❷爆裂!乙女ゲーム (脚本)
〇アイボリー
〇ファンシーな部屋
〇ファンシーな部屋
橘夢子「あっ、ヒロインちゃんのシナリオ部分は、私がちゃんと朗読していきますねっ!」
『今日から私はシャイニー学園の新1年生。素敵な友達に素敵な先生、そして素敵な出会いがありますようにっ☆』
『なんちゃって☆えへへっ☆』
『・・・・・・そんなことよりも寝坊して入学式に間に合わないどうしよう』
星野優斗「えっ」
『①学校を休む』
『②パジャマのままだけど、このまま猛ダッシュしたら間に合うと思う』
『③保健室に行く』
星野優斗「うわ早速選択肢・・・ ていうかヒロイン大丈夫なの・・・」
星野優斗「あと2番の"間に合うと思う"って何、 それ、願望か何かですか・・・」
橘夢子「むっ・・・これは・・・」
橘夢子「①の「学校を休む」にしたら・・・」
星風悠貴くんも同じくその日に学校を休む展開になって、
クラスのみんなに"病弱カップル"
と茶化されたことでツンツンしちゃう、
星風悠貴くんツンデレルートかなぁ・・・
星野優斗「えっ」
②の「パジャマダッシュ」はおそらく、
前作のジャージダッシュのオマージュ。
つまり、星風悠貴くんが、
リーゼント不良キャラになって現れるルートに・・・
星野優斗「えっ、えっ、なんでだよ星風悠貴くん。 ていうか夢子先輩、真顔でブツブツ 考察してるのちょっと怖いです・・・」
橘夢子「③の「保健室に行く」は・・・」
・・・あー、これは・・・危険・・・
血まみれのメンヘラヤンデレルート
がワンチャンあるぞ・・・
橘夢子「だがしかし、嫌いではない」
星野優斗「・・・先輩? 何言ってんですか? ねぇ、先輩??」
橘夢子「というわけでどうしよう星野くん。 私にはとても選べない。 選んでください星野くん!」
星野優斗「えぇぇっ・・・ ぼ、僕が・・・??」
橘夢子「うん!」
星野優斗「じ・・・じゃぁ・・・ ①の学校休む奴でお願いします・・・」
橘夢子「OK!!」
橘夢子「うわっ! 間違えて③にしちゃった!!」
星野優斗「えぇっ!?!? 血まみれ!?」
〇アイボリー
〇警察署の医務室
〇警察署の医務室
橘夢子「それじゃ続きのセリフ読みまーす」
『お腹が痛いフリをして、保健室に行くと、
青髪の男の子がベッドの上に腰掛けていた。』
星野優斗「つ・・・ついに現れたな星風悠貴くん! とりあえず、血まみれじゃなくて良かったよ・・・」
橘夢子「あっ星野くんほら! セリフセリフ!」
星野優斗「あっ、あぁ、そうか・・・ 僕が、彼の声をあてるんでしたね・・・」
星野優斗「そ、それでは僭越ながら・・・・・・」
ふぁぁ~、よく寝た・・・・・・
って、あれ?
キミは・・・誰かな?
えっえっと・・・私は今日から
この学園の高校1年生になった、
夢子と言います。アナタは?
へぇ・・・・・・僕と一緒なんだね。
僕は、星風悠貴。よろしくね
『①握手を受け入れる』
星野優斗「えっ」
『②その前に除菌ジェルを貸す』
星野優斗「え?」
『③貴方は前世の結婚相手だったと打ち明ける』
星野優斗「えっ」
橘夢子「むむむ・・・」
①の握手は、そのまま異常に懐かれたり
なんかしちゃって、
ワンコ属性が追加される可能性とかありけり?
星野優斗「・・・ワンコ? ありけり?」
②の除菌ジェルは、
ヒロインがおせっかいキャラになることで、
星風悠貴くんはヤンチャな
ショタ属性とかに変化するんだろうか?
星野優斗「・・・ショタ・・・?」
橘夢子「そうなると、③の前世告白にするのが 一番まともなんだろうか・・・」
星野優斗「いやいやいや③が一番ヤバイから!」
星野優斗「初対面で前世持ち出されて告白なんぞ されたら、秒で逃げられちゃいますよ 先輩!?」
橘夢子「そうかなぁ? うーん・・・」
橘夢子「それじゃ、①の握手で」
星野優斗「うおおぉ普通な対処助かりますっ!」
星野優斗「・・・・・・」
橘夢子「・・・・・・」
星野優斗「・・・あ、僕のセリフか・・・・・・」
えっと・・・そうだ、ちょっと待ってね・・・
はい、握手の前に、除菌ウェッティ。
ほら使って?
星野優斗「ってお前がそれをするんかい! 綺麗な顔してとても残酷だな!?」
橘夢子「仕方がないよ、ご時世、だよ星野くん」
星野優斗「あー、ね・・・乙女ゲームもその辺、 突然に現実的なんですね・・・」
橘夢子「はい。星野くん」
星野優斗「・・・・・・へ?」
橘夢子「ほら、星野くんも、私と、握手でしょ?」
星野優斗「あっ、はっはい!!」
橘夢子「その前にはいこれ、ウエッティ」
星野優斗「・・・はい・・・」
橘夢子「あっ、やっぱりこっち。 手繋ご?」
星野優斗「えっ・・・」
星野優斗「はわわ・・・初めて先輩と・・・ 手を繋いじゃいました・・・・・・」
橘夢子「よし。それじゃしばらくこのままで、 ゲームを続けよっか」
星野優斗「はい・・・頑張りましょう・・・!」
星野優斗(こうなったら、絶対にキスまで 辿り着かせてみせる・・・・・・ッッ)
『それが、私と星風悠貴くんの出会いだった。』
『入学早々に遅刻しちゃって、一時は
どうなることかと思ったけど、おかげで
素敵な出会いをゲットしちゃったな☆』
『ところで、今日は何月何日だっけ。』
星野優斗「・・・・・・エッッ」
『①7月22日』
『②10月31日』
『③12月25日』
星野優斗「えっ、いや、今日は入学式だったでしょ!? え、え!??」
橘夢子「あっごめん星野くん、言うの忘れてたんだけど・・・」
橘夢子「このゲームは発売前のお試し版みたいな 奴なので、結構ハショられてるわけですよ!」
星野優斗「ま、まじですか!」
星野優斗(・・・いろいろぶっ飛んではいるけれど、 まぁ、僕にとっては好都合な展開 である気もするっ・・・!)
橘夢子「ね、どれがいいかな星野くん。 星野くんなら、どの季節を選ぶかなぁ?」
星野優斗「あ、えっと・・・これも僕が、 選んで・・・いいんですか・・・?」
橘夢子「うん!」
これは花火大会イベントとかで
初チューいけるのか・・・?
ハロウィンは、
その場で先輩のコスプレが見れるのならワンチャンあり・・・
いや、待て、手堅く、
そして手っ取り早くロマンチック展開に進められるのは、
やはり・・・・・・
星野優斗「先輩! 3番の12月25日で、お願いします!!」
橘夢子「おーいいねぇっ了解っ」
〇アイボリー
夢子先輩ww
ゲーム内選択肢がアレでじわるところに、夢子先輩の展開解釈がまた。。。
演者さん向けのシナリオとのことですが、夢子先輩のテンション乱高下や作中作要素で、面白いものになりそうですね!