水龍様は平和に過ごしたい

ふー

1話「平和な日常」(脚本)

水龍様は平和に過ごしたい

ふー

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〇睡蓮の花園
ヴォルズ「ふむ・・・今日は水が温い」
ヴォルズ「これも温暖化のせいか・・・」
タマモ「ヴォルズ様、水が温いのでしたら氷を入れましょうか?」
ヴォルズ「や、入れなくて良い。すぐ溶けるしな」
メルア「ヴォルズ様、タマモ様、おはようございます」
ヴォルズ「メルア、よく来てくれた」
メルア「遊びに来ちゃいました」
メルア「たくさん遊んでくださいね」
タマモ「メルア、ヴォルズ様に慣れならしい」
タマモ「ヴォルズ様は水龍神よ あなたのような子と遊ぶ暇はないわ!」
ヴォルズ「タマモ、落ち着け」
ヴォルズ「折角来たんだ、ゆっくりしていくと良い」
メルア「はい!ヴォルズ様、優しいですね」
メルア「タマモ様は意地悪ですけど」
タマモ「失礼な子ね」
タマモ「メルアは分からないでしょうけど、ヴォルズ様は凄いのよ」
メルア「人々を護りし龍神様だって知ってます」
メルア「わたくしにとっては大切な友達です。 タマモ様も友達ですよ」
タマモ「あなたといると調子狂うわ」
ヴォルズ「私としては二人が仲良くしてくれたが嬉しいが・・・」
ヴォルズ(本気で喧嘩でもされたら止めよう無いしな。 俺が強いから周りも強すぎるんだよな)
タマモ「ヴォルズ様の願いとあらば、仲良くしますわ」
メルア「もう仲良しじゃないですか?」
ヴォルズ「ははは、そうだ。お前達は仲が良い」
タマモ「まぁ・・・子供にしては知性もあるから嫌いではないわよ」
メルア「わたくしも好きですよ、タマモ様」
タマモ「子供に好かれても嬉しくないわね」
タマモ「私が愛するのも愛してくれるもヴォルズ様だけ・・・」
ヴォルズ「タマモ、暑さで顔が赤くなってるが大丈夫か?」
タマモ「ええ、大丈夫です。 ヴォルズ様を考えたら・・・」
タマモ「うふふ・・・ヴォルズ様とはいつか・・・」
メルア「タマモ様、自分の世界にいったようです」
ヴォルズ「良くある事だ、気にしなくて良い」
タマモ「とりあえず、何して遊びましょうか?」
メルア「お散歩行きたいです」
ヴォルズ「散歩か・・・ふむ、行こう」
タマモ「ヴォルズ様とお散歩・・・つまり・・・うふふ」
メルア「また自分の世界にいっちゃった」
ヴォルズ「ああなると放っておくしかあるまい」
ヴォルズ「ほら、行くぞ」

〇森の中
メルア「森の中は涼しいですね」
ヴォルズ「ああ、水辺よりは暑いが・・・これぐらいなら調度良い」
タマモ「ヴォルズ様の身体は少しひんやりしてますね」
メルア「お魚の匂いもする」
ヴォルズ「生臭いだと・・・」
タマモ「メルア!失礼よ」
メルア「ごめんなさい。 でも、臭いとは思いませんよ」
ヴォルズ「や、水龍だ。多少生臭いかもしれん」
タマモ「生臭くありません!水の香りです」
メルア「水って無臭では・・・」
タマモ「無臭ではないわよ、確かに少し生臭いかなとは・・・」
ヴォルズ(なんか悪口言われたんですけど!? 怒っていいやつか? 怒るぞ)
ヴォルズ(メルアは素直なだけで悪気あったわけじゃないしな。タマモも慰めようとしてくれただけだし・・・)
メルア「ヴォルズ様、考え込んでるみたいです」
タマモ「きっと、夕飯の事を考えてるのね」
メルア「焼きさ・・・焼肉食べたいです」
ヴォルズ「お、たまには肉も良いな!」
タマモ「今夜は焼肉ですねって、メルアも一緒に夕飯食べるの?」
メルア「はい。お肉なら調達してきますよ」
ヴォルズ「ふむ、頼んだ」
メルア「おまかせを!」
タマモ「本当、明るいわね」
メルア「タマモ様みたいな落ち着い女性になりたいとは思います」
タマモ「ふーん・・・100年掛かるんじゃない?」
メルア「100年なら早いですね」
タマモ「まぁ、私達からしたら若いけれど・・・メルアは半分人間よね?」
タマモ「私達より歳とるのが早いかもしれないわね」
メルア「外見以外殆ど獣だと言われましたが・・・どうなんでしょうね」
ヴォルズ「どちらでも良いでは無いか」
ヴォルズ「メルアはメルアだ。タマモもあまり意地悪言わないようにな」
タマモ「意地悪って言った仕返しよ」
メルア「そういうのが意地悪なんですけど・・・」
ヴォルズ「さて、戻ろう」
タマモ「そうですね、夕飯の支度しないと」
メルア「お肉調達してきます」
ヴォルズ「意外と走るの早いだな」
タマモ「結構そそっかしい所ありますからね」
タマモ「帰る前にどこか寄ります?」
ヴォルズ「今日は早めに戻ろう」
ヴォルズ「久しぶりの肉だ、楽しみでならん」
タマモ「燥ぐヴォルズ様も素敵・・・」

〇睡蓮の花園
  グチャ・・・ビチャ・・・
ヴォルズ「タマモ、何を切ってる? 凄い不快な音がしたのだが・・・」
タマモ「栄養もあって美味しそうな虫を調理してました」
ヴォルズ「うわ・・・」
タマモ「見た目はアレですが味は確かですよ」
ヴォルズ「メルアが来たら食べよう 先に食べたら悪いし」
タマモ「そうですね、肉がなければ焼肉できません」
メルア「ただいまって・・・わっ、何それ?」
タマモ「焼き虫詰め合わせよ 体に良くて美味しいのよ」
メルア「何体か毒虫がいますが・・・」
タマモ「処理したわよ」
タマモ「ヴォルズ様が食べて倒れたら大変だもの」
ヴォルズ(食いたくないですけど!?)
ヴォルズ「メルア、肉の調達は?」
メルア「はい、お肉お野菜買ってきました」
ヴォルズ「お、うまそうだ」
タマモ「早速食べましょう」

〇睡蓮の花園
メルア「スヤ・・・」
タマモ「食べてすぐ寝るなんて子供ね」
ヴォルズ「休ませてやれ、疲れているのだろう」
タマモ「ヴォルズ様は優しいですね。流石私の旦那サマ」
ヴォルズ「そんな関係ではないだろう」
タマモ「ふふ、冗談です」
ヴォルズ「タマモはいつも私の為によく働いてくれてる」
ヴォルズ「何か褒美をやらないとな」
タマモ「あなたがそばにいることがご褒美です」
タマモ「ずっと一緒にいれたら幸せですわ」
ヴォルズ「ふむ、私も同じだ」
タマモ「ヴォルズ様」
ヴォルズ「この先変わらない日々を過ごして、タマモとメルアと過ごせたらと思っている」
ヴォルズ(人々が俺を忘れても、俺を覚えてる誰がいて仲間がいたら充分だ)
タマモ「ヴォルズ様、私はこの先ずっといます」
タマモ「離れませんよ」
ヴォルズ「ああ・・・」
メルア(起きるタイミング失っちゃった・・・少し寝たふりしてよ)

次のエピソード:2話「日常に潜む不穏」

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