はんなりミドリさん〜、捨てられ執事と京の美人

れこん

後編(脚本)

はんなりミドリさん〜、捨てられ執事と京の美人

れこん

今すぐ読む

はんなりミドリさん〜、捨てられ執事と京の美人
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇露天風呂
ミドリ「はぁ♡ ええお湯どすぅ~」
ミドリ「義道はん、どないどすか?」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「えっと・・・いい湯加減だと思います」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「ところで、あの・・・ミドリさん、なんで混浴なんですか?」
ミドリ「そら、ここが普段は恋人同士で来る旅館やから」
小早川義道(こばやかわ よしみち)(ええっ!!! それっていわゆるピンクなホテルの旅館バージョンって事ぉ!?)
ミドリ「一度気になったさかい、来たかったんどす」
ミドリ「それにここ、意外と評判がええんどすえ」
ミドリ「その証拠に義道はん、上を見とぉくれやす」

〇露天風呂

〇露天風呂
小早川義道(こばやかわ よしみち)「・・・」
  感動で言葉が出なかった。
  世の中にはこんなに美しい景色があることを、
  お嬢様にお仕えしているときに僕は全く気づかなかった。
ミドリ「風情があるどすなぁ」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「はい・・・」
ミドリ「義道はん・・・」
ミドリ「”月が綺麗”どすな」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「・・・」
ミドリ「ほな、ウチは先にお湯から上がりますえ」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「ミドリさん・・・」

〇貴族の応接間
お嬢様「小早川、」
お嬢様「明治時代の小説家の夏目漱石は、」
お嬢様「英語の『アイ・ラブ・ユー』を」
お嬢様「『月が綺麗ですね』と訳したそうよ」
お嬢様「教養として覚えておきなさい」
お嬢様「・・・」
お嬢様「もしもお前が私以外から言われたならなんと応える?」

〇露天風呂
小早川義道(こばやかわ よしみち)「お嬢様・・・」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「その時僕は──」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「”青く輝いて見える”と応えるでしょう」
  『地球は青かった』
  by宇宙飛行士、ガガーリン

〇旅館の和室
小早川義道(こばやかわ よしみち)「戻りました」
ミドリ「おかえりなさい義道はん」
ミドリ「今丁度旅館の女将が、お食事と寝床を用意してますえ」
旅館の女将「ようこそ当旅館へ、ささっ、自慢のお料理をご用意致しましたのでお召し上がり下さい」
小早川義道(こばやかわ よしみち)(すき焼き! 確かお嬢様もお好きだったなぁ)
旅館の女将「それと、お布団は”一組”だけご用意致しました♡」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「ちょ、女将──!」
ミドリ「もぉ〜女将さんったら、恥ずかしいぃ♡」
旅館の女将「ではでは、ごゆっくり〜」
「・・・っ」
小早川義道(こばやかわ よしみち)(あーもう、女将のせいで変な空気になっちゃったよ)
ムッツリ星人(霊体)「小早川よ・・・ムッツリの赴くままに、」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「黙れ!」
ミドリ「義道はん、」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「は、はい!」
ミドリ「冷めないうちにお料理をいただきまひょか」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「そうですね、頂きます」
  その後、小早川とミドリは、目の前の料理を楽しみ、談笑をした。

〇旅館の和室
小早川義道(こばやかわ よしみち)「あのー、ミドリさん、さっきから飲み過ぎなんじゃ・・・」
ミドリ「ええ〜? そんらことないろすぅ~」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「ほら、呂律が回ってないじゃないですか」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「もうビールは没収です」
ミドリ「あぁん♡ 義道はんのいけずぅ〜♡」
  抱きつき
小早川義道(こばやかわ よしみち)「ちょ、ミドリさんくっつかないで下さい!」
小早川義道(こばやかわ よしみち)(クソぉ、なんでこの人さっきから妙に色っぽいんだ)
小早川義道(こばやかわ よしみち)「ほらミドリさん、もうお布団に行きましょう」
ミドリ「ふふ、ウチと一緒に寝るんどすかぁ?」
小早川義道(こばやかわ よしみち)(そうだった! 一組しか布団が用意されてないんだ)
ミドリ「フフフ、義道はん♡」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「うわッ!」
ムッツリ星人(霊体)「さて、ここから先は少し大人の展開じゃ」
ムッツリ星人(霊体)「こういうのが苦手な者は飛ばすか、高速でタップするように」
ムッツリ星人(霊体)「・・・」
ムッツリ星人(霊体)「よろしいかな?」
ムッツリ星人(霊体)「ではでは電機を消灯し、てワレは二人の観測を続けるぞ、ムフフフ」

〇旅館の和室
小早川義道(こばやかわ よしみち)「・・・」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「ミドリさん?」
ミドリ「義道はん、」
ミドリ「このままウチら一つなりまへんか?」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「どうして・・・僕となんですか?」
ミドリ「そら義道はんがうちとおんなじや思うさかい」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「同じ?」
ミドリ「義道はんの事情は詳しゅう知らしまへんが、察すると、帰る場所も行く宛もなきんどすなぁ?」
ミドリ「ウチもおんなじどす」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「──っ」
小早川義道(こばやかわ よしみち)(確かに、)
小早川義道(こばやかわ よしみち)(お嬢様に捨てられた僕はもう帰る場所も行く宛も無い、だけど・・・)
ミドリ「そやさかい私達一つになって新しい人生を始めまひょ」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「ミドリさん・・・」
ミドリ「義道はん・・・」

〇おしゃれなリビングダイニング
小早川義道(こばやかわ よしみち)「おはよう、ミドリさん」
ミドリ「おはようございます義道はん」
ミドリ「朝食できてますえ」
小早川緑一(こばやかわりゅういち)「おはようございますお父さん、お母さん」
ミドリ「おはよう緑一はん。はよあんたも朝食食べて学校に行くんどすえ」
  僕はあのあと、ミドリさんと一つになり、家庭を作った。
  ・・・
  小早川、ソレがお前の選択なのね・・・
小早川義道(こばやかわ よしみち)(申し訳ございませんお嬢様、)
小早川義道(こばやかわ よしみち)「今は貴方よりも、こちらの方が幸せなんです」
ミドリ「義道はん、ボーッとしてどないなしはりました?」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「何でも無いです」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「それじゃあそろそろ僕、会社に行きますね」
ミドリ「はい、気ぃつけて行ってらっしゃい」
ミドリ「チュ♡」

〇旅館の和室
小早川義道(こばやかわ よしみち)(多分ここでミドリさんと一つになれば、別の幸せがあるんだろう)
小早川義道(こばやかわ よしみち)(けど僕は・・・)
お嬢様「小早川、ソレがお前の選択なのね」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「はいお嬢様、僕はもう一度貴方にお仕えしたい」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「ソレが僕の幸せです」
お嬢様「・・・」
お嬢様「ならば帰還しなさい。私の元へ・・・」

〇旅館の和室
ミドリ「そうどすか」
ミドリ「義道はんには帰る場所があったんどすなぁ。うちの勘違いどした」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「ミドリさん、ごめんなさい」
ミドリ「ええんどす。そやけど少し、一人にさせてもらえへん?」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「わかりました」
  僕は少し時間を開ける為に、旅館の庭園に行く事にした。
ミドリ「・・・」
ミドリ「うええええん!! あんまりやぁ!」

〇風流な庭園
小早川義道(こばやかわ よしみち)「・・・」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「お嬢様、」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「月が綺麗でございますね」

〇旅館の和室
小早川義道(こばやかわ よしみち)「ミドリさん、戻りました」
ミドリ「うぅ・・・」
  部屋に戻ると、ミドリさんがやけ酒をして寝込んでいた
小早川義道(こばやかわ よしみち)「ミドリさん、布団へ行きましょう。風邪を引きますよ」
ミドリ「うぅ・・・義道はん」
ミドリ「”月は・・・綺麗やったどすかぁ?”」

このエピソードを読むには
会員登録/ログインが必要です!
会員登録する(無料)

すでに登録済みの方はログイン

次のエピソード:エピローグ 後日談

コメント

  • 今話のミドリさんは一層魅力的で刺激的ですね。挿し込まれたスチルにはドキリとしました。そんなドキドキ感をサラリといなしてくれるムッツリ星人には、最大級の苦情と笑いをww

  • みどりさんとの、ムッツリな展開を期待していましたが、お嬢様の所へ帰還されましたね😄やはり心に居るのはお嬢様なのでしょう☺️自分が主人公ならどっちも選んだかもしれません。ムッツリなので😁スチルとても良かったです!

成分キーワード

ページTOPへ