会いに来てくれたのか? だけど、あいにく新作の爆弾は完成してないんだ」
アテナ「とぼけないでください。誰と手を組んだのか知りませんが、金銭も奪うとは、卑劣な手を」
高原みこ「スグルちゃん、私のネックレス、外して~!」
アテナ「あと50分しかありません! 早く!」
盆場スグル「ん? なんだそれ?」

〇ボロい駄菓子屋(看板無し)
盆場スグル「うむ!? これ、うちの工場から盗まれた超小型時限爆弾が使われてるな!」
高原みこ「盗まれた?」
盆場スグル「ああ、一週間前にな! 間違いない!」
アテナ「あの露店の少女が盗んだということですか?」
???「その通りですわ!」
???「お姉さまのミニ発明を、賢いわたくしがビッグにアレンジいたしましたのよ!」
アテナ「!?」

〇ボロい駄菓子屋(看板無し)
高原みこ「あっ、さっきの。 スグルちゃんの知り合いなの?」
盆場スグル「妹のミチルだ! かわいいだろ?」
アテナ「・・・姉妹揃って癖の強い」
ミチル「感謝いたしますわ、高原みこ」
ミチル「いただいた500円で、今月の『べすと☆ふれんど』が買えましたの」
アテナ「・・・友人を500円で購入するなんて、すでに裏社会との繋がりが」
高原みこ「あはは、『べすと☆ふれんど』は少女漫画雑誌だよ! アテナが知らないこともあるんだね」

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