神と美玖と転生と(脚本)
〇仮想空間
美玖「──────」
美玖「・・・・・・?!」
美玖「一体ここ、どこな訳ーーっっ?!」
???「・・・とに・・・・・・け・・・ませ・・・」
美玖「は・・・?だ、誰・・・?」
ルイーズ「・・・・・・」
ルイーズ「ま・・・!!」
ルイーズ「ま!!まことに!!!申し訳ございませぇぇぇぇんっ!!!!」
美玖「・・・誰なのよ、アンタ」
ルイーズ「・・・あ!!」
ルイーズ「そうですよね・・・!知りませんよね」
ルイーズ「私は見習いの神 ルイーズ。 エーラ・ルイーズです」
ルイーズ「誠に勝手ながら、抽選により貴女の急死が決定されたんですよねー。あはは・・・」
美玖「・・・何で、アタシが──」
ルイーズ「抽選ですって」
ルイーズ「急死が決定した者を蘇らせたりしちゃいけないんですよね・・・残念ながら」
美玖「何で?」
ルイーズ「それ、天界のルール全部書いてあるやつなんですよねー・・・」
美玖「少なっ」
ルイーズ「貴女には読めないでしょうけど、そこに確かに書いてあるんです」
美玖「何よその理不尽なルールっ・・・!!」
美玖「人を勝手に殺しといて、なんの救済もしないわけ?!」
ルイーズ「いや・・・」
ルイーズ「それで死ぬのはやっぱり可哀想だなってなったので、救済措置って言うものを実行できるようになったんですよ」
ルイーズ「素敵でしょう?」
美玖「まぁ アタシは、来世も可愛くいられたら何でも良いんだけど・・・」
ルイーズ「で、このルールが作られて、貴女が最初に死んだんです。だから、救済として、貴女を・・・」
美玖「アタシを?」
ルイーズ「私が管理している異世界に、転生させてあげようと思いまして」
美玖「ガチの異世界転生じゃんっ!」
美玖「めっちゃ楽しそう!!」
ルイーズ「気に入ってくれたんですね。嬉しいです」
ルイーズ「早速ですが──」
ルイーズ「これが、異世界に転生する為に使うアイテムです」
美玖「そのちっちゃいのが?」
ルイーズ「あ・・・正確には、異世界に転生するのを手伝ってくれる妖精を呼び出すカードです。はい」
美玖「へぇ・・・」
ルイーズ「試しに使ってみますね」
シーラ「あたいをお呼びかなーっ?!」
ルイーズ「おはようございます。シーラ」
美玖「こ・・・これが、妖精?」
シーラ「そうだよっ!あたいは妖精のシーラ。こう見えて、結構頭脳派なのさ!」
美玖「そう、シーラ。よろしくね」
シーラ「あたいを呼び出したってことは、転生するんだね!!おめでとう!!」
ルイーズ「そうです。だから、ガイダンスをしていただきたくてお呼びしたんですよ」
シーラ「やったーーーーっ!!!」
シーラ「久しぶりの大仕事だよ!」
ルイーズ「これから、貴女の第二の人生でずっと共に生きてくれるパートナーです。大切にしてくださいね」
美玖「OK、まかせた!」
シーラ「魔法の説明はあたいが向こうでするよ。もう連れてっちゃっていいかな?」
ルイーズ「はい。じゃあ、よろしくお願いしますね」
美玖「つっよつよの可愛い女の子にしちゃって!」
シーラ「準備はいいよね!」
シーラ「いっっくよーーーーっ!!!」
ルイーズ「・・・」
ルイーズ「いってらっしゃいませ」
〇貴族の部屋
???(・・・?!)
王妃ルチア「・・・おはよう、私の天使」
???(こ・・・ここは?)
シーラ「おはよう!ミリエル!!」
???(あ、シーラ。・・・誰?ミリエルって)
シーラ「あっ!知らないのかぁ!」
シーラ「ミリエルって言うのは、この世界の美玖の名前!これからはミリエルって呼ぶね!」
???(わかった。・・・で、多分この人がアタシのお母さん?よね?)
王妃ルチア「表情を変えたわ!可愛い!!」
シーラ「そうだよ!」
シーラ「その人はこの国、アザウェル王国の王妃様。ルチアって言うのよ!!」
???(この人がアタシの第二のママかぁ。キレーな人!)
シーラ「第二のライフ、楽しんでね!! 必要だったらあたいを呼んでいいから!!」
???(ありがとう、シーラ!)
〜5年後〜
美玖がそれまでの人生を振り返ったり帰りたがったりしないのはまだ若いからかな。転生先でも案内役のシーラがついてきて説明してくれるのは心強いですね。