愛しさのカタチ

兎乃井メライ

DAY14: 遊園地(脚本)

愛しさのカタチ

兎乃井メライ

今すぐ読む

愛しさのカタチ
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇遊園地
  ────土曜日

〇暗い廊下

〇白

〇大きな日本家屋
  お化け屋敷・出口
三澤梨々花「はーおもしろかったね♪ 驚く仕掛けもたくさんあって オバケもリアルで怖かったし!」
上杉睦「三澤ってほんとに平気なんだな こういうの・・・・・・ 意外だったわ」
三澤梨々花「うん 私『生きてる人間の方が怖い』派だから」
三澤梨々花「でも睦くんのお姉さん、迫真のゾンビ演技だったね!!」
三澤梨々花「最後めちゃくちゃ追いかけてきたけど あれはさすがに怖かったよ! きっと名女優になれるねっ」
上杉睦「あれは悪ノリしすぎだったと思う💦 でもサンキュー 伝えとくわ・・・」
三澤梨々花「あっ、美森たちも出て来たよ」
  里見&美森
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
吉沢美森「もう来ない・・・・・・ オバケ屋敷なんて・・・一生来ない〜」
貴島里見「怖かった・・・ 特に最後の全力疾走ゾンビ少女・・・ マジで殺されるかと思った・・・」
貴島里見「うう・・・今夜夢に出て来そう」
三澤梨々花「予想以上に 大成功だね・・・睦くん💦」
上杉睦「・・・そうだな💦」
三澤梨々花「とっ、とりあえず気を取り直して お昼でも食べにいこっか!」

〇ショッピングモールのフードコート
三澤梨々花「大丈夫? まだダメージが持続してるみたいだけど」
吉沢美森「うぅ・・・・・・ まさか遊園地に来てまで あんなに怖い目にあうとは思わなかったわ」
三澤梨々花「ご、ごめん💦 美森怖いの苦手なのに誘っちゃって」
三澤梨々花「せっかくだから 怖いリアクションくれる人の方が いいかと思って💦」
吉沢美森「ドッキリじゃないんだから・・・ でもアンタ、意外とこういうの得意だもんね・・・」
吉沢美森「でもあたしも甘く見てたわ・・・ もっとこう、おこちゃまなレベルを 想像してた・・・」
吉沢美森「あんなガチだって知ってたら 絶対行くなんて言わなかったもん💦」
三澤梨々花「ほ、ほんとごめん💦」
吉沢美森「まあ、もういいけどさ・・・ でも、もともと梨々花が上杉に誘われたんでしょ? 二人で来る予定だったんじゃないの?」
三澤梨々花「え?なんで?」
三澤梨々花「こういうところは みんなで来た方が楽しいじゃない 考えてみたら、4人で遊びに行くことって 今までなかったし」
吉沢美森「たしかにそうだけど」
吉沢美森「ほんとは上杉、2人で来たかったんじゃ ないかなーと思って」
吉沢美森「里見が行くって言うから あたしも乗っちゃったけどさ」
三澤梨々花「そんなことないよ 睦くんだってみんなで来たかったと思うし」
吉沢美森「・・・アンタ、ほんとーにニブいのね」
吉沢美森「ていうか、里見も里見よ! さっきだって──」
貴島里見「お待たせ!買ってきたよー ん? オレがなに? カッコイイって話?」
吉沢美森「んなわけないでしょ アンタ、オバケ屋敷の中で あたしを置いて逃げようとしたわよね」
貴島里見「しょ、しょうがないだろ あの時はパニクって────」
貴島里見「そっちこそ 終始オレを盾にしてたじゃんか!」
吉沢美森「当たり前じゃない かよわき乙女を守るのは男の義務でしょーが!!」
貴島里見「はぁ!?誰が乙女!? それに男のだからどーこーって そんな義務ないってーの!」
上杉睦「おい、こんなところでケンカすんなよ メシ食おーぜ」
三澤梨々花「そっ、そうだね!」
三澤梨々花「わ、わぁ〜 ピザもハンバーガーもボリュームたっぷりでおいしそう! ごめんね、2人に買いに行かせちゃって」
貴島里見「いいえ〜 レディに尽くすのはジェントルマンの義務ですから🎵」
吉沢美森「・・・・・・・・・・・・・・・ん?」
吉沢美森「さっきと言ってることが違いますけど!?」
貴島里見「なんだよ、食わねーの? シーフードピザ好きだろ」
吉沢美森「食べるわよ! あの恐怖体験であたしのライフゲージほほぼゼロよ!」
吉沢美森「今なら1ホール全部いけそうなくらい おなかペッコペコなんだからっ」
三澤梨々花「うんうん、わ、私もおなかペコペコ! 食べよう! 冷めないうちに食べよう!」
貴島里見「よし、食べよ! 美森に全部食われないうちに ほら、むっちゃんも座って!」
上杉睦「ああ、うん」
上杉睦「しっかし、なんかカップルだらけだな ココ・・・」
貴島里見「デートスポットで有名だしねー カップルしか入れないアトラクションとかもあるし」
三澤梨々花「そういえば、この後はどうする? せっかく来たし他のアトラクションも回る?」
吉沢美森「あ、だったら観覧車は?」
吉沢美森「ここのって有名じゃない? 一つだけ窓がハート型になってるゴンドラがあって、好きな人と乗ると恋が叶うって」
貴島里見「ハートの窓ぉ?」
貴島里見「へぇー意外 美森ってそういうの信じるタイプかー」
吉沢美森「べ、べつにいいじゃない! 雑誌で紹介されてたのよ だからどんなのかな〜と思って💦」
吉沢美森「じょ、女子ならフツーは気になるわよ ねっっ梨々花!」
三澤梨々花「へっ!? あ、う、うん・・・?」
上杉睦「ふーん、じゃあ行ってみるか? でも三澤、バイトあるんじゃなかったか?」
三澤梨々花「うん、でも夕方からだし まだ全然大丈夫だよ」
貴島里見「でも人気アトラクションはわりと並ぶよね? スルーパスチケット、もらってきた方がよくない?  午後の発券時間そろそろだし」
上杉睦「ならおれたちで取ってくるか」
貴島里見「そだね、腹ごなしにひとっ走り ちょっと戻るまで時間かかるかもだけど 2人はここで待ってる?」
吉沢美森「サンキュー」
吉沢美森「だったらその間ショップ見ててもいい? おみやげ探したいんだ 梨々花、つきあってよ」
三澤梨々花「うん、いいよ」
三澤梨々花「じゃあ隣のスーベニアショップにいるね 2人とも、ありがと」

〇デパ地下
吉沢美森「えーと、これが弟たちにで こっちがパパとママ」
吉沢美森「それからおばあちゃんたちと・・・」
三澤梨々花「み、美森そんなに買うの?」
吉沢美森「昨日ドリームランドに行くって話したら 頼まれちゃったのよ ここのお菓子おいしいからって おばあちゃんたちにまで」
三澤梨々花「そうなんだ、大変だね でも帰りに買った方がいいんじゃない? 荷物になるし」
吉沢美森「弟たちの限定パッケージなのっ! 帰りじゃなくなっちゃうかもしれないじゃない!?」
吉沢美森「とりあえず全部買ってロッカーに預けとく」
三澤梨々花「そ、そっか💦」
吉沢美森「梨々花は買わないの?」
三澤梨々花「そうだね、一つくらい買おうかな 買って帰ってもお姉ちゃんに全部食べられちゃうだけだけど・・・」
吉沢美森「じゃああたしお会計して、ロッカーに預けてくるからゆっくり見てなよ」
三澤梨々花「うん、そうする」
三澤梨々花(そうだ、修兄に何か買おうかな? メール、スルーしまくっちゃってるし・・・)
三澤梨々花「あ、これハイジに似てる! このブサカワ感!」
三澤梨々花(先生、クッキーとか食べるかな・・・ 甘いモノは好きじゃなさそうだけど)
三澤梨々花(でも、緑川さんとお茶するときのおやつにしてもいいし🎵)
三澤梨々花「買っていこう♪」
  もーちょっとだけだから、つきあってよ!
三澤梨々花(・・・ん?)
三澤梨々花(この声って────)
三澤梨々花「!!」
三澤梨々花「!!!!!!!!!!」
三澤梨々花(なんで2人がここに!?)

次のエピソード:DAY15: 健気と悪意

コメント

  • 遊園地回!
    住んでる地域に遊園地がないのでこういうシチュエーションになるだけで羨ましくなってしまいます…
    いつも楽しい話をありがとうございます!

  • 遊園地でのダブルデート(っぽく見えるけど入り組んだ恋愛感情が以下略)、ホントに楽しそうですね!んー青春って感じで!
    美森さんと里見くんの掛け合い、一層キレッキレで面白すぎです!

ページTOPへ