バディ・ザ・アローン

ひであき

プロローグ(脚本)

バディ・ザ・アローン

ひであき

今すぐ読む

バディ・ザ・アローン
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇王宮の入口
ローガン「本当にここがそうなのか?」
アレク「間違いない。夜にサングラスをかけるお前みたいなヘマはしないさ」
ローガン「口を開けばすぐこれだ。お前みてえな減らず口野郎の相棒は俺にしか務まらねえぜ」
アレク「その図体で砂糖とミルクを入れないとコーヒーが飲めないお前の相棒も俺にしか務まらないんじゃないか?」
ローガン「言ってらぁ。俺は左から回り込む。お前は右を頼む」
アレク「了解。僧帽筋をドアに引っかけないように気を付けろよ」
ローガン「んなとこ引っかけるかよ。チビで目立たねえお前が羨ましいぜ」
アレク「忍び込もうってのに走るなよ、ったく」
アレク「さて、俺たちのシマでふざけたブツをバラ撒いてる奴らをシメるとするか」

〇結婚式場の廊下
アレク「良いところに住んでやがる。俺の家がウサギ小屋に見えるぜ」
アレク「ローガンは奥か? 新兵みたいに先走りやがって。世話が焼ける」
アレク「俺たちのシマで好き勝手やられて腹が立つ気持ちはわかるけどな」
アレク「おいおい、こんな夜更けに派手な花火だな! ご近所さんに迷惑だぜ!」
ローガン「てめえらやりやがったな! 憲兵様に盾突いたらどうなるか思い知らせてやる!」
アレク「ったく、筋肉達磨は血の気が多くていけねえ」
アレク「言ってる場合じゃないな。敵のねぐらで一人は分が悪い。加勢してやらないとな」
怪しい人影「クソ! 憲兵どもが嗅ぎ付けて来やがった!」
怪しい人影「あの税金泥棒ども! 賄賂を受け取っておとなしくしてりゃいいものを!」
怪しい人影「ここはもうダメだ! 証拠を隠滅して逃げるぞ!」
怪しい人影「証拠隠滅ってどうやって!?」
怪しい人影「こうするんだよ!」

〇結婚式場の廊下
アレク「おいおい! チキンを焼くにしちゃ火が強すぎるぜ!」
アレク「ブツも建物も丸ごと焼いてホームパーティとは豪勢だな! 豚の丸焼きも作ってんのか!?」
ローガン「クソ! てめえら待ちやがれ!」
アレク「ローガンか!? どこにいる!? 深追いはするな!」
ローガン「絶対に逃がさねえぞ! ん? 何の真似だ! おい止め──」
アレク「ローガン!? おいローガン! 何がどうなった!? 返事をしろ!」
アレク「クソ! こんなに火の手が回ったんじゃ先に進めねえ!」
ローガン「アレクか? すまねえ。俺としたことが、チンピラ相手に後れを取っちまった」
アレク「おい何を言ってやがる!? てめえ今どこにいやがるんだ!?」
アレク「その図体でかくれんぼか!? クソ! 絶対に見付け出してやるから待ってろ!」
ローガン「俺はもうダメみてえだ。お前だけでも逃げろ」
アレク「つまらねえ弱音吐いてんじゃねえぞてめえ!」
アレク「ここでくたばるくらいなら俺が代わりに殺してやる!」
アレク「どこにいやがるんだ!? 腑抜けたその面に一発入れねえと気が済ま──」
アレク「クソ! 火の手が! おいローガン! 返事をしろ! ローガン──!!」

〇結婚式場の廊下

次のエピソード:第1話 アレクとリンス

ページTOPへ