はんなりミドリさん〜、捨てられ執事と京の美人

れこん

エピローグ 後日談(脚本)

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〇実験ルーム
「・・・」
  ・・・
小早川義道(こばやかわ よしみち)「さよなら」
  兄さんや姉さんは、使い物にならなくなって、お嬢様にお仕えすることができない
  だから廃棄処分となり、実験室の巨大なフラスコの中で溶けて液体となった。
  だけど、兄さんや姉さんの溶けた液体は、新しく弟や妹を作るために再利用されるから、決して無駄にはならない
  これがホムンクルスの宿命。僕もこのようにして生まれた。だから別に悲しくなんか無い
  ・・・その筈だったけど。
小早川義道(こばやかわ よしみち)「う・・・ウウっ、本当に、さよなら」
  僕はミドリさんと出会ったお陰で、出合いの楽しさと、別れの悲しさを知り
  このさっきまでの流れがとても悲しい物だと知った。

〇貴族の応接間
小早川義道(こばやかわ よしみち)「お嬢様、廃棄処分のホムンクルスの処置が終わりました」
お嬢様「そう、ご苦労」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「・・・」
お嬢様「小早川、何か思うことがあるようね。言いなさい」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「・・・」
お嬢様「どうしたの?」
小早川義道(こばやかわ よしみち)(ここで沈黙は一番やってはいけない事だ)
小早川義道(こばやかわ よしみち)「なんというかその・・・」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「さっきの作業で、今まで感じなかった事を感じました」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「悲しみ、それと損失感? みたいなものです」
お嬢様「・・・」
お嬢様「そう、わかったわ」
お嬢様「・・・」
小早川義道(こばやかわ よしみち)(この反応は失望と満足、どちらの反応なんだろう?)
お嬢様「小早川、現在屋敷のホムンクルスを廃棄処分して減ったわ」
お嬢様「結果一番使えるのはお前だけ、」
お嬢様「よってこれよりお前を執事長に任命する」
小早川義道(こばやかわ よしみち)(執事長・・・すごい大出世だ!)
小早川義道(こばやかわ よしみち)「ハッ、この小早川、謹んで執事長の大役をお引き受け致します!」
お嬢様「うむ、ではこの私にさらなる忠誠を誓え、」
お嬢様「手の甲に口付けを許す・・・」
小早川義道(こばやかわ よしみち)(な、なんだってー!!)

〇幻想2
小早川義道(こばやかわ よしみち)(お嬢様に触れる事ができるなんて、ホムンクルスとして初の快挙だ)
小早川義道(こばやかわ よしみち)(はぁはぁ、お嬢様・・・♡)
ムッツリ星人(霊体)「ムホホー!! 羨ましいぞ小早川! どれ、手の甲じゃなくてここはこの小娘のお口にキッスをするのだ!」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「バカ! 今大事な場面なんだから消えろ!」
ムッツリ星人(霊体)「グハッ」
小早川義道(こばやかわ よしみち)(よし、邪魔もいなくなったし)
小早川義道(こばやかわ よしみち)(やるぞ!)
小早川義道(こばやかわ よしみち)「チュ」

〇モヤモヤ
  義道はん・・・
  お嬢様に忠誠を示した瞬間、僕のココロの中に、ミドリさんの泣き顔が浮かんだ
お嬢様「・・・」
  そして、大切な何かをお嬢様に上塗りされる感じがした。

〇貴族の応接間
お嬢様「さて小早川、今からお前に執事長としての初の命令を与える」
小早川義道(こばやかわ よしみち)「ハッ、何なりと」
お嬢様「ではお前に新人教育を命ずる」

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コメント

  • おおお!? 途中で不自然に思えた部分が、まさかこういうことだったとは!!
    ビックリしました! お見事です!

  • 「エピローグ」なので、さらりと後日談が語られるだけかと思っていたのですが、何ですかこの情報量!? そして、ドキドキのシーンで絶妙に水を差すムッツリ星人、やっぱり大好きです!!

  • 前回、ムッツリしないでお嬢様のトコロに帰った時は、小早川の意気地無し!それともドM?と思いましたが、ホムンクルスだったのね〜!通りで世間知らずクンでしたね。それにしてもスゴい世界観!!
    ミドリさんも実は誰かのホムンクルスで自意識が出たとかだったりして?
    お嬢様vsミドリさんも読みたいです〜!

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