ジビエの姫

山本律磨

エンジョイ!(脚本)

ジビエの姫

山本律磨

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〇お化け屋敷
綾「・・・でっか。さすが姫ね」
綾「さてと」

〇豪華な部屋
姫子「あるてみすの乾さん」
姫子「実は何度もお見掛けしてたのよ。小さな町ですからね、弓引町は」
綾「なんだか話しかけるタイミングがなくて、ご挨拶が遅れました」
姫子「猟友会の手前・・・ですか?」
綾「いえいえ。私なんてまだまだ新入りで」
綾「強面で荒っぽい人たちですが良くしてもらってます」
綾「それか、女だから鍛える価値もなかったりして」
綾「なんて・・・」
姫子「・・・」
姫子「お茶、冷めますわよ」
綾「美味しい!」
姫子「よかった」
姫子「片田舎だからってしみったれた生活をしていたら心まで田舎者になってしまいますわ」
姫子「それを望んでらっしゃるなら宜しいですが」
綾「別に田舎者になりたくて自然保護活動してるわけじゃないですよ」
姫子「そうなんですか?」
綾「むしろ一番キテる仕事と思ってます」
姫子「東京の方って変わってますわね」
綾「あ、銃とか見せて貰っていいですか?」
綾「私のはミロクの20で。定番ですが何ごとも基本が大事ですので」
姫子「え?散弾銃を肴に紅茶を?」
姫子「東京の方って変わってますわね」
綾「そ、そういう意味では」
姫子「ふふっ」
綾(からかわれてんのかな?)
綾(それとも値踏みされてるとか)
綾(・・・よし)
綾「・・・」
姫子「何か?」
綾「さすが狩りガールのカリスマですね」
姫子「・・・?」
綾「これだけ豪華な暮らしをしていても香水やアロマは一切纏ってない」
綾「つまり狩猟の際、匂いを察知去れない為の配慮」
綾「感服です!」
姫子「アロマ、きらしちゃってて」
綾「へ?」
姫子「肌荒れがひどくて香水も止めてるんです」
姫子「もっとも、海外から肌に優しい香水と王族も使ってるアロマを近日中に大量購入致しますんで良かったらプレゼント致しますわ」
綾「そ、そうなんですか」
姫子「ゴメンナサイね。深読みさせて」
綾「ふ、深読みとか別に!」
綾(ふんっ!負けるもんか!)
綾「・・・」
綾「フフッ・・・」
姫子「何か?」
綾「やっと動物、見つけたと思って」
姫子「・・・?」
綾「姫子さんほどの腕の方なら剥製くらい飾っててもいいのに。奥ゆかしいんですね」
綾「感服です!」
姫子「気持ち悪いんです。剥製とか」
綾「へ?」
姫子「だって生首じゃないですか」
綾「まあ、そうですね」
姫子「ゴメンナサイね。観察眼アピールさせちゃって」
綾「か、観察眼アピールとか別に!」
綾「・・・」
姫子「元気な飲み方ね」
姫子「私、紅茶を元気に飲む方初めて見ましたわ」
綾「有難うございま~す」
綾「広報は元気が基本ですから~」
姫子「喉乾いてらっしゃるならもう一杯いかが?」
綾「喉乾いてたら水飲みま~す」
姫子「そう」
姫子「・・・」
姫子「いい風が入ってくるわね」
綾「はい」

〇木の上

〇豪華な部屋
姫子「そろそろ夕暮れね」
姫子「ねえ、これから出かけませんこと?」
姫子「『あの子』たちに貴女を紹介したいの」
綾「『あの子』たち?」
綾「ふふっ・・・そういうことなら」
綾「是非!」

〇ナイトクラブ
綾(こっちかい・・・)
姫子「どうしたんですか?ご気分でもすぐれませんこと?」
綾「別に」
姫子「ではこの子たちをご紹介しますわ」
姫子「シェフをやってらっしゃる吹田さん」
吹田「宜しく」
綾「こんばんは」
姫子「農家をやってらっしゃる門田君」
門田「どーも!」
綾「乾です」
姫子「この子たちがレギュラーね」
綾「レギュラー?」
姫子「ここから先はナンバーでご紹介するわ」
綾「ナンバー?」
3号「3号です」
4号「4号です」
5号「5号っす」
6号「6号」
姫子「あとは補欠の方々」
「こんばんわー」
綾「はいこんばんは」
姫子「軽い女って思わないでね」
姫子「こう見えて人間性重視なの!」
綾(どーでもいいわ)
姫子「さあ!夜は始まったばかりですわよ!」
姫子「レッツ!ダーツターイム!」
姫子「おりゃあああっ!」
姫子「・・・」
姫子「帰る!」
門田「わーっ!待って待って!」
吹田「みなもの!姫を励ますのだ!」
「ド・・・ドンマ~~~~~イ!」
綾「・・・」
綾「なんだこれ?」
  Tobe・・・

次のエピソード:バッドショット!

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