天使と堕天使たち

せら

2 いざ、出陣!!(脚本)

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〇城の回廊
ミカエル「おはよう、みんな。 あゆか、るり、きなこ。練習は順調かしら」
あゆか「はいっ!今は、大剣を勉強中です!」
るり「私も、ガブリエルさんと模擬戦をしてもらったりしています」
きなこ「はい♪ラファエルさんに、弓を教えて頂いています」
ミカエル「そう♪ ところで今日はね、三人にさっそく実戦をして貰おうと思っているの」
るり「実戦、ということは戦うってことですよね?」
ミカエル「魔界にいる悪魔達を滅ぼすために、そろそろ三人にも力になってもらわないとね♪」
あゆか「魔界かぁ・・・怖そう。どんな所なんだろう」
ミカエル「あまり口にも出したくはないのだけれど、 暗くて、ジメジメしていて、醜い地形で汚らしい世界よ」
ミカエル「悪魔たちは、弱い者から強い者まで、たくさん住みついているわ。 戦闘をしたことのない人間ではきっと太刀打ちできないでしょう」
ミカエル「でも、あなたたちなら死なないって、最近の鍛錬の様子を見て思ったわ」
ミカエル「それに、姉上様とサリエル、アモンが今回あなたたちを導いてくれるの。絶対大丈夫よ♪」
あゆか「先輩が来てくれるんですね!頑張って、褒めてもらわなきゃ」
きなこ「怪我するの、とても怖いですけど、ラファエルさんが癒してくれるって言ってました。 私、頑張ります!」
るり「はい、私も頑張らないとですね。 あと、ミカエルさん、魔界ってそういえばかなりの距離があると聞きました」
ミカエル「そうね、この世界の真下・・・地の底にあるからね。 あなたたちを連れて飛んで移動するのよ」
あゆか「とっ飛ぶんですか・・・!?前みたいに・・・?」
るり「あれ、結構怖かったんですけど、他に方法はありませんか・・・?」
ミカエル「うーーーん・・・ごめんね、無いのよ」
きなこ「ひゃあ・・・」
るり「また新たな・・・」
あゆか「試練が・・・!」

〇城の回廊
アモン「まず、私が率いる軍はF地点制圧後、迅速に伏兵準備。 その後サリエル率いる軍が表から攻め立てる。 異議はないわね?」
  オオーーーーーッ!!!
サリエル「戦場において、油断は大敵。 皆、神に忠義を誓い、持てる力全て使い、不浄である悪魔共を滅殺することだけを考えなさい」
  オオーーーーッッッ!!!!!
ルシファー「士気は高まったな。 昨日、会議でも伝えたがあゆか達三人がこの戦闘に参加することになってる。 ぼちぼち様子見してくれ」
サリエル「・・・はい。承知いたしました」
アモン「邪魔になれば、放っておくけど」
ルシファー「そんなひでぇこと言ってやんなよ。お前とはあんまり絡みなかったろうけど、あいつら結構やれる奴らだぞ?」
アモン「そう・・・ じゃあルシファーを認めさせるその人間たちの実力、ぜひ拝見させて貰うわ」
サリエル「その上から目線、どうにかならないの? 聞いてて耳障りだわ」
アモン「・・・本当にあなたがいると、ストレス溜まるわ。だから嫌なのよ、一緒に向かうなんて。あなた私に注意できるほど偉いの?」
ルシファー「あーもう大概にしてくれお前ら。 兵の前だぞ。矜恃を損なうな」
サリエル「失礼・・・いたしました」
アモン「取り乱したわ。 ごめんなさい、ルシファー」
ルシファー「よし、あの三人はうちが連れて行く。 二人は準備でき次第、すぐに魔界に迎え」
サリエル「承知いたしました。私は、すぐにでも出発可能ですので、このまま向かわせて頂きます」
アモン「OK。今回の戦い、ルシファーの手は煩わせないわ」
ルシファー「そうか。お前の力、信じてるぞ。あたしもすぐ向かう」
ルシファー(あいつら、お互いの良いとこ知ってんだから、なんで良いライバルみてーな関係にならねぇんだ・・・)
あゆか「あの〜〜〜・・・私たち、何したらいいでしょうか?」
ルシファー「あぁ、待たせたか。わりぃな 今から魔界に向かうぞ。三人とも、あたしに掴まれ」
あゆか「やっぱ、飛んで行きますよね〜!」
ルシファー「あんたらの世界だったら、もっと他に方法あるんだろうけど、こっちだと飛べるのが前提だからな」
るり「てゆうか・・・三人も掴まったらルシファーさんさすがに思いんじゃ・・・?」
ルシファー「あぁ、その辺の心配はいらねぇ。 お前ら三人ぐらいなら軽く持てるからな。落とすことはしねーよ」
ルシファー「あと、戦いに行くわけだからな、怪我とかしてもラファエルに言やあ治してくれるからな、欠損は無理だけど」
あゆか「けっ、欠損?!」
るり「腕とか無くなったら、治せないってことですよね・・・?頑張らなきゃ」
ルシファー「よし、どこでもいいからうちに掴まれ! めっちゃ飛ばすぞ。お前ら」
あゆか「はーい!!」
  オオーーーッ!!!

〇魔界
悪魔「ギャーーーーー!!!」
アモン「制圧は完了ね。 性急に伏兵準備を始めるわよ!!」
「承知しました!」
サリエル「アモンの軍は、伏兵完了したみたいね。 全軍、突撃する!」
悪魔「この音は・・・天軍の奴らが来たぞ!!構えろ!」
悪魔「か、かなりの数だ・・・!!」
  ワァァーーーーーッッッ!!!!
サリエル「はぁーーーッ!!!!」
悪魔「数が多すぎる・・・!!」
悪魔「クソッ、一旦森に逃げ込むぞ!!」
サリエル「ハァハァ、逃げるつもりね・・・! ・・・アモン、全員ちゃんと殺しなさいよ」
サリエル「私が受けた命令はこれだけ。これ以上の戦いは不毛よ。 全軍、撤退する!」
  オォーーッ!!

〇霧の立ち込める森
悪魔「ここまで来れば、あいつらは追って来ないだろう・・・」
???「考えが甘いのよ」
悪魔「グゥァァ!!」
悪魔「なに・・・!?」
アモン「その大きい図体の割に、頭は全く使えないのね」
悪魔「伏兵していたのか!!?」
アモン「ほんとバカで助かるわ」
アモン「怯んだ今がチャンスよ!かかりなさい!!」
  ワァーーッ!!
悪魔「くっクソーー!!!!」
悪魔「く、く、クソッタレ・・・!!覚えてろよ・・・!」
アモン「逃すわけがないでしょう?他のお仲間たちと一緒に、地獄へ送ってあげる」
悪魔「あそこだけは・・・!あそこだけは行きたくねぇ!!!」
アモン「みんな、死ぬことを躊躇うのね。 ーまぁ、地獄が待ってるものね」

〇薄暗い谷底
きなこ「ぶ、不気味な所ですね。魔界・・・」
るり「う、うん・・・二人とも、絶対離れちゃダメだよ」
あゆか「絶対絶対離れない!!」
ルシファー「おい」
「ぎゃあーーッ!!!」
ルシファー「ビビりすぎだろ!めっちゃ息合ったな!」
あゆか「あ、悪魔かと思ったー!!怖がらせないで下さいー!!」
ルシファー「悪いな。 それより、アモンとサリエル達は、作戦成功して、F地点の敵共は壊滅したんだとさ」
あゆか「えーーッ!!なんかよく分からないけど、すご!」
きなこ「私たちも、頑張らなきゃ・・・!!」
ルシファー「味方が上手くやれてると、うちらもやる気出るだろ?戦いは、士気を上げることが大事だ」
あゆか「なるほどぉ・・・」
ルシファー「ここから丁度200m地点に、悪魔共がいやがる。 あいつらはうちらがやって来たことに気付いちゃいねぇ」
ルシファー「あゆかとるりはうちと一緒に行くぞ。 きなこは岩に隠れて弓で援護。そこの兵士と一緒にいれば安全だ」
ルシファー「ヤバい時は、遠慮なく逃げろよ よし、このまま突っ切るぞ!お前ら!!」
「おーーーーッ!!!」
悪魔「なんか・・・地響きしねぇか?」
悪魔「あぁ・・・何か向かって来ているな。 なんだ?」
ルシファー「うちのことか?いや〜最近重くなっちまってさ」
悪魔「なんだテメーは!!!?」
悪魔「ちょっと待て! ルシファーだ!!!逃げろーーーーッ!!!」
ルシファー「あぁそうだよ!」
悪魔「グアアッッ!!!」
悪魔「あ、アニキが一撃で・・・ッ!?」
ルシファー「お前ら、かかれーーーッ!!!!」
「うわぁぁぁーーー!!!!」
悪魔「ま、まだいやがったのか!!? しかも・・・人間だと!!?」
悪魔「なんで人間がいるのか知らねぇが・・・真っ先にぶち殺してやる!!」
あゆか「私の、鍛錬の成果・・・見ろー!!!」
悪魔「グゥアアア!!いてぇじゃねぇかこの野郎!」
あゆか「めっちゃ怖いけど・・・!以外と、いけるかも!! はぁーー!!!」
悪魔「後ろがガラ空きだぜ!!」
るり「ハァハァ・・・!あゆかには、指一本触れさせないわよ!」
悪魔「く、クッソォォ・・・・・・」
あゆか「た、倒せた・・・!!すっっごい緊張したよ〜!!るり、見てた!?」
るり「うん、見てたよ!それより、まだたくさんいるよ!頑張ろ」
あゆか「うん!!」
「ギャア!!」
きなこ(あ、当たった・・・!!血が・・・ 怖いけど、みんなだって頑張ってるんだ。 私も頑張らなきゃ)
天軍の兵士「お嬢ちゃん、あんまり前出ると危ないぞ! 弓はな、しっかり背を張って撃つんだ。あんな威力じゃ何発撃っても死なねーぞ」
きなこ「はっはい!ありがとうございます」
きなこ(ラファエルさんに教えてもらったテクニックも、いざ実践だと緊張で上手くいかない・・・)
きなこ(でも、弓はみんなを手助けできる・・・! ラファエルさんは、そう言ってました!私だって、みなさんを手助けしたいです!)
ルシファー「よし、攻撃一旦中止しろ! 敵は全員潰せたぞ!」
  オオーーーーッ!!!
あゆか「ハァハァ、ハァハァ・・・ つ、つ、疲れました・・・・・・」
るり「ほんと・・・ルシファーさん、すごい・・・」
ルシファー「あたしは何度も出撃してるからな!お前らとは歴が違うんだよ。 それにしても、よく頑張ったな!!お疲れさん!」
あゆか「みんな、無事で良かった〜〜!!」
るり「そうね・・・!」
ルシファー「あゆかもヘトヘトだし、 さぁて、帰るか」
あゆか「今日はご飯がきっと美味しい!」
るり「そうね♪ 私も喉がカラカラ・・・」

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