ギャル化した親友がモテだしたらしい。

makia

親友がギャル化した。(脚本)

ギャル化した親友がモテだしたらしい。

makia

今すぐ読む

ギャル化した親友がモテだしたらしい。
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇教室
  遡ること8ヶ月ー
  4月8日、入学式。
私(どうしよう、もうグループできてる・・・)
私(とりあえず隣の子にだけでも話しかけないと・・・)
星くん「・・・」
私(寝てるから話しかけないでおこう・・・)
先生「よーし、皆 今日提出のプリント持ってきたか?」
先生「そのプリントを切り取り線で切って 下半分だけ前に回してくれ」
私(よし、できた・・・)
私(あれ、隣の・・・)
  あの時、星くんは寝てなかった。
  星くんも話すのが苦手だったみたい。
私(凄く紙切るのに手こずってる・・・)
先生「早く集めてくれー」
星くん「・・・」
私「・・・やりましょうか?」
  私がそう言うと、
  星くんは黙って紙を渡してきた。
  それが、私たちの出会いだった。

〇教室
  入学式の日から、
  事ある毎に星くんは私を頼った。
星くん「・・・この問題教えて」
私「いいよー、 ここにこの式を代入して・・・ いけそう?」
星くん「・・・ありがとう」
  星くんはいわゆる寡黙キャラ。
  でも、人気者グループの中にいた。
  一方私は、全く馴染めず、
  星くんだけが頼りだった。

〇美術室
  そんな私に、
  転機が訪れた。
  友達ができたのだ。
私「星くん聞いてー! 私、友達できた!舞花ちゃんって子!」
星くん「よく頑張ったね。おめでとう」
  その頃、私たちは完全に打ち解けていた。
  教室、音楽室、美術室。
  どこにいても気がつけば二人でいた。
  私はもう彼のトリコだった。

〇カラオケボックス
  11月28日
  文化祭の打ち上げに来た。
舞花「星くんってさ めっちゃかっこよくない?」
私「そうかな?」
舞花「私、星くんのこと好・・・」
私「星くんは他に好きな人がいると思うよ!」
舞花「そ、そうなんだね・・・」
  私は、謎の自信があった。
  星くんは今日私に告白してくれる。
  だから、あんなことを言ってしまった。
  1時間後──
星くん「そういや、舞花と俺付き合うことなった! 田辺には最初に言いたかったんだ」
  突然の事で、
  頭が真っ白になった。

〇教室
星くん「来週の日曜、また4人で遊ぶのはどう?」
私「ごめん、私行けなさそう・・・」
  それから私は、
  星くんを避けるようになった。
  星くんは大好きだけど、
  友達の恋を応援する方が・・・
  きっと大切で。

〇カラオケボックス
  クリスマスパーティーの帰りから、
  田辺は素っ気なくなった。
  突然の事で、
  自分が何をしたのかもわからなかった。
俺「すごく楽しかった。 田辺ってやっぱ歌上手いよな」
田辺「・・・ありがとう」
俺「テンション急に低いけど、どうした?」
田辺「・・・舞花ちゃんのとこ行ってくる」
俺(俺、なんかしちゃったのかな・・・)

〇広い廊下
  あれから1週間後、田辺は学校に来なくなった。
俺「これ、田辺の・・・」
  カサッ・・・
  田辺の物だから見るべきじゃない。
  でも、俺はそれに懐かしさを覚えた。
  俺はそれを、
  その挟まっていた紙を、
  読んでしまったんだ。

〇教室
星くん「尾崎先生の授業めっちゃ眠い」
田辺「わかる!笑 でも寝たらダメだよ!笑」
  俺たちは気まずくなる前、
  毎日手紙を回していた。
  俺は口下手だから、
  手紙を回すのがすごく楽だった。
  それに、田辺と話したかった。
星くん「明後日の打ち上げ楽しみだな」
田辺「わかる!私人生で初めてなの!」
星くん「打ち上げの時に田辺に言いたいことがある」
  手紙を読んだ田辺は、
  察しているような目付きで俺を見た。
  いつからバレてたのだろうか。
田辺「何ー?笑」
  俺はまた田辺に紙を回そうとした。
先生「おいそこ、 手紙を回すな!」
先生「これは私が預かっておくからな」

〇広い廊下
星くん(田辺あの後、 尾崎のところに取りに行ったのか・・・)
星くん(てか、俺のこの発言でもしかして 田辺に勘違いさせたのでは?)
星くん(だから今、田辺は学校に来ていないのか!?)

〇教室
俺(今日の放課後 田辺の家に謝りに行くか・・・)
先生「今日の休みは・・・ また田辺か」
  ガラ・・・
???「休みじゃないっすよ〜」
先生「た、田辺・・・??」
ナベッチ「お久しぶり大根〜!」
俺「!?」
ナベッチ「ちょいちょい! みんな驚きすぎっしょ〜」
クラスメイト(ギャルになり切れてないんだよな・・・)
ナベッチ「とりま授業始めてくださいよオザッチ〜」
先生「わ、わかった・・・」
俺「田辺どうしたんだよ!?」
ナベッチ「どうしたも何もギャル人生 エンジョイしちゃってるんですが?」
俺「いや話し方全然ギャルになれてねぇよ! 「お久しぶり大根」ってなんだよ!」
ナベッチ「はぁ!? これが今の流行りだかんな!?」
先生「そこ、うるさい!!!」
俺「すみません・・・」
ナベッチ「ホシッチがあたしのこと バカにしやがったんだよ!!」
俺「ニックネームの付け方それしか無いのかよ!」
ナベッチ「文句言ってくんな!!」
俺「キレたらギャルだと思うんじゃねぇー!!」

〇教室
  その日の放課後──
俺「田辺どうしちゃったんだよ!!」
ナベッチ「田辺じゃなくてナベッチなんだけど・・・」
俺「俺が勘違いさせるような事言ったせいだよな」
俺「あの時の事は本当に申し訳なかった・・・」
ナベッチ「ち、違うわ! ホシッチのことあたし全く好きじゃないし」
ナベッチ「好きじゃないっていうのは恋愛的に! 人としては違うよ!ごめん!」
俺「お、おう・・・ なら良かった」
  とりあえず一安心・・・

〇教室
  ザワザワ・・・ザワザワ・・・
俺(なんの騒ぎだ?)
クラスメイト「ナベッチ彼氏いるってマジー??」
ナベッチ「マジだぜ? めっちゃカッケーんだよねー」
俺(話し方もっと酷くなってないか?)
ナベッチ「あ、ちーっす! ホシッチはクリスマス誰と過ごす系?」
俺「俺は1人かな」
ナベッチ「ええ!?舞花ちゃんは!?」
クラスメイト「星くん舞花と別れたらしいよ〜」
ナベッチ「そうだったのか・・・ 星くん可哀想っすね〜!」
ナベッチ「なんならあたしが 相手してやってもいいけど?」
俺「いや、彼氏とデートしてこいよ」
ナベッチ「そ、そうかごめんな。 まあお互いクリスマス楽しもうぜ〜!」

〇クリスマス仕様のリビング
  電話の着信音が部屋に鳴り響いている。
私(よし、出かける準備OK!)
私「さっきから電話ずっと鳴ってて怖いな」
私(誰か分からない方が出ない方がいい・・・?)
  着信音は止みそうに無い。
私(いや、今の私は強いギャルよ!)
  ガチャッ・・・
私「どちら様ですか!!!」
  私はその電話に出た。

次のエピソード:クリスマスとギャル。

コメント

  • 主人公の女の子が素直でとても可愛らしいなと思いました。ギャルにならなくても十分に魅力はあるのに、人を好きになるともっともっと可愛くなりたいものなんですね。

  • 誰?!最後の電話は誰からーー?!
    怖い…いや、色々な可能性がありそうだな…
    何かを伝えたかったことなのか…
    とりあえずギャルになったのはなんでだろう?!笑

成分キーワード

ページTOPへ