天才比べ

竜谷 晟

エピソード2(脚本)

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竜谷 晟

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〇教室
後輩ちゃん「ふむ、宝探し・・・・・・」
後輩ちゃん「めんどくさいので やっぱ帰っていいですか?」
先輩「報酬でるよ」
後輩ちゃん「やります」
先輩「現金すぎない?」
後輩ちゃん「でもなー、先輩ボコボコにして 初めて会った時みたいに 泣かれたら困るしなー」
先輩「あ、あれは泣いてない! ただ、その、あの」
先輩「あの時は ちょっと目にポカリが入っただけだし!!」
後輩ちゃん「ポカリって・・・・・・ 生理食塩水って訳じゃないから 普通に痛いでしょ」
後輩ちゃん「ポカリと ホコリを言い間違えないでください 全然違うじゃ無いですか」
先輩「い、言い間違えてないし あの時は目薬と間違えてポカリを差しちゃったんだし」
後輩ちゃん「後に引けなくなってるじゃ無いですか」
後輩ちゃん(やばいやり過ぎた、 先輩ちょっと泣きそうになってる)
先輩「ゔぅ──」
後輩ちゃん(つーか泣き顔カワイイなコイツ)
後輩ちゃん(自重しろ、私 いくら虐めたくても 嫌われたら本末転倒だぞ)
後輩ちゃん「先輩、泣き止んでください 勝負しますから」
後輩ちゃん(よくやった!! 私の理性!!)
先輩「本当?わーい!」
後輩ちゃん(く、加虐心が! 加虐心が疼く!)
後輩ちゃん「グッ・・・・・・ええ本当です」
後輩ちゃん(まぁ、めんどくさいのも本当だし、 ご機嫌取りも兼ねて先輩に花を持たせてあげるか)
先輩「報酬はかなり豪華だよ!!」
先輩「参加するだけで1,000円 勝てばなんと 5,000円!!!!」
後輩ちゃん(手を抜くなんて先輩に失礼だな 正面からぶっ潰そう!)
先輩「それではルールを説明しよう!!!」
後輩ちゃん「パチパチパチパチ」
先輩「・・・・・・拍手を口で言うな、 せめて手を叩け」
先輩「怖いんだよ無表情でパチパチ言ってんの」
先輩「え? 何これすげぇ どうやったの?」
後輩ちゃん「そんなことより早くやりましょう」
後輩ちゃん「もらう六千円は しっかりガチャの足しにしますから」
先輩「もう勝ったつもりでいるし・・・・・・」
後輩ちゃん「まぁ、負けませんし」
後輩ちゃん「それで?  『宝探し』って何するんですか?」
先輩「洞察力と思考力がものを言うゲームだよ」
先輩「ルールは簡単!!!!!!」
後輩ちゃん「うるせぇ」
先輩「ルールは簡単」
後輩ちゃん「聞こえねぇ」
先輩「どうすりゃいいのさ」
後輩ちゃん「その音量でお願いします」
先輩「ルールは簡単!」
先輩「さっき言った報酬は覚えてる?」
後輩ちゃん「参加するだけで千円勝てば五千円」
先輩「そう! そして私は────」
先輩「”この部室にソレを隠している!”」
後輩ちゃん「は?」
先輩「だから、宝探しってやつだよ」
先輩「制限時間内に 全てのお金を集めることができれば 君の勝ち」
先輩「出来なければ私の勝ちだ」
先輩「悪くないだろ」

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