第7話『空き部屋』(脚本)
〇明るいリビング
三好双葉「今日は普通に遊びにきてくれるなんて 嬉しいです!」
三好水葉「しかも、お泊まりだなんて」
宇喜多羽彩「今日も明日も休みだし それに近所だって分かったからね」
宇喜多羽彩「昨日も合宿で 泊まりだったけど気にせずに」
三好水葉「優も来れたら良かったのに」
宇喜多羽彩「家の用事なら仕方ないよね」
三好優弥「あれ、羽彩がいる」
宇喜多羽彩「お邪魔してまーす」
三好優弥「いらっしゃい」
三好優弥「なんか私服見るのが新鮮」
宇喜多羽彩「確かに、初めて見せるね」
三好水葉「お兄ちゃん、羽彩先輩は 今日お泊まりだからね」
三好優弥「なんだと?」
宇喜多羽彩「お世話になりまーす」
三好優弥「何もないけどゆっくりしていってくれよな」
宇喜多羽彩「ありがとう」
〇明るいリビング
宇喜多羽彩「今日は鍋でーす」
三好水葉「約束通り、鍋にできましたね!」
三好双葉「この季節ならギリギリ鍋出来ますね」
宇喜多羽彩「だけど、どうして、この家って 電気鍋が3つもあるの?」
三好水葉「それはたくさん種類を楽しみたいのと」
三好水葉「一つじゃ絶対足りないからです」
宇喜多羽彩「つまり、1人1つってことか」
三好双葉「そうです」
三好優弥「何鍋なんだ?」
宇喜多羽彩「すき焼き、水炊き、おでんだよ」
三好優弥「豪華だな」
宇喜多羽彩「三好家で食事するときは 量と種類がないとダメだって気付いた」
三好優弥「学んだな」
宇喜多羽彩「まあね」
三好水葉「ふふふ、実は闇鍋がラスボスとして 用意されているのです」
三好優弥「マジか!」
三好水葉「一応食べられるものを入れてあるよ」
三好水葉「その内容は私にも分からない」
宇喜多羽彩「悲惨な予感」
〇女の子の二人部屋
宇喜多羽彩「まさか、鶏肉と思ったらカエルの肉だとは思わなかったよ」
三好双葉「ザリガニは意外と美味しかった」
三好水葉「でしょ?」
宇喜多羽彩「優弥、最後食べてたの何だったんだろう」
三好水葉「多分、スッポンの肉です」
宇喜多羽彩「そんなものどこから持ってきたの」
三好水葉「お父さんの知り合いから 変わったものたまに貰うんですけど この際だから鍋にぶち込みました!」
宇喜多羽彩「どんな知り合いなんだ」
宇喜多羽彩「まあ、全部食べられるもので良かった」
宇喜多羽彩「でも、2人の寝巻き見るの新鮮だわ」
三好双葉「ちょっと恥ずかしいです」
三好水葉「先輩はジャージなんですね」
宇喜多羽彩「いや、何か優弥にプライベートのパジャマ見られるのが恥ずかしくて」
三好水葉「まあ、あまり男子には 見られたくないですよね」
宇喜多羽彩「でも、2人は一緒の部屋なんだね」
三好水葉「はい!」
宇喜多羽彩「もしかして、双葉が1人だと怖くて 眠れないから?」
三好双葉「ち、ちがいますよ!」
三好水葉「正解です!」
三好双葉「ちょっと水葉! 羽彩先輩本気にしちゃうじゃない!」
宇喜多羽彩「仲良いんだね」
三好双葉「はい」
三好水葉「先輩は兄弟いないんですか?」
宇喜多羽彩「いないよ」
宇喜多羽彩「だから、三好兄妹を見てると羨ましくて」
宇喜多羽彩「毎日こんなに賑やかなら 楽しいだろうなって」
三好水葉「今日は姉妹みたいに語り尽くしましょう」
宇喜多羽彩「うん!」
宇喜多羽彩「あ、ごめん、トイレ借りるね」
三好水葉「部屋を出て右手のところにあります」
宇喜多羽彩「ありがとう」
〇家の廊下
宇喜多羽彩「えっとどれがトイレなんだろ」
宇喜多羽彩「ここって言ったのかな」
〇ファンシーな部屋
宇喜多羽彩「あれ?」
宇喜多羽彩「部屋間違えちゃった」
宇喜多羽彩「女の子の部屋?」
宇喜多羽彩「水葉か双葉の部屋だったのかな」
三好水葉「羽彩先輩」
宇喜多羽彩「あ、ごめん、部屋間違えちゃった」
三好水葉「あ、いえ」
宇喜多羽彩「ここは、2人の部屋?」
三好水葉「違います」
三好水葉「お願いがあるんですけど」
宇喜多羽彩「ん?」
三好水葉「この部屋については お兄ちゃんには 黙っておいてもらえませんか?」
三好水葉「一応、私の部屋っていうことなんですけど」
宇喜多羽彩「どういうこと?」
三好水葉「本当にごめんなさい」
三好水葉「言えません」
宇喜多羽彩「うん、分かったよ」
宇喜多羽彩「行こうか」
三好水葉「はい」
〇明るいリビング
三好優弥「ひとりかくれんぼ、こっくりさん、スクエア、百物語、異世界エレベーター、、色々やったもんだな」
宇喜多羽彩「まだ起きてるんだ」
三好優弥「ああ」
宇喜多羽彩「ていうか、ホラー映画見てるの?」
三好優弥「そうだぞ」
宇喜多羽彩「こんな夜に1人でホラー映画鑑賞なんて オカルト狂いか」
三好優弥「ファンタジーだからな」
宇喜多羽彩「製作者泣きそう」
三好優弥「どうして一階に降りてきたんだ?」
宇喜多羽彩「2人とも寝ちゃったけど 目が冴えちゃってね」
宇喜多羽彩「スマホいじるのも悪いから ボーッとしてたの」
宇喜多羽彩「そしたら、下から声が聞こえたから」
三好優弥「そうか、一緒にみるか?」
宇喜多羽彩「うん」
宇喜多羽彩「そういえば自分の部屋では見ないの?」
三好優弥「ここの方がテレビデカくて 音響もいいからな」
宇喜多羽彩「ふーん」
三好優弥「あと、あまり部屋にはいないからな」
宇喜多羽彩「どうして?」
三好優弥「ここの方が落ち着く」
三好優弥「寝る時も基本ここのソファーだし」
宇喜多羽彩「ソファーで寝るって疲れない?」
三好優弥「なれれば大丈夫」
宇喜多羽彩「でも、ちゃんと布団で寝た方がいいよ」
三好優弥「今度からそうするわ」
宇喜多羽彩「ねえ、お夜食作ってあげようか?」
宇喜多羽彩「この時間に食べる夜食はやべえぞ」
三好優弥「お、マジか!」
三好優弥「頼む!」
宇喜多羽彩「台所使っていい?」
三好優弥「冷蔵庫の中身、置いてるもの 遠慮せず使ってくれ」
宇喜多羽彩「ありがとう」
〇おしゃれなキッチン
宇喜多羽彩「ホント、食材の量が凄いよね」
三好優弥「俺も手伝うよ」
宇喜多羽彩「ありがとう こういうとき料理できる男は頼りになる」
三好優弥「冷蔵庫の出し入れは俺に任せろ」
宇喜多羽彩「やっぱ間違えてたわ」
宇喜多羽彩「とりあえずラーメンでいいかな?」
三好優弥「2人前で頼む」
宇喜多羽彩「あいよ!」
三好優弥「冷蔵庫に双葉オリジナルチャーシューと 煮卵のストックがあったはずだな」
宇喜多羽彩「さすが三好家」
宇喜多羽彩「チャーシュー丼も作れるね」
三好優弥「楽しみだ」
三好優弥「なあ、羽彩は昔から料理好きだったのか?」
宇喜多羽彩「中学からやり始めたかな」
宇喜多羽彩「それまでお湯をやかんで 沸かすことぐらいしか出来なかったよ」
三好優弥「意外だな 副部長やってるぐらいだから 小さい頃から料理が好きだと思ってた」
宇喜多羽彩「実は違うんだなー」
宇喜多羽彩「ある人の料理を食べてね とても美味しくて感激してね」
宇喜多羽彩「私も料理を上手くなりたいって思ったの」
三好優弥「そうだったのか 努力したんただな」
宇喜多羽彩「努力っていうよりは 夢中でやってたからね」
三好優弥「そうか」
宇喜多羽彩「双葉?」
三好優弥「ラーメンの匂いに釣られて来たな」
宇喜多羽彩「そんなクワガタじゃないんだから」
三好双葉「おにねちゃい」
宇喜多羽彩「ん?何だって?」
宇喜多羽彩「おにいちゃん?」
三好優弥「寝ぼけてる」
宇喜多羽彩「双葉も食べる?」
三好双葉「たべりゅ」
三好双葉「はっ!」
三好双葉「ああ」
宇喜多羽彩「起きた」
三好双葉「い、いま私変なこと言いませんでした!?」
宇喜多羽彩「いや、聞き取れなかったよ」
三好双葉「良かった」
宇喜多羽彩「双葉もラーメン食べる?」
三好双葉「あ、えっと、食べます」
三好双葉「2人前でお願いします!」
宇喜多羽彩「やっぱ兄妹似てるわ」
〇明るいリビング
三好水葉「みんなで夜中にパーティするなんて 酷い!」
三好水葉「起こしてくれれば良かったのに」
三好優弥「水葉は一度寝たら起きないだろ」
宇喜多羽彩「ごめんって!」
三好水葉「それでも、起こしてよ!」
三好優弥「まあまあ」
三好水葉「むき──」
宇喜多羽彩「こんな機嫌の悪い水葉も珍しい」
三好優弥「じゃあ、昼はみんなで ラーメン食いに行こうぜ」
三好水葉「お兄ちゃんの奢りね」
三好優弥「仕方ないな」
宇喜多羽彩「さすが妹の扱いになれてる」
三好優弥「長い付き合いだからな」
宇喜多羽彩「ははは」
〇一軒家
宇喜多羽彩「あの部屋、誰の部屋だったんだろう」
宇喜多羽彩「絶対、双葉と水葉の部屋じゃないよね」
すっぽん鍋食べて、優弥大丈夫だったかな!?・・・なーんて考えてしまった奴ですすみません・・・←
双葉の寝ぼけた姿かわゆいー💓って癒されました!!✨そして部屋の秘密が気になりますね・・・なんでしょう・・・