Xヒーロー

語り部

第1話 発見(脚本)

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〇怪しげな酒場
  2021年 日本 神奈川県 Xヒーローギルド内
斎王幽羅「最近依頼なくて暇だなー。なんかないかなぁ···」
キング「おい斎王、引越しの手伝いしてくれってよ。おら、行くぞ」
  彼の名はキング。武器が人の形をとる特異な種族『変化武器』と呼ばれる種族である。
斎王幽羅「ねえ、引越しの手伝いなら鸞(らん)も呼んだ方がいいかな?」
キング「どうせ呼んだってこねえよ。「鳳凰様の○○がー」とか言うんだから、俺達だけでやんぞ」

〇ゆるやかな坂道
斎王幽羅「引越しの手伝いとかしたことないけどどうするの?というか移動は?」
キング「そりゃあ···まぁ···徒歩?」
斎王幽羅「徒歩って···じゃあ冷蔵庫とかテレビとかも徒歩で運ぶの?やっぱり鸞必要だよ」
キング「ぐ···まぁ依頼相手は妊婦だったし旦那の車があるだろ」
斎王幽羅「そうなんだ!産後のこともあるし業者より俺達を選んだって感じかな?」
キング「だろうよ、さて着いたな」

〇アパートの玄関前
キング「ここだな。よっ···と」
  シーン··· ··· ···
斎王幽羅「あれ?誰も出ないね··· ··· ···ここであってるの?」
キング「ここのはずだが··· ··· ···もう1回押すか」
  シーン··· ··· ···
斎王幽羅「で、出ないね···何かあったのかな···?」
キング「なんかあったのかもな···斎王、お前能力で中入れよ」
斎王幽羅「え?いや、無理無理!ドアだよ!?」
キング「馬鹿っ!地面に決まってるだろ!お前の能力は『自分の体積以上』じゃないとならないんだろ!!?」
斎王幽羅「あ、そっか。ごめんごめん···じゃあ···よっと!」
  そう言うと斎王は地面に潜り込んだ。彼の能力は『あらゆるものに潜り込む』ことであり
  キングが言ったように自分の体積以上のものにのみ潜り込むことができるのである。
  そうこうしている内に『カチャッ』と音と共にドアが開いた。

〇玄関内
斎王幽羅「ねえ、そういえばこれ不法侵入になるよね。い、いいのかな···?」
キング「そん時はなんかこう···ごまかしゃあいいんだよ」
斎王幽羅「なんか···臭くない?生臭いのと鉄の匂いが混ざったような···」
キング「おい斎王、あれって···!」
  キングが依頼を受け来たアパート、そこにあったのは
  依頼者の妊婦の凄惨な死体だった。
   To Be Continued··· ··· ···

次のエピソード:第2話 奔走

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