第4話 アジア最強の殺し屋(脚本)
〇怪しげな酒場
2021年 神奈川県内 Xヒーロー ギルド内メインフロア
キング「つーわけで凪園クンが俺らの仲間になった訳で次の目標がその紅色派(ビージェンパ)ってことだが···紅色派ってなんだ?」
鸞「色々と聞きたいがまぁいいや。紅色派ってのは中国最大の『マフィア』で、日本の拠点は関西だと聞いてる」
斎王幽羅「でも雷王跋会の会長さんって確か繁華街探れって言ってなかったっけ···?」
凪園無頼「紅色派のメイン拠点は関西だけど神奈川にも実はあるんだよねー」
斎王幽羅「中華料理屋とか···?ち、違うかな···?」
鸞「『水』か···?」
凪園無頼「あったり~。つってもキャバクラだけどねー」
凪園無頼「まぁほかの店と違うのはアフターの追加オプションで何百万積めば嬢と『ヤれちゃう』んだよねー」
斎王幽羅「えぇぇぇ!!?それダメな奴じゃん!!風営法に引っかかるんじゃ···」
凪園無頼「もっちろん。でもそれは正当性が認められた場合で例えばその嬢が『在留資格がない違法滞在者』だった場合どーよ?」
鸞「逃げれば警察に突き出してムショ送り、従えば貞操を失い最悪妊娠もありえる···か。腹立たしい」
キング「んだそいつら!今すぐ壊滅させてやろうぜ!!」
凪園無頼「無理無理。紅色派は中国最大のマフィアってそいつもさっき言ったじゃん」
キング「だからってんな事中国のお偉いさん方は許すわけねえだろ!国の恥だぜ!!?」
鸞「··· ··· ···『政府と繋がってる』ってのは本当らしいな」
凪園無頼「そーそー。正確には嬢とヤッてる様子隠しカメラで撮ってそれを使って強請りかけてるって」
キング「滅茶苦茶だな···もうなんでもありじゃねえか。ひとまず紅色派の奴ら探すためにキャバクラハシゴすっか?」
鸞「少し待ってろ、情報を聞き出してみる」
そういうと鸞は軽快に口笛を鳴らす。すると彼の周りにカラスが集まり口パクで何かを言った後カラス達は飛び立つ
凪園無頼「あれ何してんの?」
斎王幽羅「カラスに情報集めてもらってるんだよ、鸞の所属してる忍者組織はそれぞれ『鳥、虫、魚』」
斎王幽羅「それぞれどれかと会話できるように訓練するんだって」
凪園無頼「ほんとぉ~?なんか嘘見てえ話じゃん。俺の事騙してない?」
キング「騙して一泡吹かせてえが残念ながらマジだぜ?まぁ今更忍者くらいどうって事ねえだろうがよ!」
斎王幽羅「あ、カラス何匹か来たね。どう?鸞」
鸞「横浜にある黒い屋根で入口が下がっている場所らしい···心当たりある奴は?」
斎王幽羅「わ、わかんないよ···キャバクラなんて行ったことないし···」
キング「『仙境』だろうな。あそこの子可愛いけどなー···ただなー···」
斎王幽羅「ぼったくりとか···?もしくは怖いお兄さんが控えてるとか···?」
キング「凪園聞いいたことねえか?『アジア最強の殺し屋』っての。仙境にいるって噂あるからおっかねえんだよ」
凪園無頼「あるあるー!『フェード』でしょ!?俺会ったことねえから会ってみたかったんだよねー」
鸞「冗談だろ···?フェードが日本にいるのか···?」
キング「あくまで噂だし世界中でフェードがいた。って情報が出回ってるし嘘かもしれねえけどよ」
斎王幽羅「ね、ねえ···そのフェードって何?俺わかんないから教えて···?」
鸞「アジア最強の殺し屋の異名を持つ中国人の殺し屋フェード」
鸞「空間を切り裂き、異次元の開口を作り出せると聞いている。それが能力か変化武器によるものかは定かではないが···」
斎王幽羅「つ、強すぎない···?空間を切り裂くって能力じゃなくても充分にヤバいんじゃ···」
キング「ヤバいだろうな、まぁ···ここで頭抱えててもしゃあねえからひとまず仙境いくか」
斎王幽羅「えぇー···なんか対策とか考えた方いいじゃないの···?」
鸞「··· ··· ···ひとまずキングの言う通り行くしかない。その場その場で対策をしていく他ないだろう」
〇繁華な通り
数時間後 神奈川県内 某市 仙境前
斎王幽羅「き、緊張する···俺変じゃないかな?」
凪園無頼「ドレスコードもねえんだし変に縮こまんなくてよくねー?」
鸞「俺は変えてきたぞ、まぁ斎王と凪園は別に変ではないだろう」
キング「おい!じゃあ俺が変な格好みたいになるだろうが!」
鸞「どうみても場違いコスプレ野郎にしか見えないぞキング。さて···着いたな、入るぞ」
〇ホストクラブ
数十分後 キャバレークラブ 仙境 店内
キャバ嬢「えー?お兄さん本当に彼女いないんですかぁ?じゃあ私立候補しちゃおっかなー」
斎王幽羅「え、あ···あはは···ありがとうございます。なんか照れちゃうなー···」
キャバ嬢「や~ん可愛い~♡女の子と話すの苦手なんですか~?」
斎王幽羅「す、すみません···あまりそういう機会もなくて···」
キング「ガッハッハッ!こういうとこの酒は美味いな、もっと飲もうぜ嬢ちゃん!」
キャバ嬢2「はーい、じゃあ追加お願いしまーす!」
斎王は初めてのキャバクラで右往左往しキングは目的を忘れキャバクラを普通に楽しんでいた。
2人のそんな様子に呆れつつ鸞は甘い言葉と適度なボディタッチでキャバ嬢を堕とそうとしていた。
一方凪園はキャバ嬢や酒にも興味はなくただボーッとしていた。そして鸞が核心に触れたその時
中国人「すみなせんがそれ以上関連業者の事を聞くのはおやめください。どうしてもと言うならどうぞこちらにご案内致します」
鸞「お気遣いなく、私はこの場でやり合っても構いません。なんだったら控えてる方全員来てもらってもいいですよ?」
そのセリフを聞くやいなや大量の中国人がぞろぞろと表れ鸞を囲む。そして凪園はウッキウキな顔をしながら立ち上がると
中国人達は彼が凪園と気づいたのか銃を突きつけ始める
凪園無頼「つまんねー女とクソみてーな酒飲むくらいならこっちのほうが全然面白そーじゃね?」
鸞「俺はできれば何事もなく済ませたかったがな···」
中国人「すまないが少し痛い目を見てもらう、让这些人都闭嘴!(全員黙らせろ)」
中国人達が一斉に襲いかかろうとした瞬間、天井を破壊し一人の女性が現れ中国人達を見つめる。
中国人達は窓や扉の開口部に行き斎王達の逃げ場を塞ぐ。どうやらこの女性がフェードでありその強さを買われている様子であった
フェード「雷王跋会の狂風か···殺して構わんのだな?」
中国人「構わん、それにそいつはもう雷王跋会の組員ではない。気にせずやれ」
フェード「わかった、ではそういう事だ。ここで皆殺しにさせてもらう」
フェードは手に持っていた青龍刀を構えにじり寄る。鸞はキングに水をかけ斎王もやっと立ち上がる
キング「てんめぇ!水掛けんじゃねえ、錆びたらどうすんだ!!?」
斎王幽羅「言ってる場合じゃないって!来るよ!!」
To Be Continued··· ··· ···