いかり肩で採用された肩ハンガーな女

サトJun(サトウ純子)

後は継ぎません!(脚本)

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〇アパレルショップ
ハンガー3号「店長。こんな感じで大丈夫でしょうか?」
ハンガー1号「まぁ!ピッタリ!」
ハンガー1号「やっぱり私の目に狂いはなかった!」
ハンガー3号「あの・・・」
ハンガー3号「私、本社に総合職として採用されたはずなのですが・・・」
ハンガー1号「何言っているの! こんなに素晴らしい肩を持っているのに」
ハンガー1号「ああ、やっと私の後を継ぐ肩が現れた・・・」
ハンガー2号「店長!私がいるじゃないですか!」
ハンガー1号「2号。 確かにあなたも立派な肩をしています。 でも・・・」
ハンガー1号「よく見てみなさい! 3号の肩を!」
ハンガー2号「な、なんだ!? この肩は! 天然パットじゃないか!」
ハンガー1号「でしょ、でしょ? 女性では、なかなかいないわよ!」
ハンガー2号「本当に肩パット使ってないのか!?」
ハンガー1号「一切使ってなくて、このボリュームよ!」
ハンガー2号「ありえない・・・負けた・・・」
ハンガー3号「・・・」
ハンガー3号「いい加減にしてください!」
ハンガー3号「私は長年、この肩に悩まされてきました」
ハンガー3号「Tシャツを肩のサイズで選ぶと カカシみたいになるし」
ハンガー3号「リラックスしているのに 『緊張しなくて大丈夫よ!』って 励まされたり」
ハンガー3号「洋服を補正してもらう時に 肩に、まち針を刺されたりしました」
ハンガー3号「好きな人には 『肩で風を切って歩くんだな』って・・・」
ハンガー3号「・・・」
ハンガー3号「洋服を買うたびに、肩パットは取るんです」
ハンガー3号「引き出しの中に溜まっていく肩パットは、 私の悲しみの数なんです」
ハンガー1号「何て事を言うの!」
ハンガー1号「・・・」
ハンガー1号「肩掛けカバンがズレるのを 気にしなくて良いのは何のおかげ?」
ハンガー1号「エプロンの肩紐を気にせずに 料理ができるのは何のおかげ?」
ハンガー1号「その、いかり肩のおかげでしょう!」
ハンガー1号「・・・」
ハンガー1号「キッチリした洋服は、肩が大事なのです」
ハンガー1号「だから、カタチを整える為に・・・ 格好良く着る為に、わざわざ人は肩パットを入れるのです」
ハンガー2号「その、人が無理して作り出しているものを 3号は使わなくても表現できる。 素晴らしい事じゃないか!」
ハンガー1号「自分の肩に、自信を持ちなさい」
ハンガー3号「ありがとうございます。 少し自信がつきました」
「良かった!」
ハンガー3号「でも・・・」
ハンガー3号「店長の後は継ぎませんよ? 私、本社勤務なんで」
ハンガー1号「あ、あ、そうそう! 取り外した肩パットと事なんだけど・・・」
ハンガー1号「あれ、応用できるわよ!」
ハンガー3号「応用?」
ハンガー1号「まず、厚めのパットや、くるみパットは 胸パットに」
ハンガー1号「薄めのパットは、脇汗パットに」
ハンガー3号「なるほどー!」
ハンガー1号「ね!ね! 現場で学ぶのも悪くないでしょ?」
ハンガー3号「そうですね。 何にしても、現場を知る事は大事ですよね!」
ハンガー3号「でも・・・」
ハンガー3号「後は継ぎませんよ?」

コメント

  • サトJunさんは、いかり肩…φ(..)
    ということは、ハンガー0号かハンガー4号!?
    私はショルダーバッグが滑り落ちる、なで肩です!😆

  • 肩にも素質があったのですね😆
    そして肩パッドのリサイクル方法まで😀
    もっとも私は最近右肩が痛くて上がらないのですが😓

  • 肩くなに、あ違った、頑なに後を継がないと言い続けるの好きです♡
    応用法、参考になります!といってもパット付きの服もってませんが😆

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