『たまに、短歌』(脚本)
〇花模様2
こんにちは! イオです。
こんばんは!の人もいるかもしれないし、
おはよう!の人もいるのかも。
まあ、でも。どの時間をいま生きているみなさんも。
今日はようこそ、しずかの森へ。
みなさんここで、ゆっくり過ごしていってくださいね。
さて、今日ここでみなさんにお届けする作品は、
「まき乃」さんという作者さんがうたう、
短歌の作品群です。
今回は特別に、まき乃さんの許可を得て、
まき乃さんとikaru_sakae氏の、共同作品という形で、
みなさんのもとに、言葉がつくる想像の世界をお届けしたいと思います。
とても限られた文字数の中で、
そこにうたわれていること、
そこに見えるリアルな世界、
あるいは、
そこから広がるファンタジーの世界を。
ぜひ、みなさんそれぞれの感性で。
心に描いて、味わってもらえたらと思います!
それでは始めますね。
まき乃さんの短歌作品集、
『たまに、短歌』の中から、
一部のうたを選んで、読んでいきたいと思います。
じゃ、はじめますよ!
〇美しい草原
「ありのまま」
その言葉を好きな人々は
ありのままじゃない私を好きだ
・・・では、もういちど。
「ありのまま」
その言葉を好きな人々は
ありのままじゃない私を好きだ
・・・では、もういちど通してうたを読みます。
「ありのまま」その言葉を好きな人々は
ありのままじゃない私を好きだ
・・・・・・では、続けてつぎのうたを。
3つ続けて、読んでいきますね。
少しだけ自由の風を吸いたくて
マスクを外し歩いた散歩
制服も校則もない大人たち
「自由」の規則教えてほしい
苦しさを受け止めることができたなら
私はやっと自由になれる
・・・・・・はい。
ここまで4つの歌を、見てきました。
なんでしょうね。なんていうのか、
マスクマスクマスクマスクマスクマスク、
ずっと言われて、ずいぶん時間が過ぎてきましたけど、
なにかきっとほんとは、
そうじゃない世界が。
きれいな空を、そのまま見上げて笑ったりできる、
そういう日々が。そういう時間が。
これからもっと、増えて増えて。
それがふだんの、ふつうの毎日にとけていく。
そういう日々が、来ればよいなと。
なんだかそういう、
しんとした気持ちにさせてくれる歌だなと。
なんだか、わたしには思えましたね。
みなさんの心には、
ここまでどんな風景が、ふわっと浮かんできたのでしょうか?
さて。では、次のうたに移ります。
人々は
正しい正義ではなくて
大きな正義のつばさの下に
・・・くりかえしますね。
人々は
正しい正義ではなくて
大きな正義のつばさの下に
・・・・・・では、次のうた。
君がもし正義の犠牲になるならば
追い払われても一人にしない
君がもし正義の犠牲になるならば
追い払われても一人にしない
・・・つづけて、次のうたを読んでいきます。
インスタのフォロワー数が増えてても
私の価値はあいまいなまま
インスタのフォロワー数が増えてても
私の価値はあいまいなまま
・・・・・・次のうたを。
まっすぐで正しい君の価値観を
拒否してしまう私が嫌いだ
まっすぐで正しい君の価値観を
拒否してしまう私が嫌いだ
・・・はい。では、ここまでで何となく、みなさんも、
ここでの短歌の言葉の流れと、
読み方のかたちが。なんとなくですけど、
だいたい、なんだか、見えてきましたよね?
じゃ、ここから先は、
わたしが特に、「もういちど」とか言わないで、
2回ずつくりかえして、
どんどんうたを、
読んでいきたいと思います。
では、いきますね。
ハイヒールやっと履くのに慣れたけど
大人の女性にまだなれてない
ハイヒールやっと履くのに慣れたけど
大人の女性にまだなれてない
お化粧の時間を
1分伸ばしたら
大人の女性に近づけるかな
お化粧の時間を
1分伸ばしたら
大人の女性に近づけるかな
大好きな人を嫌いになることは
自分を拒否するようで苦しい
大好きな人を嫌いになることは
自分を拒否するようで苦しい
大好きな人の心の片隅に
私と同じ何かがあるかな
大好きな人の心の片隅に
私と同じ何かがあるかな
簿記2級、漢検2級、TOEIC
「資格」と「私」どちらを見てる?
簿記2級、漢検2級、TOEIC
「資格」と「私」どちらを見てる?
「夢」や「自由」つかむ資格はあるけれど
自分だけの教科書はない
「夢」や「自由」つかむ資格はあるけれど
自分だけの教科書はない
ブラウンのマフラーを君が巻いたとき
僕は初めて冬を愛する
ブラウンのマフラーを君が巻いたとき
僕は初めて冬を愛する
あの頃を想い傷つきそうだから
大好きだった本が読めない
あの頃を想い傷つきそうだから
大好きだった本が読めない
YouTube
再生数が低い曲好きになる時自分が好きだ
YouTube
再生数が低い曲好きになる時自分が好きだ
賛成の空気が私を押しつぶす
「ちがっていい」はただの幻想
賛成の空気が私を押しつぶす
「ちがっていい」はただの幻想
いつの日かマスクを外す日がきたら
君の大きな声が聴きたい
正論を叫ぶ大きな声よりも
君の小さな声を聴きたい
いつの日かマスクを外す日がきたら
君の大きな声が聴きたい
正論を叫ぶ大きな声よりも
君の小さな声を聴きたい
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
〇美しい草原
・・・・・・はい。
いかがでしたか?
とてもふつうの、ふだんの言葉をつらねる中で、
そこにある、なにかとても壊れやすいもの、
だけどなんだか、あたたかな何かが、
うたのあいまに、ふわっと小さな光の粉みたいに、
きらきらひかって、見えてくるみたいに、
うたを読みながら、
なんだか私は感じましたよ。
みなさんの心には、
どんな景色や、どんな光が、
言葉の向こうに、見えたのでしょうか。
また感想なども、聞かせてくださいね!
今日はここまで、
まき乃さんのご協力のもとで、おとどけしてきました。
そろそろ、お別れの時間です。
こんかい作品提供くださった「まき乃」さんは、
ふだんは、こことは別の投稿サイトで
短歌や小説を投稿していらっしゃいます。
よければみなさん、そちらの方にも、
「まき乃」の名前で検索して、
今日ここで紹介した以外の作品も、
ぜひ、読みに行ってみてくださいね!
今日はみなさん、最後まで、
ほんとにほんとに、ありがとうございました。
このあと今日という1日が、
あるいは今夜という夜が、
みなさんにとって、良い時間となりますように。
遠い遠いネットの片隅から、
わたしもこっそり、みなさんのこと、
ここから応援していますよ。
ではまた次回、お会いできる時まで。
みなさんも元気で、
いろいろがんばってくださいね!
あるいはべつに、がんばらなくても、
そのまま普通に生きてるだけでも。
きっとそこにも、大事な何かが、
あったりするかと、思っていますよ!
じゃ、また、次の機会まで。
みなさん、お元気で。
今日はありがとうございました!
またね! ばいばい!
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