ショッピングモールにて(脚本)
〇アパレルショップ
普段漫才師をやっている、相方同士のリン&カナは二人でショッピングに来ていた──────
カナ「あ、この帽子可愛い」
リン「なんか派手ちゃう?相変わらずやな」
カナ「まぁな~、併せるの難しいよな」
カナ「モデルさんが着てたら服も帽子も何でも可愛いのに、あれなんなんやろな?」
カナ「集団幻覚?」
リン「モデルさんをなんやと思ってるんや」
カナ「でも、リンちゃんが着たらモデルさん並に大抵のものは似合うよなぁ・・・」
リン「まぁな」
カナ「いや否定せんのかい」
リン「否定して欲しいんか?」
カナ「全然。むしろそのまま世界で一番可愛く美しくいてくれ」
リン「任せろ」
カナ「うんうん」
カナ「・・・・・・・・・・・・で!!!!」
カナ「そんなリンちゃんに着て欲しい服が・・・」
カナ「こちらです!」
リン「あれ?これカナが好きなシリーズの服やん」
カナ「そう」
カナ「最近、新作が出ててん」
リン「うんうん」
カナ「着てくれ」
リン「・・・なんで?」
カナ「見たいから」
リン「・・・・・・・・・ふぅ」
リン「・・・どれ?」
数分後────
リン「とりあえず、着たけどアラサーが着て良い服ちゃうやろこれ」
カナ「いや、似合ってる!!」
カナ「やっぱりリンちゃんはサイコーや!!!!」
リン「あんたが好きな服やねんからあんたが着ぃーや、ほんま」
カナ「うちが着てもモデルさんみたいにならんねん」
リン「だからってなんでうちが着るねん」
カナ「見たかったから」
リン「・・・・・・・・・」
カナ「可愛い(リンちゃん)と可愛い(服)の組み合わせ最高や!!」
リン「それは・・・良かったな・・・」
カナ「あとそれ買うから」
カナ「着てファンサして欲しい」
リン「ファンサ・・・?」
カナ「「いくら可愛い服着た私でも・・・君の可愛さには敵わないよ・・・ちゅっ(投げキッス)」ってやって欲しい!!!!!!!!」
リン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
リン「・・・絶対やらん!!!!!!!!」
後日、二回同じやり取りを繰り返して結局やってもらった──────
リンちゃんは凄く恥ずかしがってた────────(完)
自分が好きな人が自分が好きなタイプの洋服をきている状態って、自らが幸せに感じることってあると思います。私もよく主人を着せ替え人形のように扱います!
食べ物にはフィーダー(太らせる人)とゲイナー(太らされる人)の関係がありますが、衣服にも「自分は着ないで相手に着せて喜ぶ」という関係があるのかもですね。興味深いです。