買った森からダンジョンへ

ちぇのあ

第10話前編 妹と打ち解けたら君が嫉妬して(脚本)

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〇古いアパートの居間
  無事帰路に着き、3人で休む。特にサオリの消耗が気になる。疲れている様子は無いからまだ寝かせなくても良いだろう。
  とりあえず簡単にサオリに自己紹介しようかな。
真樹「僕は真樹。今年で29歳になったよ。迷子になってしまった所をソリアに助けられてから一緒に暮らしてるんだ、仲良くしてね」
咲桜里「サオリは今年で12歳になるよ、よろしくね真樹。料理が得意なんだってね?楽しみにしてるよ!」
  ソリアに話を聞いたのだろう。ソリアとサオリの舌に合う料理が作れるだろうか・・・頑張って作ろう。
真樹「今日の夕食はシェフ真樹のお任せコースでも良いかな?」
想里愛「はい、真樹さんの夕食楽しみです~♪」
咲桜里「うん、美味しい料理作ってね!」
  さーて今日は何を作ろうかな?残った食材を確認する。まずは白米を研いで炊いておく。次はエノキと玉ねぎの細切りを鍋で温める。
  少し焼け目が付いたらみりんと味噌と少量の林檎のすりおろしを入れてよく煮込む。
  この林檎はダンジョンで頂いた林檎だ。匂いを嗅ぐ・・・陽に当たってないが、申し分の無い香りだ。(うましんぼの岡山顔)
真樹「林檎の切り身、毒見したけど美味しかったよ。ソリアとサオリも味見してみる?」
想里愛「あ・・・いただきます♪」
咲桜里「サオリにもあ~んして~♪」
  二人の口に林檎の切り身を運ぶ。どちらもモグモグ可愛く食べている。微笑ましい光景だ。
  ソリアの頭を撫でる。
  サオリにも催促されたのでサオリの頭も撫でる。
  次に銀鮭をアルミホイルに入れてから煮込んだタレも入れて包む。

〇L字キッチン
  次に銀鮭をアルミホイルに入れてから煮込んだタレも入れて包む。
  あとは鍋に少量の水を入れて蒸せば美味しい包み焼きの銀鮭が完成する。
想里愛「わぁ、こんな調理法もあるんですね!初めて見ました♪」
咲桜里「お魚いい匂いする~♪」
真樹「きっと美味しくできてるよ、食べるのが楽しみだね♪」
  次はフライパンで目玉焼きを作る。塩を少し振って味を付ける。時短の為に蓋をする。できるだけ半熟にして作った。
  目玉焼きはお皿に乗せてキャベツとミニトマトを添える。ミスジステーキも余ってたので塩焼きのミディアムにして3人分焼いた。
  味噌汁も作る。
  採ってきたキノコ、ワカメ、豆腐のひと口大、油揚げと長ネギの細切り、水を鍋に入れて具に火が通るまで温める。
  そして味噌を入れてよく溶かせば出来上がりだ。
真樹「出来上がったよ~♪」
想里愛「料理がいっぱいありますね!真樹さんすごいです~♪」
咲桜里「サオリは銀鮭が美味しそうだと思う~!」
  さっそく食卓に料理を運んでいく。ソリアとサオリも料理を運ぶのを手伝ってくれている。みんな優しくて僕は嬉しくなる。

〇ダイニング
  すぐに食卓は料理でいっぱいになる。ちなみに今日の飲み物は蜜柑だ。
「いただきま~す♪」
  三人揃って声を合わせる。さぁ食べよう。
真樹「銀鮭の包み焼きは開ける時、熱い空気が出てくるから気を付けてね」
想里愛「そうですよね、気を付けないと・・・お箸で少しずつ開いてみます♪」
咲桜里「真樹おにーちゃん、サオリの包み焼きあけて~♪」
真樹「あ、今開けるね~」
  火傷したら大変だからね、ゆっくり丁寧にアルミホイルを開いていく。ソリアから視線を感じる。
想里愛(想里愛の心の声「あたしも開けられないフリして、真樹さんに開けてもらえばよかったなぁ・・・。」)
想里愛(想里愛の心の声「それよりサオリったらあんなにお兄ちゃ・・・真樹さんに甘えて・・・あたしだって甘えたいのに・・・!」)
  包み焼きの中は良い感じに熱が通っていて美味しそうだ。今日はひと口食べ合うのかな・・・?
  ソリアを見て視線が合う。よし、思い切って今日も食べ合いっこしちゃおう。
真樹「今日もソリアと食べ合いっこしたいな♪」
想里愛「ぇっ!ぁぅぅ・・・た、食べ合いっこしましょう♪」
  決心した顔のソリア。サオリがいるから躊躇してしまったのだろう。勇気を出して言ってよかった。
  いつもよりソリアの顔が赤い、自然と僕も赤くなる。
真樹「銀鮭からいくね♪」
想里愛「は、はい♪」
  少し冷ましてから銀鮭をソリアの口へ運ぶ。ちょっと銀鮭になりたくなってきた。
想里愛「お魚の切り身が柔らかくて甘い味付けになっていて、とても美味しいです♪」
  良かった、好評を頂いた。難しい料理でもないし、また今度作ろうかな。サオリも美味しそうにモグモグ食べている。
咲桜里「サオリにも食べさせて~♪」
真樹「うん、小さめにしておくね」
  サオリの隣に座り、ひと口食べさせてあげる。
  ソリアのモグモグも可愛いけどサオリのモグモグも悪くない。
  ベリーグッド。あれ、ソリアが僕の隣に移動している。姉妹に挟まれた形になる。
想里愛「ま、真樹さん。まだ全部の食材ひと口あ~んし終わってないですよ?♪」
  そうだった、全ての食材を食べ合いっこしないとね。甘えてくれるソリア可愛い!
真樹「はい、あ~ん・・・♪」
  ミスジステーキをソリアに食べさせようとする。パクっ。なんとサオリが小さい顔をひょこっと出して食べてしまった。
想里愛「ちょっと、サオリ~!」
咲桜里「ソリアおねーちゃんにだけかまってズルいよ、サオリにもかまって~!」
  プンプンとご立腹のソリアも甘えたそうにしているサオリも可愛い。これは両方とも可愛がるしかないな。
  ちゃんとサオリにもかまうよ~。
咲桜里「おねーちゃんが食べ終わったらいっぱいかまってね?♪」
真樹「う、うん」
  ソリアの視線がつらい。しかし妹を放っておくわけにもいかないし・・・これが苦悩か。
想里愛「い、今はあたしが甘えるんだからっ!」
  ソリアに抱きしめられる、これはたまらん。抱き受けて頭を撫でてあげる。サオリが頬を膨らませている。
真樹「じゃ、じゃあ残りの料理を食べさせちゃうね♪」
想里愛「は~い♪あ、その前に・・・」
  突然僕の唇にソリアの唇が重なる。妹に見せつけるように長い時間唇が重なる。これはしゅごい。
想里愛「サオリ?真樹さんはサオリだけのお兄ちゃんじゃないんだからね?」
想里愛「あたしと真樹さんは深い愛で結ばれてるんだからっ!」
咲桜里「むぅぅぅ~~~~!!!」
  姉妹のバトルが白熱する中、僕はこれから起こるであろう姉妹による僕の奪い合いに心が落ち着かなかった。
  ヒートアップする事によるボディータッチの熾烈さも予想され、僕の僕も落ち着かなくなるのは時間の問題だろう。
想里愛「自分で食べるよりも、真樹さんに食べさせてもらったほうが料理が美味しいですぅ~♪」
真樹「「良かったよー、いくらでも食べさせちゃうぞ♪」
  すでに全ての料理を食べさせて、3巡目に入っている。
咲桜里「も、もういいでしょ!次はサオリの順番なんだからっ!」
  なんとサオリが僕に横から抱きついてくる。
真樹「そうだね、サオリにも食べさせないと」
想里愛「もう、サオリは甘えん坊なんだからっ」
  ソリアとのラブラブタイムを堪能しおわり、サオリにも料理を食べさせてあげる。
  待ちわびたような笑顔にときめいてしまう。ソリアも可愛いけどサオリも可愛いな。
咲桜里「えへへ、真樹おにーちゃんからサオリをナデナデしてくれた♪」
真樹「だいぶ待たせちゃったからね、いっぱい食べさせちゃうぞ♪」
  ソリアは3巡分あ~んできた事で満足しているようだ。
  唇を重ねる以上のラブラブにはならないだろうし嫉妬されずに済むだろう。
咲桜里「ほんとだ、真樹おにーちゃんに食べさせてもらうと料理がすっごく美味しい♪」
  ソリアの視線を定期的に感じる。ずっと放っておくわけにはいかないだろう。サオリも3巡分料理を食べさせてあげた。
  その後はみんなで和気藹々(わきあいあい)と夕食を楽しむ。片手ずつ使って二人の頭を撫でる。
  二人にもあ~んして食べさせてもらった。ここは天国です。
真樹「美味しかったね♪」
想里愛「そうですね♪大満足の夕食でした♪」
咲桜里「そうだね♪サオリこんなに楽しい夕食初めて♪」

〇古めかしい和室
  僕が横になった隙に、二人が僕の広げた腕に横顔を乗せてくる。しゅごい、顔でも姉妹に挟まれている。どっちを向けば良いんだ。
想里愛「真樹さん♪」
咲桜里「おにいちゃん♪」
  交互に呼ばれ阿修羅の如く顔を振る僕。首がヘルニアになりそうだけど幸せだ。
  ちゃっかり二人共僕の頬に唇を当ててくる。ありがとうございます。
真樹「ジュースおかわりする?♪」
想里愛「もうちょっとこうしてたいです♪」
咲桜里「サオリもこのままが良い♪」
  その後20分程天国を満喫した。
真樹「ちょっと食器を片付けて来るね~」
想里愛「あたしも手伝います♪」
咲桜里「サオリも手伝うよ♪」

〇L字キッチン
  3人で洗ったらあっという間に片付いた。とても助かる。ソリアもサオリも優しさに溢れてて良いな。
真樹「2人共優しくて好きだよ」
  あっ・・・つい口走ってしまった。
想里愛「ぁぅぅ・・・えっ!」
咲桜里「サオリも真樹おにーちゃん好き♪」
想里愛「で・・・でもあたしが一番好きなんですよね?♪」
想里愛「良かった♪」
咲桜里「むぅぅ・・・そのうちサオリが一番になるんだからっ」
  危ない危ない、危うく戦場に突入する所だった。さて、食器も洗い終わったしもうすぐお風呂に入ろうかな。
真樹「お風呂はどうしよっか?」
想里愛「うーん・・・3人で入ります?」
  渋々な顔でソリアが言う。
咲桜里「サオリも3人でガマンしてあげる♪」
  うん、3人で入る事に決まった。2人だと仲間外れが出てしまうから3人で良かった。
  決してソリアとサオリの生まれたての天使な姿を見たいからではない。
  今日は僕の家のお風呂に入ったほうが良いかな。精霊の人形を持ってくる。
真樹「サオリ、今から僕の家のお風呂に行くから一緒に来たいって祈ってね」
咲桜里「うん、祈る♪真樹おにーちゃんの家行くの楽しみ♪」
想里愛「あたしも真樹さんの家で過ごすの楽しみです♪」
  3人で祈る。僕の腕に二人の横顔を乗せたまま祈る。

〇実家の居間
  ・・・無事僕の家に着いた。
真樹「お風呂すぐ沸かして来るね」
想里愛「あたしとサオリはゆっくり待ってますね♪」
咲桜里「すぐ戻るよね?おにーちゃんすぐ帰って来てね?」
  ソリアの笑顔も可愛いけど、寂しそうなサオリにもグッとくるものがある。普通にサオリも可愛い。
  二人を待たせてはいけない。すぐにお風呂の準備を済ませて二人の元へ戻る。
真樹「おまたせ~♪」
想里愛「真樹さんおかえりなさい♪」
咲桜里「おにーちゃんおかえり♪」
  なんと二人共女の子座りして、膝枕いつでもОKな姿勢になっている。僕の自意識過剰なのか?
想里愛「真樹さん、こっちに来てください♪」
咲桜里「真樹おにーちゃんサオリのほうにおいで?♪」
  僕は迷いに迷ったが妥協案を提案して10分交代で交互に膝枕させてもらう事にした。最初はソリアの膝枕に寝かせてもらう。
想里愛「想里愛の心の声「ふふ、一番はやっぱりあたし・・・♪」」
  ソリアの逆ナデナデが嬉しい。たまに頬に唇を重ねてくれる。照れた笑顔がすごく眩しい。
  頬に唇が重なり、ギューしたいと言われてソリアの地球と最高に柔らかいふとももで顔が挟まれる。天国のサンドイッチや~。
真樹「ありがとうソリア、僕は嬉しいよ♪」
想里愛「あたしも毎日嬉しいですよ♪真樹さんのおかげです♪」
  モフモフのサンドイッチ最高です。
咲桜里「次はあたしがおにーちゃんを枕してあげる番だよ♪」
  スイっとサオリの手が僕の頭を包んでふとももの上に移動させてくれる。
  こちらも申し分のない柔らかさだ。見上げたところ、大地の恵みの成長も悪くない。
  いずれソリアと同じぐらいになるのではないだろうか。
咲桜里「料理のお礼や助けてもらったお礼いっぱいしてあげるね♪」
  サオリの逆ナデナデと頬へのキスが始まった。すごくたまらないです。
  さすがにソリアのように思い切り挟まれるまではいかないけど
  ギューされた時に大地の恵みと少し細めながらも柔らかいふとももに挟まれる。ここも天国や~。
咲桜里「真樹おにーちゃん安心した顔してるね、そんなにサオリの膝枕が好きなの?♪」
想里愛「あたしの膝枕の時のほうが安心してるもん!そうですよね、真樹さん?♪」
  また阿修羅の如く二人に愛想笑いを振りまく僕。どちらの膝枕も最高だけど比べると甲乙付け難がたいな。
真樹「二人共優しくて良い匂いのする100点満点の膝枕だよ~♪」
想里愛「ほんとはあたしの枕の方が良いって真樹さんは思ってるんだからね?」
咲桜里「サオリのほうが真樹おにーちゃんニコニコしてるもん♪」
  早沸きにし忘れたおかげで長い時間二人のふとももと甘い果実のサンドイッチを堪能できた。
  10分交代を3往復した時にやっとお風呂が沸いた。
真樹「あ、お風呂沸いたしみんなで入ろう~。」」

次のエピソード:第10話後編 愛しい君を堪能したら朝まで愛情を注ぎあって

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