❸戦慄!乙女ゲーム(脚本)
〇アイボリー
〇イルミネーションのある通り
〇イルミネーションのある通り
『今日は待ちに待った、星風悠貴くんとのクリスマス!』
『約束したホテルに行くの楽しみだなぁ♪』
星野優斗「エ゛ッ!!!!!」
『あそこのホテルのレストラン、
なかなか予約の取れない高級ディナーらしいし、きっとめちゃくちゃ美味しいんだろうなぁ♪』
星野優斗「・・・あー、ねっ! そ、そっすよねっ! あまりに急展開過ぎて 口から心臓吐くかと思いましたっ!」
橘夢子「キャッキャッ美男子登場っ! ほらほら頼んだCV星野くん!」
星野優斗「あ、あぁ、はい、えっと・・・・・・」
メリークリスマス。夢子ちゃん。
今日という特別な日をキミと共有できて、
僕はとっても嬉しいな。
・・・なんだか、夢、みたいだよ・・・
橘夢子「うん、私もっ。 夢じゃないなんて、とっても幸せ♡」
星野優斗(・・・ぐっ・・・夢子先輩・・・ 可愛すぎな件・・・)
『①夢だった』
星野優斗「えっ」
『②美味しくご飯を完食した』
星野優斗「は?」
『③むしろ星風くんを食べたい』
星野優斗「エ?!?!?!」
橘夢子「・・・これは難しい・・・」
橘夢子「ねぇ、星野くん、世間一般の カップルのクリスマスデートって、 どんな感じなんだろうね?」
星野優斗「・・・世間一般なら、まぁ、 美味しいご飯を食べるとは思いますよ?」
星野優斗「ただそれが選択肢にあるのは、 乙女ゲームとしてもはや謎過ぎですけど・・・」
橘夢子「うん。ご飯の完食なんてしたって、 普通過ぎるし、このままじゃ攻略が できなさそうだよね?」
橘夢子「うーん・・・」
橘夢子「①の夢オチだと、星風悠貴くんドSルート、」
橘夢子「③だと逆に、ドMルートかなぁ?」
星野優斗「いや、なんで!?」
橘夢子「ね、星野くん・・・ この私とのクリスマスデート、 “夢”にしちゃう?」
星野優斗「・・・へ?」
橘夢子「それとも・・・私に・・・」
星野優斗「・・・それとも・・・? わたしに・・・?」
橘夢子「“食べられて”みる・・・?」
星野優斗「ぐっ・・・ぐぁっ・・・破壊力・・・ ぇ・・・・・・ぇえっと・・・」
橘夢子「ええっと・・・・・・?」
星野優斗「・・・・・・た、食べられたい・・・デス・・・?」
橘夢子「了解。星風くんを食べてしまおう!」
星野優斗「ハイ!!!!」
星野優斗「・・・・・・って、えっ、先輩!? な、何急に、うう上着脱いで・・・」
橘夢子「えっ、だってせっかくなんだし、 このゲームと、同じことする約束・・・ でしょ?」
橘夢子「星風くんを襲うなら、星野くんも、私に・・・」
星野優斗(おぉ・・・まじか・・・心臓バクバク・・・ 落ち着け自分・・・・・・)
星野優斗(僕は今から、先輩に食べられる・・・ 先輩に食べられる・・・ ドM、ドM、ドM・・・)
〇黒背景
橘夢子「・・・って、あれ? 画面、真っ暗になっちゃったね」
星野優斗「・・・へ?」
────────
──────────────
橘夢子「あ。文字、でてきた。 これは、星風悠貴くんのセリフだね・・・」
橘夢子「ほら、頼んだ! CV星野くんっ」
星野優斗「・・・ん? あ、あぁ・・・・・・ って・・・」
星野優斗「えっ・・・・・・ これ・・・・・・」
星野優斗「読むんですか・・・・・・?」
橘夢子「うんっ」
星野優斗「・・・・・・いきます・・・・・・」
〇イルミネーションのある通り
はうぁっ♡いたっ♡痛いっ♡
もっと、もっと僕を食べてご主人様っっ♡♡
・・・そっ、そこっ♡首筋っ♡
もっともっと深く噛み切ってくれたらぁ
頸動脈にまで辿り着くよぉっっ♡♡
メインディッシュの内臓もぉ、
残さずちゃぁんとぉっ、
全部食べてくれますかぁっっ♡♡♡
〇黒背景
橘夢子「・・・え、えーっと、 私は、今から、星野くんの首筋、 噛みちぎっちゃってもいいのかな?」
星野優斗「あ・・・ごめんなさい・・・ ガチで食べられるのはさすがに回避したいです・・・」
『①続きを見る』
『②次のイベントへ進む』
橘夢子「珍しく二択になったね?」
星野優斗「次、次のイベントに、 いきましょう、次・・・」
〇アイボリー
〇神社の出店
〇神社の出店
橘夢子「キャッキャッ正月スチルゲット~ 最高~っ 星風悠貴くんの和服、眼福ですっっ」
星野優斗「いや・・・」
星野優斗「この和服の美少年、なんか顔、 いっちゃってるようにみえるのは 気のせいでしょうかね・・・」
────────
──────────────
星野優斗「あっ・・・ほら・・・ このセリフ、絶対おかしいんじゃん・・・?」
橘夢子「CVスタートォッ!」
星野優斗「クッ・・・」
ワンワンッ♡
あけましておめでとうっ♡
ご主人様っっ♡だーいすきっ♡
今年もいーっぱいいっぱい
ボクのそばにいてぇ、
ボクのこと飼いならしてぇ、
いーっぱい、躾けてほしいワンッ♡♡
星野優斗「・・・・・・」
星野優斗「・・・いや星風悠貴くん、 なんか完全に先輩の奴隷化してません・・・?」
橘夢子「ワンコ属性ルート、回収したね!」
星野優斗「えっ」
橘夢子「可愛いなぁ~星風悠貴くんっ♡ よしよしナデナデ♡」
星野優斗「へっ・・・へへ・・・」
星野優斗(頭撫でられるのは悪くないな・・・)
橘夢子「ほらほらワンちゃん、 続きのセリフを読ーんでっ♡」
星野優斗「わ、わんっ・・・」
ねぇねぇご主人様?
ボク、ご主人様が来るまでずっとずっと
ここで良い子に待ってたんだよ?
だからぁ、ご褒美の・・・・・・
チューは・・・・・・?
それより早くお参りして、
おみくじを引きに行こうよ!
さぁ行こう!
星野優斗「・・・・・・」
橘夢子「・・・・・・」
星野優斗「えっ、何そのシナリオ、 このシーンに選択肢出ないんですか!?」
橘夢子「そだね」
星野優斗「選択肢ちょうだい!?」
〇アイボリー
何なんだこのゲーム!?(最高の褒め言葉)ぜひとも実装してほしいです、話題作確定ですから、イロイロな意味でww
夢子先輩と星野くんの温度差に笑いっぱなしです。星野くん、ドキドキやらツッコミやらで精神が持つか心配になります……